「Z会の幼児ワーク」シリーズは、子どもたちが楽しみながら取り組むことで、「かず」や「たしざん」「ひきざん」、「ひらがな」と「カタカナ」、論理的思考やお金についての概念や知識が自然と身につく工夫がつまった、新しい幼児ワークです。
しかし、どんなによくできたワークでも、子どもたちに取り組んでもらわなければ、そのよさはわかりませんよね。
そこで4組の親子モニターさんに、実際に「Z会の幼児ワーク」シリーズに取り組んでいただきました。
保護者のみなさまに感想を聞いたレポート第1弾は、各家庭の幼児教育の考え方と、ワークやドリルなどの家庭学習に対する考え方を紹介します。
親子モニターさんのご紹介
Aさん | (末子・男の子・年長・6歳)
現在「Z会の通信教育 幼児コース」と、学習教室で「算数」を受講している。 恐竜が大好きで、YouTubeをよく観ている。 |
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Bさん | (末子・男の子・年長・6歳)
アニメとゲームが大好きで、小学1年生向け「たしざん・ひきざん」ドリルに取り組んだことがある。 現在「Z会の通信教育 幼児コース」を受講中。保育園で都道府県の名前と形を歌で覚え、家で歌っている。 |
Cさん | (長子・女の子・年長・6歳)
工作やお絵かきが大好き。現在、英会話教室に通っている。 |
Dさん | (末子・男の子・年少・4歳)
タブレット教材の経験はあるものの、ドリルにはあまり関心がなく、ほとんどやっていない。 電車や車、恐竜が好きで、ゲームも楽しんでいる。 |
子育ての理想と現実――我が家の教育方針
――子どもの教育方針について、ご家庭でどんな考えを持っていますか?
Aさん:私は絵本が大好きなのですが、文字の読めない段階の子どもたちには絵本を通じて「文字のない世界」を楽しんでもらえたらなと思っています。だから、他のご家庭がお勉強を始めたからうちも……といった焦りは感じていません。
Bさん:我が家は「小学生までに、勉強も含めていろいろな経験をたくさん積んでほしい」という思いがあります。中学受験をするとなると、遅くとも小学4年生から塾通いなどの対策が必要と耳にしたので、「中学受験をしない」と決めて、公立学校への進学率が高い地域に引っ越しをしました。
Cさん:私も現時点では、中学受験は考えていません。基本的には、子どもがやりたいことを尊重しようと思っていますが、現在の住んでいる地域は、中学受験を考えているご家庭が多いので、影響があるのかもと感じています。
Dさん:我が家は特にコレといった方針がなく、ただ漠然と、子どもが生きやすい人生を送ってほしいなと思っています。ただ「親のせいで勉強が嫌いになった」とは思ってほしくなくて、強制的にやらせないようにと心がけています。
――ありがとうございます。Aさんの「文字のない世界」を楽しむという考え方は素敵ですね。
Aさん:理想は、「野山を駆け巡って遊んで、子ども自身が自然からいろんなことを学んでほしい」のですが、現実はまったく違いました(笑)。結果的に上の子は中学受験を選択したので、親の思いはひとまず置いておいて、子ども自身をよく見ることが大切だなと感じています。
Bさん:「文字のない世界」という言葉を聞いて、私は逆に、早くひらがなを読めたらいいなと思っていたことに気づきました。ひとりで絵本を読んでくれたら、親は楽かなと(笑)。
――どちらがよいというわけではなく、それぞれのご家庭でいろんな考え方があるんですね。
Cさん:本当ですね。他のご家庭の考え方を聞く機会が少ないので、「そうなんだ」と思いながら聞いていました。
Dさん:我が家の場合は、姉は特に教えずとも文字や計算を覚えるのが早かったのですが、コミュニケーションはどちらかというとあまり得意ではない方で、自信をなくしてしまった時期があったんです。そんな様子を見ていて、姉の場合は「勉強が得意」という長所を伸ばしてあげたほうがよいなと考えて、先取り学習を勧めました。幸い本人も勉強が嫌いじゃないので楽しく取り組んでいます。
逆に今回モニター体験をした弟のほうは、ことばが出るのが遅かったのですが、コミュニケーションは得意。小学校入学前から必要以上に勉強ができなくても、大丈夫そうだなと感じたので、積極的に家庭学習に取り組ませることはしていませんでしたね。
ドリルやワークに取り組むメリットは?
――みなさんが、家庭で取り組むワークやドリルなどの教材を「やってみよう」と思ったキッカケはなんですか?
