1日にどれぐらい勉強すればいいですか? というご質問を受けることがあります。もちろん学校での勉強はべつですよ。基本は終わるまで、できるようになるまでです。いい成績をとりたいのであれば、終わるまでいくらでもやるという覚悟が必要でしょう。
そのうえで目安を書いておくと、すごくできるようになりたいのであればとりあえず1日2時間以上ということになると思います。中学1年生からそれぐらい。当然上の学年にいけばいくほど時間は延びます。

これはある公立中高一貫校に入学された中1の生徒さんに学校から指示される勉強の最低時間でもあります。できる人ならそれぐらいでも大丈夫かもしれないというニュアンスで伝えられる。つまり人によっては3時間、4時間やらなければならない。終わるまでということです。
それぐらい勉強しているから、大学進学の実績が出るのですね。そういう努力を続けた結果としていい大学に合格している。

皆さんはそのまえに高校入試があることはありますが、先のことまで考えたとき質的にも量的にも中高一貫校の生徒さんに負けるわけにはいきません。あなたの通われている中学の仲間がどうであれ、それぐらい努力している中学生が現にいるということです。
問題なのは、ほかのことが忙しくてそんなに勉強していられないよというケースです。難関高校や大学を目指すのであれば、それは本末転倒です。仕方がないなですませてはいけない。

少し生活を整理してください。部活などをあきらめろというわけではないですよ。隙間の時間をうまく利用してください。5分、10分でもその気になれば相当のことができます。学校の休み時間を4回利用すれば40分稼げます。忙しい日はそういう工夫があってもいいはずです。
時間を作るために、部活のあと友だちとお喋りしながらだらだら帰るのだけはやめたという先輩もいました。忙しい中で時間を作れるがどうか。勉強しようという意志が試されています。

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著者プロフィール

長野正毅先生

Z会進学教室渋谷教室長。
80年代より小・中・高校生(大学受験生)の学習指導に携わり、
97年よりZ会の教室に講師として勤務。担当は国語。
受験国語にとどまらない確かな指導は、生徒はもちろん、保護者からの絶大な支持を集める。

30余年にわたる指導において先生が目撃してきた
できる子の学習法
できる子を育てる家庭の秘訣
について綴ったブログが大人気(日本ブログ村「高校受験」カテゴリーで1位)。
2015年にはブログの記事を集めた書籍「励ます力」を出版。