答案講評 5月の回答選と解説

中2
総合|答案講評 中2 5月

今回の課題

今回の答案講評では、以下の課題について取り上げます。

ハカセと生徒の会話を聞いたAさんは,現在起こっている地球温暖化の原因について次のように意見を述べた。
Aさん:今起こっている地球温暖化は人間の活動とはまったく関係がなく,図1にあるような何十万年も前から起きている自然の現象であると思う。
あなたが,Aさんの意見に反論するとしたら,どのように述べますか。大問2(2)の内容をふまえたうえで,150字以上200字以内で書きなさい。

今回の課題は,ウォーミングアップや添削問題にある情報を用いて,地球温暖化の原因について考えるというものだった。このとき,Aさんの意見に対して核心をついて反論できるか,ということがポイントだ。反論する際には,「Aさんの意見に反対である」と自分の立場をはっきりと述べることや,反論する理由を具体的に述べることができると,読み手にとってもわかりやすい文章になる。
※掲載の都合により,表現を一部変更させていただいた箇所があります。

答案拝見

先生

みんなの答案をみせてもらったぞ。Aさんに反論するために,いろいろな方向から反論していたのう。ここでは,(2)の内容をふまえて考える必要があったのじゃが,どのように(2)を用いればよいのか,悩んだ人も多かったのではないかな。みんなの答案をみて,ぜひ,いろいろな「主張の仕方」を学んでみてほしい。
24-81403-3さんは,温暖化の一部は自然の現象によるものと認めつつ,Aさんの意見に反論しているところがよいのう。問題の図や文章をきちんと読み取って,客観的な視点をもって記述できていることがわかるぞ。今後もこのように,問題の中で使える情報を整理してから,自分なりの意見を考えてみる,という流れで記述問題を解いていくと,よりよい文章となるぞ!
03-63897-9さんのよいところは,Aさんに反論するための根拠を,数字を用いてわかりやすく書いているところじゃ!グラフから適切な情報を読み取り,効果的に記述に利用することができておるな。実は,温室効果ガスが増える原因は,石炭などをもやす以外にもいろいろあるのじゃ。この原因について調べてみると,人間の活動と温室効果ガスの関係がより理解できるぞ!
47-54371-1さんは,(2)で考察した,「現在の気温の上昇量は数十万年前に起きた気温の上昇量よりも大きい」という点から考えて記述してくれたのう。さらに,Aさんに反論するための根拠と,反論の仕方が明解でわかりやすい。考えを単に主張するだけではなく,相手に伝わりやすい内容で主張できているか,まで気をつけることが大事なポイントじゃ!

24-81403-3さん

たしかに,図1だけを見ると何十万年も前から起きている自然の現象だとも言える。しかし,図1は100年で0.05度しか上昇していないが,図2に目をむけると100年で0.75度も上昇している。また,ハカセが言っているように,石油や石炭をたくさん燃やすようになったのはここ数百年のことで,図2は人間活動によって上昇したとも言える。よってただの自然の現象だと決めるのは,間違っていると思う。

03-63897-9さん

何十万年も前から繰り返されている自然現象は,100年間に0.05度程しか気温が上昇していないのに対し,現在起こっている地球温暖化は100年間に約0.7度の気温の上昇という自然現象に比べて遥かに大きい数値となっていることから,これは紛れもなく,人類の活動で,石炭や石油がもやされることにより生まれる温室効果ガスによるものである。

47-54371-1さん

(2)で求めた事より,地球の温暖化は人間が森林を伐採することや,ガソリンが燃料の車の量が多いことなどが原因であることが想像できる。それは,過去の約1万年間の地球全体の平均気温を平均した気温と,1900年からの100年間における気温を比較したときに,10倍以上の気温の違いがあったことから分かる。したがって,今起こっている地球温暖化は人間の活動とはまったく関係がないわけではない。