Bさん:私は「年少さんから取り組める教材というのは、どんなものなんだろう」と自分自身の興味があったので、「Z会の通信教育」を始めました。
Aさん:うちも、実体験と結びついた考える力を育みたいと思い、「Z会の通信教育」を始めました。そちらは親子で一緒に料理をするなどの経験学習も多く、上の子のときは私自身も力を入れていっしょに取り組んでいました。
Bさん:わかります! 経験学習のよさは魅力ですよね。……でも、実際問題、市販のドリルやワークは忙しい私にも助かるな、と感じました。
Aさん:親の出番という点でいうと、「Z会の幼児ワーク」シリーズは子どもがひとりで取り組むこともできるレベルで、ちょっとした声かけだけでよかったと思いましたね。
Dさん:もう小学2年生になる姉の場合ですが、親が教える前にひらがなの読み書きができるようになったのですが、独学だったので、書き順がめちゃくちゃだったんです。それに気づいたときに「書き順が違うね」と伝えたら、気持ち良く自由に書いていたのを邪魔されたと感じた子どもが反発してしまって……。
小学校では書き順を厳しく指導されることはないのですが、やっぱり書き順が違うと、きれいな文字に見えないなと気になっていたんです。このまま放置していたら、後から矯正するのは難しいだろうと思ったときに、お絵かきドリルみたいな、書き順を言葉に出しながら書くドリルをいっしょにやってみました。
そうしたら、元々お勉強が好きだったこともあって、書き順に沿ってひらがなを書けるようになったんです。親がアレコレ言うよりも、自分でドリルをやっていくうちに自然と書き順が身につけられるようになって、すごく助けになりましたね。
Bさん:子どもはやっぱり「親には褒めてほしい」という思いが強いですよね。親が「教える」となると衝突するというのはわかります。
――親だからとなんでもできるわけではないですし、うまく他の人や物の力を借りるという意味では、ドリルやワークが選択肢の一つになるということでしょうか。
Dさん:そうですね。我が家の場合はもうひとつの要因があって、それがコロナ禍の外出禁止期間中の保育園の休園でした。当時上の子は2歳で、私自身も在宅勤務をしながらの育児だったので、思うように遊べない子どものストレスがすごかったんです。そこでオンライン幼稚園に参加したり、砂場セットを買ったりといろいろ試した中で、ドリルもやったんです。
Aさん・Cさん:コロナの外出禁止期間は、みんな大変でしたよね。
Dさん:子どもも親も、仕事は「外で」してくるのが当たり前だったので、親が家にいるときは、話したり、遊んだりしてくれると思っているんです。だから「なんでおうちにいるのに、お仕事しているの?」と。
そんな感じで、上の子のときに必要に迫られて挑戦したドリルでしたが、下の子が生まれて少し大きくなったら、お姉ちゃんのやっているドリルをまねしたいという行動が始まりました。そうしたらお姉ちゃんがすごく教育熱心で(笑)、自分の手作りドリルを弟にやってもらうという遊びを始めて。それが、下の子が1歳半ぐらいかな? 当然お姉ちゃんのようにうまくはできません。重ねて「自分はじょうずにできる」とお姉ちゃんにアピールされることもあって……。下の子のワークへの興味が失われたのはそんなことが原因かもしれません。それからは自分も、とにかく「あまり強制しないように」と、より気をつけるようになりました。
でも今回、成長して筆記用具の使い方に慣れて、文字や絵がうまく書けるようになった上で取り組んだこともあり、おもしろがって取り組む姿を見ることができて、うれしかったです。
Aさん:やっぱり、なにもない状態で子どもと遊ぶのは、親も苦労するなと思います。私自身が、ルールがある遊びの方がわかりやすく、やりやすいと思っていることもありますが、パッとページを見てなにをすればよいのか直感的にわかるというのが、幼児向けのドリルやワークのよいところかなと思います。
Cさん:我が家の場合は、子どもがお絵かきのようなものを覚えたのは、お絵かきワークショップに参加したのがきっかけでした。会場に行ったらいろんな道具が置いてあって、子どもはすぐにその道具を手に取って、なにかをかき始めて。親がいちから教えなくても、子どもは興味を持って自分で行動するんだなと、関心した出来事でした。
――「Z会の幼児ワーク」シリーズも、パッと見て子どもが「やろう!」と思うページづくりがされているなと思いますね。
幼児教育に対する考え方は、各ご家庭で本当にさまざまであることがわかりました。
「実体験と結びついた考える力を育みたい」というAさん、「たくさんの経験を積んでほしい」というBさん、「子どものやりたいことを尊重したい」というCさん、「子どもが生きやすい人生を送ってほしい」というDさん。それぞれの考え方に、共感する部分があったのではないでしょうか。
次回の記事では、実際に「Z会の幼児ワーク」に取り組んでみての感想や、ここが良かった!というポイントについてご紹介いたします。
文・ナカムラミナコ