カコモンにTRY!

5・6年生向け カコモンにTRY! 特別版 2020年春入試問題紹介の解答解説

「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題の中から、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。

今回は、5月号の教材に同封してお届けした「カコモンにTRY! 特別版・2020年春入試問題紹介 教科担当者が選ぶ『この一問』」の解答・解説です。
ぜひ答えあわせをしてみてください。

■ 読み仮名

同封(どうふう)、お届(とど)け、特別版(とくべつばん)、紹介(しょうかい)、担当者(たんとうしゃ)、解答(かいとう)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

問題

お手元の5・6年生向け「カコモンにTRY! 特別版・2020年春入試問題紹介 教科担当者が選ぶ『この1問』」またはこちらのPDFをご覧ください。

■ 読み仮名

ご覧(らん)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

国語の解答・解説はこちら
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理科の解答・解説はこちら
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国語 解答・解説

解答

1 拝見

2 うかがい

3 〇

4 ください/くださり

5 いただき

6 〇

■ 読み仮名

拝見(はいけん)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

解法のポイント

一見よくある敬語の正誤問題ですが、まずは問題文をよく読み、答え方をしっかり把握してから取り組み始めましょう。正しい表現の場合は〇を書けばよいですが、まちがった表現の場合は×と答えるのではなく、正しい表現に直さなければならないことに気をつけて解き進めます。

今回の問題では、――部の動詞が尊敬動詞と謙譲動詞のどちらなのかを見分けることがポイントとなっています。尊敬動詞が使われるのは、その動作を行っている主体、すなわち主語が目上の人の場合です。一方、謙譲動詞が使われるのは、主語が目下の人で、その動作の対象となる「○○に」「○○を」にあたる部分が目上の人になっている場合です。今回は、目上の人=先生、目下の人=私となっており、他の人は登場しないので、主語が先生か私かがわかれば、使うべきは尊敬動詞か謙譲動詞かを判断することができます。主語と動詞に注目し、素早く解いていきましょう。

■ 読み仮名

敬語(けいご)、正誤(せいご)、把握(はあく)、表現(ひょうげん)、解(と)き、動詞(どうし)、尊敬(そんけい)、謙譲(けんじょう)、私(わたし)、判断(はんだん)、素早(すばや)く

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

1は主語が「私」となっているので、謙譲動詞の文となるはずですが、「ご覧になり(ご覧になる)」は「見る」の尊敬動詞です。「見る」の謙譲動詞である「拝見する」を文に合うように活用させて解答します。

2は主語が「私」となっているので、謙譲動詞の文となるはずですが、「いらっしゃい(いらっしゃる)」は「行く/来る」の尊敬動詞です。「行く」の謙譲動詞である「うかがう」を文に合うように活用させて解答します。

3は主語が「先生」となっているので尊敬動詞の文です。「おっしゃい(おっしゃる)」は「言う」の尊敬動詞なので、正しい表現です。ちなみに、「言う」の謙譲動詞は「申す/申し上げる」なので、こちらもあわせて覚えておきましょう。

4は主語が「先生」なので、尊敬動詞の文となるはずですが、「さしあげ(さしあげる)」は「やる/与える」の謙譲動詞です。「与える」の尊敬動詞である「くださる」を文に合うように活用させて解答します。ちなみに、「私は先生に本をもらいました。」と言いたいときは、「もらう」の謙譲語「いただく」を使って「私は先生に本をいただきました。」と言うことができます。あわせて覚えておきましょう。

5は主語が「私」となっているので、謙譲動詞の文となるはずですが、「めしあがり(めしあがる)」は「食べる」の尊敬動詞です。「食べる」の謙譲動詞である「いただく」を文に合うように活用させて解答します。

6は主語が「先生」となっているので尊敬動詞の文です。「おいでになり」は「来る」の尊敬動詞なので、正しい表現です。ちなみに、「行く/来る」の謙譲動詞は、2でも登場した「うかがう」のほかに「参る」がありますので、あわせて覚えておきましょう。

■ 読み仮名

与(あた)える

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

算数 解答・解説

解答

(1)ア 147  イ 163

(2)ア 21  イ 66

解説

解法のポイント

一見すると立体の問題ですが、それ以外にも多くの要素が入った分野融合問題です。まずは、あたえられている条件(個数、重さ、色など)を整理しましょう。そのうえで「求めるものは何か?」「それを求めるために何がわかればよいか?」を順に逆算して考えましょう。

■ 読み仮名

要素(ようそ)、融合(ゆうごう)、条件(じょうけん)、個数(こすう)、逆算(ぎゃくさん)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

(1)

上から1段目、2段目、3段目について、AかBかわかっている部分は次のとおりです。

つまり、Aが13個、Bが6個、AかBかわからないものが8個です。

立方体全体の重さが最も軽いのは、AかBかわからないものがすべてAのときなので、

   5×(13+8)+7×6=147(g)

立方体全体の重さが最も重いのは、AかBかわからないものがすべてBのときなので、

   5×13+7×(6+8)=163(g)

 

(2)

面積図をかいて考えます。

長方形(あ)の面積は、

   5×64=320(g)

長方形(い)に注目すると、

縦は、

   7-5=2(g)

面積は、

   378-320=58(g)

だから、横は、

   58÷2=29(個)

