セミナー・研究報告 Seminar

UPDATE : 2016.12.07

教育改革セミナー 「新学力観に基づく教育の在り方」報告

2016年10月9日、23日、30日にかけて、基盤学力総合研究所では、教育改革セミナー「新学力観に基づく教育の在り方」を開催しました。各回とも大盛況で、150名を超える先生方にご参加いただきました。ありがとうございました。
今回は、各回の内容を簡単にご報告いたします。
セミナー内容の詳細はこちら


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10/9の回に登壇された東京外国語大学大学院教授 岡田先生からは、「異文化コミュニケーション」の重要性について、近年の教育改革の動向と関連付けながらお話いただきました。コミュニケーションが上達するためには、言葉による会話だけでなく、相手の文化的な背景や視線・表情といった非言語的な要素も含めた実践を繰り返す必要があることを、ペアワークを交えてお話いただきました。


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10/9・10/30の回に登壇された東京外国語大学大学院教授 投野先生からは、「CAN-DOは英語教育をどう変えるか?」をテーマにお話いただきました。教育改革において最も大きなテーマの1つである、英語教育の改革の概要に始まり、変わりゆく英語教育に軸を通す評価基準である「CEFR-J」の重要性、「CEFR-J」を教育現場の指導にどう落とし込んでいくか、についてお話いただきました。


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10/23の回に登壇された静岡大学大学院准教授 益川先生からは、「21世紀型の学びと評価を進めていくために」というタイトルのもと、学習指導要領改訂・入試改革の背景を学習科学の観点から解説いただきました。さらに、「新入試予想問題体験」として、これからの入試で問われるであろう観点から作成されたオリジナル問題に、参加者全員がグループワークを通じて取り組みました。


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10/23の回に登壇された早稲田大学人間科学学術院准教授 尾澤先生からは、「ジグソー法を用いた授業デザインと問いの質」というテーマでお話いただきました。益川先生がお話された、これからの時代に求められる新しい学力という観点を踏まえて、「では、教員は授業をどのように変えていけばよいか?」について、先生の授業での実践例を挙げながらお話いただきました。


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10/30の回に登壇された東京大学准教授 松下先生からは、「『読めない』のはなぜか?」をテーマに、学術的な文章(論説文など授業や試験において取り上げられることが多い文章)でより多く使用され、かつ、どの専門領域においても使用される語彙=「学術共通語彙」を早期から習得することが学力養成にとって重要であること、および、語彙を習得するための効果的な学習についてお話いただきました。


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10/30の回に登壇された中央学院大学准教授 田島先生からは、「学術共通語彙を指導にどう活かすか」をテーマに、学術共通語彙の理解度を測るためのテストの開発とその実施結果、語彙知識に加えて日本語の「読む」「書く」「聞く」「話す」の能力評価をどのように行うか、語彙学習を効率的に指導するための方法などについて、ご自分の大学での実践例を交えてお話いただきました。


いずれの回も非常に示唆に富む内容であり、ご参加いただいた先生方のアンケートでも「今後の授業改善に活かしたい」「専門の研究者の方のお話を聞いて非常に刺激になった」といったコメントをいただきました。
セミナーの資料をご希望の方は、お名前とご所属を記載の上、z-global@zkai.co.jp までご連絡ください。
(一部、非公開の資料がございますのでご了承ください)

また、益川先生・松下先生・田島先生・尾澤先生・投野先生は、基盤学力総合研究所がリリースするアセスメントシリーズ「LIPHARE(リファール)」の監修もお願いしています。
LIPHAREの詳細ご案内はこちら
「LIPHARE(リファール)」とは、セミナーでお話いただいたような専門的な知見を、小学生~社会人まで、あらゆる学習者にとって、時間や場所を選ばず手軽に自分の力を測れるように具現化したアセスメントです。ご興味をもたれた方は、下記お問い合わせフォームにて、資料をご請求ください。

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