Z会

<中2向け>高校入試の基本

中2生に知っておいてほしい、高校入試の仕組み、学力検査や内申点対策について解説します。

Z会を受講する中学生ならば、公立・国私立高校のいずれを目指すにしても、一定レベル以上の高校に進学したいと考えている人がほとんどではないでしょうか。難関校を目指すのならば、高いレベルの学力に到達できるよう、戦略を立てて受験勉強を進めていかなければなりません。ここではその前提となる高校入試の基礎知識をコンパクトにまとめました。来たる高校受験に備える第一歩として、高校入試とはどんなものかをここでしっかり押さえましょう。

1.高校入試の仕組みを知ろう

入試制度のポイントをおさえよう

入試制度は、都道府県・高校によって異なりますが、まず押さえておきたいポイントは次の4つ。

高校入試で合否判定に使われるのはこれ

  • 学力検査
    • ・公立高校一般入試では各都道府県作成の5教科(英・数・国・理・社)の学力試験を実施。
    • ・国私立高校一般入試では各高校作成の3教科または5教科の学力試験を実施。難関校では教科書の範囲外から出題される可能性も。
  • 内申書
    生徒の中学時代の学生生活の記録を記載したもの。調査書、報告書などとも呼ばれている。

※その他「作文」「小論文」「面接」が選抜の項目に加えられることも。

受験までのスケジュール

受験までのスケジュールを確認しましょう。

2.今から考える学力検査対策

2020年からの大学入試改革の影響で、高校入試は難化傾向にあります。出題される内容や難易度は都道府県によって異なりますが、すべての教科において「記述力・表現力」がより求められてきている傾向がみられます。公立高校入試の場合、試験科目数が5教科であることがほとんどで、受験勉強を計画的に進めていかないと対策が間に合わなかったという事態にもなりかねません。効率よく受験勉強を進めていけるように、今から対策をしていきましょう。

チェックしておきたい3つのポイント

  • ☑1.自分の県の公立高校入試の試験科目は何教科? その配点は?
    各科目の配点と自分の得意・不得意と照らし合わせて、合格するためにはどのような対策が必要か考えましょう。
  • ☑2.記述問題、作文問題は出題されているか?
    記述問題は配点が大きいためしっかり対策をしておかないと学力試験で高得点をとることが難しくなります。また、知識を組み合わせた論理的な思考力と表現力が求められるため早くから準備が必要です。
    ※国語の中に作文が含まれている場合もありますので、国語の入試問題も必ずチェック!
  • ☑3.(公立上位校を志望している場合)その県や志望校が独自入試を行ったり、「選択問題」を導入したりしているか?
    学校の勉強に加えて、独自の対策が必要となります。

自分が志望する学校が独自入試導入校かどうかは、
47都道府県別高校受験情報
で早めに確認しておきましょう。

受験生になる前からやっておきたい3つの対策

  • 対策1.既習範囲の復習を繰り返し、知識を定着させよう!
    定期テスト、実力テスト、「Z会の添削問題」などで出題される問題は出題範囲の中でとくに重要な事項です。間違えた問題は必ず解き直し、同じ間違いを繰り返さないようにしましょう。
  • 対策2.苦手は早めになくしておこう!
    苦手克服には時間も根気も必要です。時間的な余裕がある今は苦手克服のチャンスです。苦手科目や単元がある場合は早めに対策に取り組み、今のうちに苦手を克服しておきましょう。
  • 対策3.理科・社会の復習をしておこう!
    定期テスト前に集中して取り組み、そのままになっていることが多い理科・社会ですが、そのまま放置しておくと、すっかり忘れてしまい、受験学年になって一からやり直しということになります。そうならないよう、中2の段階で中1の理科・社会の復習をしておきましょう。
3.気になる内申点対策

内申書とは、高校受験をする生徒が「中学のときにどのような生徒だったか」を中学校から高校へ伝え、合否の参考にするための資料です。近年は公立上位校ほど当日の学力検査を重視する傾向にありますが、日ごろから日々の学習にしっかり取り組む必要があることに変わりはありません。自分の志望校の入試において、内申書がどのように利用されるのかを把握し、日々の学習に役立てましょう。

内申書の利用法、チェックしたい4つのポイント

  1. どの学年の評価が使われるか?
    多くの都道府県・高校では、中1から中3の評定を使いますが、都道府県・高校によっては、中2・中3の2学年分や、中3の1学年分の評定のみを用いる場合があります。受験予定の都道府県の入試要項を確認してみましょう。
  2. 実技4教科の評価が重視されるか?
    すべての都道府県で、主要5教科の評定が使われますが、実技4教科をどの比重で扱うかは都道府県によって異なります。入試で試験を行わない実技4教科の評定の比重を重くするところもありますので、注意が必要です。
  3. 内申書と学力検査の比率はどうなっているか?
    内申書と学力検査の比率は、各都道府県・高校によってそれぞれ異なります。同じ都道府県の公立高校でも学校により異なる場合がありますので、注意が必要です。
  4. 評価の対象となる項目はほかにあるか?
    9教科の評定以外に「選択科目の記録」「特別活動の記録」「部活動の記録」などを評価対象とする都道府県・高校もあります。なかにはそれらの項目を点数化して、総合的に判断する場合もあります。