コラボレーションによって 世界は成り立っている


伊藤 穰一 氏
いとう・じょういち

マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長。
1966年、京都府生まれ。
少年時代をアメリカ・ミシガン州で過ごし、
シカゴ大学などで物理学を学ぶ。
日本でのインターネット技術の普及に尽力。
インターネット事業への投資に携わり、
これまでにTwitterなどネットベンチャー企業の事業展開、
事業育成を支援している。
アメリカForeign Policy誌にて、「世界の思想家100人」に選出。
2011年、日本人として初めてマサチューセッツ工科大学(MIT)
メディアラボの所長に。
2016年、MIT教授に就任。

    総合探究講座【探究学習】初回プレゼンターはMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ所長 伊藤穰一氏が登壇!
    2017年7月28日(金)20:00〜21:00

    ※ライブ配信は終了しました。8月4日(金)より、受講者の方はアーカイブ配信をご覧になれます。

    ●登壇テーマ
    「新しい時代に必要となる学びとは〜21世紀に必要なイノベーションとコラボレーション」


    *「総合探究講座」について、詳細はこちらをご覧ください。

 
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●2000年以降の社会の変化とは


学び続けること、そのためのパッションがより重要に
大きな変化のひとつは、仕事をするうえで、人は学び続けなくてはいけなくなったということ。しかも、インターネットの登場によって情報を手に入れる手段が増えているので、学び方そのものも学ばなければならなくなっています。
そのような時代において、学び続けるために必要なのは、パッション(熱意)。
自分が興味あること、知りたいと思うことを見つけて、それを追求することです。
●今後求められるのはどんな人か


人と違うスキルや視点をもった人を目指せ
人工知能やロボットが年々進化しています。今後、単純労働や、書類を扱うような仕事はどんどん機械に置き換わっていくでしょう。では人間の果たすべき役割は何かというと、クリエイティビティ(創造性)を発揮することです。
特に他者とコラボレーション(協力)する場面では、まわりの人と違うスキル(技術)や違う視点をもった人が求められるようになります。パッションをもって自分の興味を追求していく姿勢が重要なのは、そのためです。
インターネットがメディアや広告産業のあり方を一変させたように、いま勢いのある産業や職業も、数年後にはガラッと変わってしまうかもしれません。だからこそ、発想の柔軟性やクリエイティビティ、学び続けるパッションがやはり重要なんですよ。
●学び方も今までとは変わる?


なぜ?と深く考えたり、発想を広げたりする機会を
教科書で抽象的なことを学んでも、現実世界にはうまく当てはめられない場合が多いと思います。ところが、現実に何かモノを作ったり、目的をもって何かに取り組んだりすると、その過程が頭に残るんですね。そういう学びというのは、人とのつながりがすごく重要になります。
たとえば、クラブや趣味、スポーツなどの場面でも、表面的に触れるだけではなくて、仲間と一緒に「なぜこうなるんだろう」と深く考えたり教えあったりするといいと思います。
もう1つ、大切なのは親や先生以外の大人に出会うことです。学校では出会わないような、ちょっと変わった分野の専門家に出会う機会があると、新しい発想ができるし、インスピレーション(ひらめき)が生まれる。ぜひ、自分にとっての「メンター(助言者)」を見つけてください。
●日本の中高生にもってほしい視点


世の中のすべてはつながっている。きみもその1人だ
インターネットのある時代に生まれ育ったみなさんは、親よりも新しい技術をよく知っている、初めての世代。そういう時代に自分は生きているんだと、まず認識してほしいですね。
それから、世の中のさまざまな商品が、コラボレーションによって成り立っていることに気づいてほしい。誰かが作っているもの、取り組んでいることは、必ず世の中につながっているし、世の中の影響を受けたり、逆に影響を与えたりしている。そういう複雑なシステムの中に自分も存在しているんだという意識も重要です。
ですから、理系・文系などと垣根をつくるのは間違いです。学校で何か興味のある分野を選んだら、趣味はそれとは違うものを選ぶことです。
自分の興味を狭めてしまって、ほかのことを理解しようとしなかったら、コラボレーションはできませんから。
●講座を受講予定の方へメッセージ


若いみなさんと、パッションを共有したい
いま中高生のみなさんは、日本の未来にとって一番重要な財産です。
先生に近い立場で話をしますが、僕の方がむしろみなさんからいろいろ学びたいと思っています。みなさんが今何にパッションをもっているのかを知りたい。興味をもっていることについて、ネットで調べて、僕に教えるくらいのつもりで準備しておいてほしいです。
では、7月にぜひお会いしましょう。

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    伊藤 穰一 氏
    いとう・じょういち
     
    マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長。
    1966年、京都府生まれ。少年時代をアメリカ・ミシガン州で過ごし、シカゴ大学などで物理学を学ぶ。
    日本でのインターネット技術の普及に尽力。インターネット事業への投資に携わり、これまでにTwitterなどネットベンチャー企業の事業展開、事業育成を支援している。
    アメリカForeign Policy誌にて、「世界の思想家100人」に選出。
    2011年、日本人として初めてマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの所長に。
    2016年、MIT教授に就任。