Z会の先輩から入試に向かうあなたへ
入試の足音が少しずつ近づいてくるこの時期、不安な気持ちを抱えている受験生は多いと思います。
そこで、大学入試を経験した先輩たちが、受験生のみなさんが前向きに、そして万全な状態で入試本番を迎えるための「極意」を教えます。

苦手分野を自覚し、克服しよう
京都大・教育学部
じわじわと入試本番が近づくこの時期、本番を待ち遠しく思う人、一日でも先延ばしにしたい人など、人によって感じ方はさまざまですね。なかには、あまりの緊張感で何を勉強すればよいのかわからなくなってしまっている人もいるでしょう。そんなときは、焦らず落ち着いて、苦手分野の克服に専念することをおすすめします。入試本番で出題される問題を想定したときに、「この分野からは出題しないでほしいな…」と思う分野が必ずあるはずです。その分野に焦点を絞って、これまでに取り組んだ問題を解き直し、ゆっくりでよいので着実に理解を深めていきましょう。体調面でも気持ちの面でも、無理は禁物です。落ち着いて、入試本番まで勉強を楽しんでください。
(3年 manyue)

戦略的・計画的に勉強を進めよう
京都大・薬学部
大学入試の直前期は、センター試験に向けた勉強と、個別試験に向けた勉強のバランスに悩みがちです。どの大学に出願をするか考えたり、立て続けに私立大学の入試があったりと、思ったよりも時間が取れない時期だからこそ、効率よく勉強を進める必要があります。そのためにも、まずは、日々の学習計画を立てましょう。計画を立てる際、科目ごとに戦略は変わります。たとえば数学は、個別試験で求められる記述力のスキルが落ちてしまわないよう、センター試験直前期であっても、記述問題の対策をある程度続けておくことをおすすめします。一方、理科系の科目は、高3の秋の時点では、まだ知識が定着しきっていないことが多いので、センター試験前は基礎固めに注力することで、個別試験に向けた土台固めにもなると思います。このように、戦略的に、そして計画的に勉強を進めることで、大切に時間を使いましょう!
(3年 M)

「凡事徹底(ぼんじてってい)」を意識して体調管理をしよう
京都大・工学部
入試に向けた準備のなかで、最も大切なことのうちの一つ、体調管理についてアドバイスをします。十分な睡眠や食事をとるのはもちろん、帰宅後の手洗い・うがいも必須です。体力をつけるため、勉強の合間には、気分転換を兼ねてストレッチや散歩をするとよいでしょう。これらの取り組みは、何ということないあたりまえのこと(凡事)のように思えますが、徹底的に、継続して行うことで、大きな意味が生まれます。継続して取り組むことで勉強や部活の成果が出るのと同様、あなたの健康は、日々の継続した体調管理によって保たれるのです。心身ともに万全な状態で入試に臨めるということは、合格への自信にもつながりますので、ぜひ体調管理に向けて「凡事徹底」した取り組みを心がけてみてください。
(3年 がくとれ)

いつもどおりの勉強・生活で平常心を保とう
お茶の水女子大・生活科学部
私は、入試の直前期だからといって、今まで継続してやってきた暗記や演習をやめて、過去に出題された問題ばかりを解くといった、極端な勉強の方向転換はおすすめしません。過去問題や予想問題を活用して本番に向けた予行練習をするのは大切ですが、いつもどおりの勉強を続けることも、大切です。いつもと違う行動をすると緊張してきますし、せっかく今まで積み重ねてきたものが失われてしまうこともあるでしょう。同様に、勉強だけでなく、生活習慣を極端に変えることもおすすめしません。入試の直前期も、入試当日も、いつもと同じご飯を食べて、いつもと同じ時間に寝ればよいと思います。入試を特別な行事と思わず、模試や定期テストと同じようなものだと考えると、緊張がほぐれて、実力を発揮できるはずです。入試はゴールではなく通過点に過ぎないので、緊張は無用です!
(3年 moonlight)

模試の結果を気にしすぎないようにしよう
横浜国立大・理工学部
入試の直前期は気持ちが焦ると思いますが、睡眠時間を削って勉強するのは、次の日の効率が落ちてしまうため逆効果です。生活リズムを整えることで、疲れもたまりにくくなるので、決して無理はしないようにしましょう。勉強面では、最初から「すべてを完璧にしよう」と思わず、不安な分野を一つずつ対策していくという気持ちでいるとよいと思います。この時期は、これまで受けた模試の結果を目にする機会も多いと思いますが、今のあなたの学力は、模試を受験したときよりも、確実に伸びています。結果がよくなかった場合も気にしすぎないようにしましょうね。受験まで、あともう一がんばりです。応援しています!
(2年 はるぼー)

たゆまぬ努力を自信に変えよう
京都大・総合人間学部
受験生のみなさん、果てしなかった受験生生活も、まもなく佳境を迎えますね。さて、ここから重要になってくるのは、自信をもつということです。今までの受験生生活を振り返ってみましょう。自分はどこががんばれなかったのか、克服できていないのか、弱いままなのか。そして、それ以上に、どこをがんばれたのか、克服できたのか、強みにできたのか。自分を冷静に見つめて正しく分析し、研いだ武器を光にかざして眺めましょう。入試で戦うために必要なのは、自信と、それを裏づける努力です。今までのたゆまぬ努力を自分で認めて、自信に変えるのです。大丈夫、少々の弱みをカバーできるだけの強みが、ほかの受験生を脅かすだけの力が、あなたには必ずあります。自分に負けず、最後まで前向きに挑んでいきましょう。
(3年 N.)

ミスする自分を受け入れよう
東京医科歯科大・医学部
入試の直前期は、精神的に本当に大変な時期です。私も直前期はプレッシャーと緊張感に悩まされました。そんな私が、みなさんに伝えたいことは、「どんなに気をつけていても、試験中にミスをするものだ」ということです。すべての受験科目において、ミスを一つもしない受験生は、おそらくほぼいません。ですから、「ミスをしたらどうしよう」と深刻に考えるのはやめましょう。大切なのはミスをした後、いかに落ち着いて対処するかです。計算ミスをしたならば、ミスしたところに戻り、落ち着いて計算し直せばよいのです。解答欄をずらして解答してしまったならば、冷静に書き直せば大丈夫です。私はなんと、センター試験のときに選択する科目を間違えるという非常に大きなミスをしましたが、落ち着いて正しい科目を解き直し、合格しています。一番怖いのはパニック状態になってしまうことですから、「みんな何かしらのミスをしてるから大丈夫」といった気軽な気持ちで、入試に挑んでくださいね!
(3年 かにかま)

焦らず100%の力を出そう
京都大・薬学部
入試本番では、「いつもどおり」「落ち着いて」を心がけたいものですが、これが意外と難しいものです。私は大学入試のとき、前々日から宿泊して個別試験に臨みましたが、緊張のせいか悪夢(数学の試験で0点をとってしまう夢)を見て夜中に目が覚め、朝は吐き気を抑えつつ、「せっかく京都まで来たんだから、記念のつもりで受験しよう」と、泣きながら会場に行きました。でも、こんな私でも、入試に向けて努力をしてきた自分を信じ、落ち着いて解答するよう意識したことで、無事に合格できたのです。特別な日だからといって、特別な力が出せるわけではありません。でも、それは受験生みな同じです。そうであるならば、今もつ力を100%出しきれた人が、合格できると思いませんか?焦らないこと、問題文は最後まで読むこと、頭が真っ白になっても手を動かすこと。今のうちから、そうした心構えをもって、入試本番のイメージトレーニングを積んでおきましょう。がんばれ、受験生!
(3年 つぐみ)