カコモンにTRY!

早稲田実業学校中等部の社会にTRY!

「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。

今回の問題をご紹介する理由

今回は、系図を使った歴史の問題を取り上げます。平安時代の政治形態について理解できているかを確認するのに適した問題です。摂関政治に関する出題はよく見られますが、この問題は少し目先が変わっています。摂関政治の内容をふまえた上で、後三条天皇の立場がわかるように解答しましょう。

■ 読み仮名

系図(けいず)、政治(せいじ)、形態(けいたい)、理解(りかい)、確認(かくにん)、適(てき)した、摂関(せっかん)、内容(ないよう)、後三条天皇(ごさんじょうてんのう)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

  • 今回のレベル ★★★

★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題

■読み仮名

基礎的(きそてき)、解(と)ける

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

問題

 

2019年度 早稲田実業学校中等部 社会 大問1 問5

 

(中略)

(中略)

 

■読み仮名

中略(ちゅうりゃく)、上皇(じょうこう)、藤原(ふじわら)、貴族(きぞく)、財力(ざいりょく)、背景(はいけい)、摂政(せっしょう)、実権(じっけん)、握(にぎ)る、頼通(よりみち)、平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)、制作(せいさく)、像(ぞう)、優美(ゆうび)、即位(そくい)、改革(かいかく)、違(ちが)い、妍子(けんし)、彰子(しょうし)、威子(いし)、禎子(ていし)、後朱雀(ごすざく)、嬉子(きし)、後冷泉(ごれいぜい)、寛子(かんし)、白河(しらかわ)、娘(むすめ)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

攻略法

【解答】

後三条天皇より前の3代の天皇は藤原道長の孫であるが、後三条天皇は母方の祖父が藤原氏ではないため、藤原氏の影響を受けることがなかったから。

■読み仮名

祖父(そふ)、影響(えいきょう)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

【解説】

系図を確認すると、後三条天皇より前の3代の天皇は、③後一条天皇、④後朱雀天皇、⑤後冷泉天皇を指します。いずれも藤原氏の娘を母に持ち、また自らも藤原氏の娘と婚姻関係を結んでいます。リード文にあるとおり、この期間、藤原頼通は母方の親戚(=外戚)として摂政・関白を独占し実権を握りました。藤原道長と頼通の時代は、摂関政治の最盛期といわれます。

しかし、⑤後冷泉天皇には後継者がおらず、次の天皇となったのが⑥後三条天皇です。後三条天皇は母方の祖父が藤原氏ではなく、藤原氏の娘と婚姻関係を結ばなかったため、藤原氏の力がおよびませんでした。そのため天皇自らが政治の実権を握ることができたのです。この政治形態を親政といいます。つまり、後三条天皇は摂関政治の特徴である藤原氏と外戚関係になかったため、親政を行うことができたのです。

このあと、後三条天皇の子・⑦白河天皇は、院政を始めます。院政とは、天皇が位をゆずって上皇となったのちも実権を握り続ける政治形態で、藤原氏の影響を抑えて親政を続けようとしました。

■読み仮名

親戚(しんせき)、外戚(がいせき)、独占(どくせん)、最盛(さいせい)、後継(こうけい)、親政(しんせい)、特徴(とくちょう)、院政(いんせい)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

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