1月となり、都立校入試もだいぶ目の前に近づいてきました。
Z会では12月ごろから志望校の過去問に取り組むことをおすすめしているので、既に取り組んだ方も多いことでしょう。
ただし、漫然となんとなく順番に過去問に取り組んでいたりはしませんか?
過去問は入試本番での自分の実力をはかるための絶好のツールです。
これから過去問に取り組むときには、以下のような点を注意しながら取り組んでみましょう。

【1】本番の試験時間通りに取り組む

本番も近くなり重要なのが試験時間通りに取り組むこと。
できれば、一般入試については一度も解いていない1年分の過去問があれば、それを入試当日の時間割通りに取り組んでください。
参考書や教科書、Z会の教材を身の回りに置かず、もちろんテレビや音楽なども流さずに静かな部屋で、タイマーや目覚ましを使って時間を計りながら取り組むのです。可能なら保護者の方に時間管理を手伝ってもらってもいいですね。
朝、8時30分の集合時間から始まり、最後の理科が終わる午後3時10分までどのように過ごすのかについて一度体験しておくと、当日も余計な心配をしなくて済みます。とくに英語と社会の間の1時間の間には昼食を取ってから社会の準備をします。
どのくらいの量でどんな昼食がよいのかについても考えてみましょう。
推薦入試の場合には、小論文・作文の過去問に、時間を計って取り組んでみましょう。
集団討論・個人面接については学校の先生などに頼んで模擬面接をしてもらうことをおすすめします。

【2】教科ごとに時間配分の戦略を立てる

推薦入試の小論文・作文、一般入試の教科試験のどちらであっても、試験時間の間にすべての問題に取り組んで終わらせることが必要です。
とくに上位校を目指す皆さんの場合は高得点での争いとなり、1点が合否を分けるといっても過言ではありません。
そこで、次に取り組んでほしいのは時間内にどのような戦略を立てて問題に取り組むのかということです。
都立高校入試では大問ごとの出題傾向は大きくは変わりません。
なので、まずはどの大問の順番に解くのか、大問ごとに何分かけて解くのかについて戦略を考えておきましょう

例えば、英語であれば一般入試の50分の時間内にリスニング、会話文の読解問題、説明文の読解問題の大問3題の構成で例年出題されます。
リスニングについては問題が流れる時間が決まっているため取り組み時間を大きく変更することはできませんが、それ以外の2題については問題文を読む時間、解答する時間を自分で調整できます。
10分程度のリスニングの時間を除いた残り時間で時間配分を立てて一度取り組んでみましょう。
その時間内に終わらなければ全問に取り組むことができないということです。
長文を読むのに時間がかかる、英作文に手こずるなど、それぞれ時間のかかる部分は異なりますが、そこを把握しておけば対策も可能です。
早く、そして正確に解くためにどんな演習が必要なのかをしっかりつかみ、入試まではその対策を中心におこなっていきましょう。
また、場合によってはこの問題は後に回すという判断も必要です。とくに数学の問題では、多くの受験生が解けない問題というものが出題されている場合もあります。そこに時間をかけてしまい、その先の解ける問題まで解けなかったら意味がありません。
解ける問題を素早く先に解き、難しい問題に時間をかけるという判断も入試では重要です。
そのためにも「○分考えてわからなかったら先に進む」などと決めておくことも必要ですよ。
ちなみに、この方法はグループ作成問題でも、もちろんその先の大学入試でも役に立ちます。
上では高校入試問題で説明していますが、大学入試でも同じように考えて問題を解いていきますので今のうちにやり方を身につけておくとお得ですよ。

【3】見直しの時間を確保する

入試では、問題を解く時間も大切ですが、同じくらい見直しの時間も大切です。
例え、正しく解答を導いていてもちょっとした計算ミス、漢字のミスなどで減点となっては非常に、非常にもったいないです!!
ということで、【2】で時間配分を考えるときには「見直しの時間」も確保しましょう。
見直しにどのくらい時間をかけるかは、教科ごとの得意・不得意でも変わってきますが、最低でも5分くらいは見直せる時間がほしいものです。
もしくは、大問1問が終わったごとに、その大問の答えを見直すという習慣をつけておくのもGOOD!
しっかりとした見直しでケアレスミスを防げるように時間配分を考えていきましょう。

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