カコモンにTRY!

大妻多摩中学校の理科にTRY!

「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題の中から、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。

※ 4年生以上(いじょう)で習(なら)う漢字(かんじ)には文章(ぶんしょう)の後に読み仮名(かな)をまとめています。

今回の問題をご紹介する理由

温度による物質の体積の変化は、身近ないろいろなところで見られます。今回ご紹介する問題に出てくる鉄道のレールのつぎ目のすき間は、気温の変化によってレールの体積が変化することに対応するための工夫です。理科の入試問題は身近な話題から出題されることが多いので、ぜひおさえていただきたい問題です。

 ■ 読み仮名

 大妻多摩(おおつまたま)、紹介(しょうかい)、物質(ぶっしつ)、体積(たいせき)、 変化(へんか)、対応(たいおう)、工夫(くふう)、入試(にゅうし)

※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

  • 今回のレベル:★★

★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:6年生向けハイレベル問題 

 ■読み仮名

理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける、向(む)け

※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

【問題】 

  • 2016年度 大妻多摩中学校(第1回午前)1 

棒状の金属は温度を上昇させると膨張して伸びます。伸びる長さは、元の金属の長さと温度変化に比例します。長さ1mの金属棒の温度が1℃上昇するごとに何cm伸びるかを示した値を線膨張率といい、鉄と銅の線膨張率についてその値を次の表にまとめました。

(1)鉄道のレールのつぎ目には、すき間があけられています。このすき間について正しいものを1つ選んで、番号で答えなさい。
① 夏に比べ冬の方が、レールが伸びるのですき間が大きくなる。
② 夏に比べ冬の方が、レールが伸びるのですき間が小さくなる。
③ 夏に比べ冬の方が、レールがちぢむのですき間が大きくなる。
④ 夏に比べ冬の方が、レールがちぢむのですき間が小さくなる。
⑤ 夏と冬でレールの長さは変わらず、すき間の大きさも変わらない。

(2)温度が0℃のときの長さが100mの鉄製レールは、30℃になると何cm伸びますか。

(3)温度が0℃のときの長さが50cmである銅でできた棒を熱しました。この棒が100℃になると長さは0.85mm伸びました。表の(ア)に当てはまる数値を答えなさい。ただし、計算結果で小数第5位以下がある場合には、四捨五入し、小数第4位までで答えなさい。

(4)鉄と銅をぴったりとくっつけ、細長い棒状に切り取ったものを低温にするとどうなりますか。正しいものを次の①~④から選んで、番号で答えなさい。図の左側は鉄、右側は銅を表しています。

(5)温度が変化すると、ものの長さだけでなく面積や体積も変化します。リング型にした金属板と、20℃において金属板の穴をぎりぎり通りぬけることのできない金属球があります。この金属球をリング型の金属板に通すにはどのような方法が考えられますか。ただし、金属に力を加えたり、けずったりしてはいけません。

■ 読み仮名

 棒状(ぼうじょう)、金属(きんぞく)、膨張(ぼうちょう)、伸(の)びる、 比例(ひれい)、上昇(じょうしょう)、示(しめ)す、鉄(てつ)、銅(どう)、 値(あたい)、率(りつ)、鉄製(てつせい)、比(くら)べ、熱(ねっ)し、 数値(すうち)、結果(けっか)、四捨五入(ししゃごにゅう)、低温(ていおん)、 選(えら)ぶ、左側(ひだりがわ)、型(かた)、穴(あな)、方法(ほうほう)、 加(くわ)える

※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

 

攻略法

【解答】

(1)③  (2)3.6cm  (3)0.0017  (4)②  
(5)リング型の金属板をあたためる。/金属球を冷やす。

【解説】

(1)鉄道のレールは、金属(鉄)でできています。金属はあたためると大きくなり、冷やすと小さくなります。このため、夏は冬に比べてレールが伸びます。夏にレールどうしがおし合って曲がらないようにするために、レールのつぎ目に少しすき間をあけています。

(2)鉄の温度が1℃上がると1mあたり0.0012cm伸びるので、30℃温度が上がった場合は0.0012×30=0.036(cm)伸びます。よって、100mの鉄製レールは0.036×100=3.6(cm)伸びます。

(3)50cmの銅の棒の温度が100℃上がると0.85cm伸びるので、1mの場合は0.85÷0.5=1.7(cm)伸びます。よって、1℃温度が上がった場合の伸びは、1.7÷100=0.0017(cm)になるので、銅の線膨張率は0.0017になります。

(4)(3)より、銅のほうが鉄よりも温度による体積の変化が大きいので、冷やすと銅のほうが小さくなります。よって、銅のほうに曲がります。

(5)リング型の金属板の輪の部分が大きくなるか、金属球が小さくなるかすればよいので、リング型の金属板を熱するか、金属球を氷水などにつけて冷やすと通すことができるようになります。

 ■ 読み仮名

解答(かいとう)、冷(ひ)やす、 解説(かいせつ)、比べ(くらべ)、輪(わ)

※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

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