模試活用のABC
第3回 どの模試を選べばいいの?
2019.3.28
3.8K
中学受験に欠かせない模試の受験。しかし、いつから受験すればよいのか、何回受験すればよいのかなど、迷うことも多いのではないでしょうか。この連載では、模試を上手に活用するために、模試受験の基本をご紹介していきます。
※2018年度の連載と同じ内容で、日程・情報を更新してお送りしています。
第3回 どの模試を選べばいいの?
中学受験において欠かすことのできない、そして積極的に活用したい「模試」。第1回記事「いつから&何回模試を受験すればいいの?」では、受験回数の目安や受験の目的をお伝えし、第2回記事「中学入試向けの模試の種類は?」では模試の種類をお話ししました。
今回は、受ける模試をどのように選ぶのがよいのかを説明していきます。
模試の選び方
- 目的に合わせて選ぶ
第1回記事「いつから&何回模試を受験すればいいの?」では受験回数の目安を「5年生は年に1~2回、6年生は前半(3~8月)に3回くらい、後半(9月~12月)には毎月」、受験するのは「受験生のなかでの自分の位置を知る・モチベーションアップ・自分の弱点を知る・試験慣れ」といった目的のため、とご説明しました。
模試を受ける際にどの目的を重視すべきかは、時期によって異なります。
まだ3・4年生であったり、高学年でも初めての模試であったら、「試験慣れ」「自分の弱点を知る」といった目的に重点がおかれます。その場合、最初は塾の入塾テストを兼ねているような無料模試で様子を見てもよいでしょう。独り言を言っている・実は体をちょこちょこ動かしているといった、家で学習していると親も子も気にとめにくいお子さまの癖に、このような模試で注意されて気づくこともあります。
高学年に入り、「受験生のなかでの自分の位置を知る」という目的が大きくなると、母集団の大きい大手進学塾の主催する模試がおすすめです。首都圏では、一般的にSAPIX、日能研、四谷大塚、首都圏模試センターが主催する公開模試が、関西では、浜学園、希学園、五ツ木や日能研が主催する模試が有名です。
6年生になって「モチベーションアップ」をということでしたら、6年生後半に行われる特定の中学校を意識した模試が有効です。結果はもとより、同じ学校を目ざす大勢の受験生を実際に見ることで、お子さまは多くのことを感じとられることでしょう。
- 目的以外に考えたいこと
3・4年生の間は、もし受けるなら、テストの母集団や難易度もさることながら、試験会場までの距離や開始時間などを確認し、お子さまの体力で無理なく受験できるよう計画をたてましょう。大規模な模試以外にも、お住まいの地域の受験塾などが主催するものがある地域も多いです。
5年生以上になると、受験までの間、ペースメーカーとして定期的に受けていくことを念頭に、ある程度母集団の大きい模試を受けることをおすすめします。主催者と模試の種類ごとに、核となる受験生集団の性質が異なりますので、立ち位置の変化を追うなら、同じ種類の模試を使い続けるのがよいでしょう。
また、6年生以降に志望校別模試を行う団体主催の模試かどうか、つまりそういった学校を志望する子が多くいる模試かも確認しておくとよいでしょう。
実際にいつから・どんな目的で模試を使い始めるかは、お子さまの気質や各ご家庭の考え方によるところですが、以上のような点を心に留めてご検討ください。
4月に開催される模試 【全国】 【首都圏】 【関西】 |
次回は4月25日更新予定です。