カコモンにTRY!
慶應義塾中等部の国語にTRY!
2017.12.28
8K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 5年生以上(いじょう)で習(なら)う漢字(かんじ)には文章(ぶんしょう)の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
ことわざ、慣用句、四字熟語、三字熟語の正確な知識が求められる総合問題です。それぞれ五つの□に入る言葉がすべてわからないと正解できないうえ、ふだん聞き慣れないものや、小学校で学習しない漢字が入るものなどもあり、難度の高い出題となっています。教材で知識を増やすとともに、新聞や本、大人との会話などに出てくる言葉も、意識的に覚えておくことが大切です。
■ 読み仮名
紹介(しょうかい)、慣用句(かんようく)、熟語(じゅくご)、正確(せいかく)、知識(ちしき)、総合(そうごう)、正解(せいかい)、慣(な)れない、難度(なんど)、増(ふ)やす
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2017年度 慶應義塾中等部 国語 【四】の問一
|
■読み仮名
慶應義塾中等部(けいおうぎじゅくちゅうとうぶ)、条件(じょうけん)、異(こと)なる、眼(がん)、貧(ひん)、洗(あら)う、芝居(しばい)
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
A2 B3 C3 D1
【解説】
〔 〕内の条件を手がかりにして考えていきます。〔身体の一部〕〔色〕〔動物〕〔漢数字〕は、いずれもことわざや慣用句などの出題のポイントになりやすいので、とくに注意して覚えるようにしましょう。
A「空いた口がふさがらない」…あきれてものが言えない様子。
「牛耳を執る」…団体などの支配者となり、思うままに動かす。「牛耳る」ともいいます。
「老骨に鞭打つ」…年を取った自分をはげまし、努力して物事に取り組む。
「鶏口となるも牛後となる勿れ」…大きな集団で人の後ろにいるより、小さな集団でもその長になるのがよい。
「食指が動く」…食べたくなる。興味をもつ。ほしくなる。
B「青菜に塩」…元気をなくして、しょげる様子。
「白眼視」…冷たい目つきで見ること。
「赤貧洗うが如し」…とても貧しく、持ち物が何もない様子。
「青二才」…経験の少ない未熟な若者をばかにしていう語。
「青息吐息」…困ってため息をつく様子。
C「竹馬の友」…幼なじみ。
「閑古鳥が鳴く」…人が集まらず、さびしい様子。商売がはやらない様子。
「馬脚を露わす」…かくしていたことが明らかになる。
「猿芝居」…すぐにわかってしまうような浅はかなたくらみ。下手な芝居。なお、「猿」は小学校で習わない漢字ですが、漢字で書けなくても「さる」の一字が入ることがわかれば、答えることができます。
「生き馬の目を抜く」…すばしこくて油断ができない様子。
D「一日の長」…知識や技能などが、少し優れていること。
「悪事千里を走る」…悪いことは、かくそうとしてもすぐに世間に知れわたる。
「親の七光り」…親の社会的地位や名声のおかげで、子が得をすること。
「三日天下」…短い期間だけ地位や権力を得ること。
「百鬼夜行」…さまざまな化け物が夜中に列をなして歩くこと。悪人が好き勝手にふるまうこと。
ことわざや慣用句は、それぞれの由来に着目すると意味を覚えやすくなります。たとえば「青菜に塩」は、「(青い野菜に塩をふりかけると、しおれてしまうことから)元気をなくして、しょげる様子」を表します。それぞれの言葉について、国語辞典などで由来を調べてみるとよいですね。
■読み仮名
牛耳(ぎゅうじ)、団体(だんたい)、支配者(しはいしゃ)、老骨(ろうこつ)、興味(きょうみ)、貧(まず)しく、経験(けいけん)、未熟(みじゅく)、若者(わかもの)、困(こま)って、幼(おさな)なじみ、猿(さる)、油断(ゆだん)、技能(ぎのう)、優(すぐ)れて、権力(けんりょく)
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。