あと4回でおしまいになります。そこでこれから3回はいままでのまとめを書こうと思います。途中からお読みくださった方もいらっしゃるでしょう。第1回からぜんぶ読み直してくださいというのはさすがに不親切なので、要点をまとめたダイジェスト版を作成しておきます。だいたい60回分ぐらいにまとめてみます。繰り返す部分が多少出てきますが、その部分は本当に大切なことばかりだと思ってください。

1、    勉強に向かう心は、どんな方法論以上に大切です。まず勉強の心を作ってください。
2、    理想のあなたと現在のあなたはつながっています。いますぐ現在のあなたを理想に近づけてみたらどうでしょう。
3、    必ずノートを使用しましょう。テキストの小さなスペースに解答を書きこまないように。ノートはすべて保管しておきましょう。
4、    雑ではいけません。心をこめて丁寧に書く。英語は全文を写してから音読までしましょう。
5、    音読は最低でも20回。全細胞にしみわたるように感情をこめて読んでください。
6、    素直に指示に従ってください。我流のやり方では先にいって壁にぶつかります。
7、    大切なのは学んだことが「自分のものになったかどうか」です。楽器演奏と同じです。
8、    頭がいいと思われている人ほど繰り返しの努力をしています。毎日反復することです。
9、    日々活字を読む習慣をつけてください。筋力トレーニングと同じで少しサボると元に戻ってしまいます。
10、    最上位校をめざすのであれば1日2時間以上の自宅学習をしてください。
11、    問題集はできないところを見極めるために使います。ミスした問題は必ずできるようにしておいてください。
12、    語彙力はすべての基本です。語彙力が豊富な人ほど勉強は有利です。
13、    何をやるかということ以上に、どうやるかということのほうが大切です。
14、    復習は習ったことを「完全に自分のものにする」過程の努力です。
15、    勉強は文化なので、自分が勉強に向いた文化圏で生活しているかどうかつねに意識してください。
16、    やっているうちに面白くなるものなので、気分に関係なくとにかく机に向かいましょう。
17、    勉強するとき声を出すことを忘れずに。
18、    やるべきことのリストを作りましょう。優先順位はつねに気をつけてください。
19、    勉強以前に生活で整理できることは整理します。邪魔になることには手を出さない。
20、    省エネ学習は得をしたようで損をしています。手間と時間をかけてください。

連載バックナンバー

著者プロフィール

長野正毅先生

Z会進学教室渋谷教室長。
80年代より小・中・高校生(大学受験生)の学習指導に携わり、
97年よりZ会の教室に講師として勤務。担当は国語。
受験国語にとどまらない確かな指導は、生徒はもちろん、保護者からの絶大な支持を集める。

30余年にわたる指導において先生が目撃してきた
できる子の学習法
できる子を育てる家庭の秘訣
について綴ったブログが大人気(日本ブログ村「高校受験」カテゴリーで1位)。
2015年にはブログの記事を集めた書籍「励ます力」を出版。