立方体Bが29個だから、立方体Aは、

   64-29=35(個)

次に、64個の立方体のそれぞれについて、いくつの面が表面に出ているかを考えると、

(a)3つの面が表面に出ている立方体は 8個

(b)2つの面が表面に出ている立方体は 24個

(c)1つの面が表面に出ている立方体は 24個

(d)面が1つも表面に出ていない立方体は 8個

です。

黒く塗られている部分の面積の和を最も小さくするには、立方体Bのうち8個が(d)に、29-8=21(個)が(c)になるようにすればよいので、

   0×8+1×21=21(cm2

黒く塗られている部分の面積の和を最も大きくするには、立方体Bのうち8個が(a)に、29-8=21(個)が(b)になるようにすればよいので、

   3×8+2×21=66(cm2

■ 読み仮名

段(だん)、縦(たて)、塗(ぬ)られて

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

理科 解答・解説

解答

問4 月食

問5 皆既日食が続く時間が長く、観測できる範囲が広いこと。

■ 読み仮名

皆既(かいき)、観測(かんそく)、範囲(はんい)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

解法のポイント

まず基本である地球上で日食が見られる場合の太陽・月・地球の位置関係を思い出しましょう。そのうえで月面から見た日食を考える場合、位置関係をどのよう組み替えればよいかを考えることがポイントです。問5では、さらに皆既日食が起こるための原理を深く理解している必要があります。

■ 読み仮名

基本(きほん)、組み替(か)えれば

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

問4

地球上で日食が観測されるとき、太陽・地球・月は下の図のような位置関係にあります。

これは日食が、太陽・月・地球の順にほぼ一直線にならぶときに、太陽の光が月にさえぎられ、太陽の一部または全部が見えなくなることによって観測されるからです。
そのため月面上から見える日食は、下の図のように太陽の光が地球にさえぎられることによって発生します。

この位置関係のとき、地球では月食が観測されます。

問5

皆既日食は、太陽が重なっている星に完全にかくれてしまうときに観測されます。

これは上の2つの図で本影に入っている地点でのみ観測できます。

2つの図を比較すると、太陽の光が地球にさえぎられる場合のほうが、本影の範囲が広いです。これはそれぞれの星間の距離に対して、地球が月よりも大きいためです。そのため月面で見る皆既日食は、地球で見る皆既日食より広い範囲で長時間観測できるというちがいがあります。

■ 読み仮名

本影(ほんえい)、比較(ひかく)、距離(きょり)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

社会 解答・解説

解答

イ・カ

解説

解法のポイント

なぜ外国人労働者の受け入れの拡大が必要になったかがポイントです。

■ 読み仮名

拡大(かくだい)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

解説

2018年に出入国管理及び難民認定法が改正され、2019年4月からより多くの職種で外国人労働者の受け入れが可能になりました。この法律の改正について、3つの視点からまとめます。

1点目は、なぜ法律が改正される必要があったのかについてです。外国人労働者の受け入れは、もともとは国際貢献として日本の高度な技能を外国人に教えることを目的としていました。しかし、日本は少子化・高齢化により人手不足が深刻化するようになりました。政府は労働力不足を補うために出入国管理及び難民認定法を改正し、外国人労働者の受け入れを拡大しました。

2点目は、どのように法律が変わったかについてです。今回の改正では、今まで認められていなかった業種でも、外国人労働者を正式に受け入れることが可能になりました。新設された在留資格には、次のようなちがいがあります。

3点目は、外国人労働者の受け入れに関する問題点についてです。現在、不当に安い賃金で雇われたり、長時間労働を強いられたりしていることが問題となっています。これらの問題に対して、労働条件の改善や差別の解決、悪質な仲立人の排除、制度の簡易化などが求められています。

これらのことをふまえて、問題の選択肢を見ていきましょう。

ア 外国人労働者の受け入れ拡大は、企業にとって労働力を確保できるという利点があります。

イ 正しい文です。

ウ 外国人労働者を不当に安い賃金で雇うことは、法律違反です。

エ 建設業や介護業などでも、外国人労働者を雇うことができるようになりました。

オ 特定技能1号で来日する外国人労働者には、家族と一緒に滞在することは認められていません。

カ 正しい文です。

■ 読み仮名

及(およ)び、難民(なんみん)、認定(にんてい)、職種(しょくしゅ)、可能(かのう)、法律(ほうりつ)、視点(してん)、国際(こくさい)、貢献(こうけん)、技能(ぎのう)、高齢(こうれい)、深刻(しんこく)、政府(せいふ)、補(おぎな)う、認(みと)められ、新設(しんせつ)、在留(ざいりゅう)、資格(しかく)、水準(すいじゅん)、程度(ていど)、知識(ちしき)、又(また)は、経験(けいけん)、熟練(じゅくれん)、対象(たいしょう)、建設(けんせつ)、造船(ぞうせん)、舶用(はくよう)、介護(かいご)、業務(ぎょうむ)、確認(かくにん)、滞在(たいざい)、現在(げんざい)、賃金(ちんぎん)、雇(やと)われ、改善(かいぜん)、解決(かいけつ)、悪質(あくしつ)、排除(はいじょ)、制度(せいど)、簡易(かんい)、選択肢(せんたくし)、企業(きぎょう)、確保(かくほ)、違反(いはん)、一緒(いっしょ)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

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