模試活用のABC
第8回 6年生後半の模試
2021.8.26
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中学受験に欠かせない模試の受験。しかし、いつから受験すればよいのか、何回受験すればよいのかなど、迷うことも多いのではないでしょうか。この連載では、模試を上手に活用するために、模試受験の基本をご紹介していきます。
※2020年度の連載と同じ内容で、日程・情報を更新してお送りしています。
第8回 6年生後半の模試
夏も終わりに近づいてきました。保護者の方はやることが多いなか大変ですが、秋からの模試受験の計画を考えていくとよいでしょう。
模試を定期的に受けましょう
中学受験コースでは、対象校の受験に必要な内容をもれなく学習できるよう、カリキュラムを組んでいます。ですが入試を突破するには、志望校の過去問題演習で、志望校の出題形式や頻出分野に慣れる必要があります。
同時に、大手塾などの模試を受験して、ライバルの中での自分の位置をつかんでおく必要もあります。
過去問題の演習と模試の結果を勘案して、「今年は志望者が多いようだから、今までの合格点より少し多めに得点できるように、この分野を補強していこう」などと学習計画に反映し、入試までの学習を効果的に進める参考にしていきましょう。
模試の結果が芳しくないとき
連載の「zigzag中学受験体験記」にもよくあるように、「6年生の秋がいちばんつらかった」と合格後にふり返るZ会員は少なくありません。その理由として、スランプで模試の成績が下がった、模試の成績が悪くて落ち込み、立て直しに時間がかかったなど、模試がきっかけや理由として多くあげられます。
6年生の秋から受ける模試は、難関校の志望者だけを集めるため今までよりも成績が低く出る、主催塾のカリキュラムに沿って出題されるので外部生には難しく感じられるなど、今まで順調な方でも手ごたえが異なる場合があります。保護者の方には、このことを知っておくことで、結果を見てとまどうお子さまの気持ちをしっかりと支えて、ぶれずに志望校に向かえるようにしていただきたいと思います。
お子さまが落ち込んでいるときこそ解き直し・復習
思わしくない結果の模試は、丁寧に見直していきましょう。
第6回記事「模試受験後の取り組みと復習」と重なりますが、自宅で解き直したらきちんと解けるのでしたら、試験中の時間配分に失敗してしまったか、慣れない環境に緊張してしまったり焦ってしまったりしたことが原因です。「わかっているのだから、次はだいじょうぶ」と励ましつつ、日々の学習でも時間を意識して、時間内に力を出し切れるようにしていきましょう。
一方、特定の分野・形式の問題や、特定の解法・考え方を使う問題でのまちがいが続いている場合は、その部分の理解が弱いと考えられますから、正しい理解を確認することを急ぎましょう。理解を確認するには、応用問題より基礎~標準の問題が向いていますので、6年生7月までのカリキュラム履修期の教材から復習すべき部分をピックアップして、学習計画に取り入れてください。
Z会の教材のカリキュラムはこちらからご覧いただけます。
模試は入試本番のためのもの
模試はよい結果を出すためのものではなく、入試時間の使い方を覚える、自分の弱点を見つける、ライバルの動向を知るなど、合格するための情報を集める場です。お子さまにもそのことをお話しして、「模試で悪かったところはいつまでに直そう」などと将来に気持ちを切り替えていきましょう。
偏差値などは第7回記事「偏差値・模試結果」をおさえて「今はこうなんだ」と冷静にとらえ、数字に振り回されることなく、模試の結果を合格するための学習にいかしていってください。
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次回は9月23日(木)更新予定です。