どーんとこい!中学入試の算数
第13回 規則性の問題
2018.1.25
19.7K
大人でもちょっと手こずってしまうような、難問奇問が続出する中学入試の算数。
でもだいじょうぶ、コツさえつかめば怖くありません!
学習サポートセンターのカズが、算数を楽しく学ぶ方法を伝授します。
こんにちは。学習アドバイザーのカズです。2018年度も引き続き「どーんとこい! 中学入試の算数」を担当します。
読者の 解けて喜ぶ笑顔 を想像できるか?
読者の 解説を見て驚く姿 を創造できるか!
喜びと驚きにあふれたコーナーを目ざして今年もがんばります。
「解けたときの笑顔」と「解説を見た後の驚き」をご提供するために、2018年度は下記の4つの方針で出題します。
- 簡単に解けそうで解けない、でもがんばれば解ける! 絶妙の難易度で
- ひらめき重視! パズルのように楽しんで取り組めるような
- 保護者の方にとって身近(!?)な数字を使って
- 「数字」にこだわるカズの魂の出題!!
では、早速始めましょう。初回は、規則性の問題です。
問題
ある決まりにしたがって並んでいる数の列
8,6,4,2,4,6,8,6,4,2,4,6,8,6,4,……
があります。このとき、次の数を求めなさい。
(1)100番目の数
(2)200番目までの数の和
(3)403番目までの数の和
ヒント どういう決まりで数が並んでいるのかがポイントです。ひとつの数字に着目し、区切りを入れて大きなかたまりがつくれないかどうかを考えてみましょう。 (1)100までのなかに大きなかたまりがいくつあり、バラ(あまり)がいくつあるのかを数えましょう。 (2)(1)と同様に考えます。200までのなかに大きなかたまりとバラ(あまり)が、それぞれいくつあるのか数えましょう。今度は、出てきた数の和を計算します。 (3)403の出てくる問題は、2年前にもありました。 (参考) 2017年度西大和学園中学校 第1問(6)
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規則性の問題は「気づく力」を試すのに格好の題材です。中学入試でもよく出題されますが、きちんと学ぶのは高校の「数列」なんです。中学入試では、高校範囲のなかでもとっつきやすい「等差数列」「群数列」なんかがよく出ます。
参考にした西大和学園の問題も、かたまりごとに区切って考える問題でした。もっと解きたい方は、こちらにも挑戦してみてくださいね。
では、さっそく解答解説を確認しましょう。
解答・解説はこちら
解答
数の列は、8,6,4,2,4,6 の繰り返しになっています。
(1)8,6,4,2,4,6 の6つの数字の繰り返しだから
100÷6=16 あまり4
したがって、100番目の数字は、8,6,4,2,4,6 が16回繰り返されたあとの4番目。すなわち、2になります。
(答)
(2)(1)と同様にして
200÷6=33 あまり2
したがって、200番目までの数字は、8,6,4,2,4,6 が33回繰り返されたあと、8、6 が続きますので
(8+6+4+2+4+6)×33+8+6=1004 (答)
(3)(2)と同様にして
403÷6=67 あまり1
したがって、403番目までの数字は、8,6,4,2,4,6 が67回繰り返されたあと、8が続きますので
(8+6+4+2+4+6)×67+8=2018 (答)
めでたく今年の西暦「2018」が求められたところでおしまいです。
いかがでしたでしょうか。2018年度の初回なので、西暦にちなんだ出題でした。カズの数字へのこだわりと2018年度の意気込みを感じていただけたら幸いです。
解けた方はぜひ「やったー!」と心のなかで叫んでください。来月の問題を解くためのモチベーションになり、次回も、問題が解きたくなるはずです。
今回はこれでおしまい。それでは、また来月お会いしましょう。
まだZ会員ではない方
プロフィール
出題・文
学習サポートセンター カズ
Z会の学習サポートセンターで、日夜会員のみなさんからの質問相談に応じている。