カコモンにTRY!
栄光学園中学校の社会にTRY!
2021.1.28
4.5K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 4年生以上(いじょう)で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
中学入試では、統計資料を用いた問題がよく出題されます。今回の問題は、選択肢の文に資料の数値を当てはめながら、誤りのある文を選ぶ問題です。初めのうちは、一つひとつ計算しながら確認していくことをおすすめしますが、問題演習を通じて、おおよその数値で計算したり確認したりできるようになると、時間が限られた実際の入試で有利になるでしょう。
■ 読み仮名
入試(にゅうし)、統計(とうけい)、資料(しりょう)、選択肢(せんたくし)、数値(すうち)、誤(あやま)り、選(えら)ぶ、初(はじ)め、確認(かくにん)、演習(えんしゅう)、限(かぎ)られた、実際(じっさい)、有利(ゆうり)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2020年度 栄光学園中学校 社会大問3の問2 (中略) |
■読み仮名
栄光学園(えいこうがくえん)、処理(しょり)、示(しめ)した、総量(そうりょう)、焼却(しょうきゃく)、資源(しげん)、変(か)えられた、環境局(かんきょうきょく)、作成(さくせい)、中略(ちゅうりゃく)、変化(へんか)、説明(せつめい)、増加(ぞうか)、割合(わりあい)、続(つづ)けて、達(たっ)して、未満(みまん)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています
攻略法
【解答】
イ
【解説】
まず、問題文をよく読んで、1961年から1989年にかけての数値に着目しましょう。
アは、集められたごみの総量の変化についてです。1961年は158万t、1989年は557万tであることがわかります。557÷158=3.5…と3倍以上に増加しているので、正しい文です。
イは、集められたごみの総量に対するうめ立てられたごみの量の割合の変化についてです。割合は、「うめ立てられたごみの量」÷「集められたごみの量」で求めることができます。しかし、一つひとつ計算しなくても、1961年はごみの総量158万tに対して134万tと、ほとんどのごみがうめ立てられていますが、1989年は557万tに対して303万tと約半分ほどに減っていることがわかるので、誤りのある文だとわかります。
計算すると、1961年0.84…、1975年0.57…、1989年0.54…となります。
うめ立てられたごみの量だけをみると増えているので注意しましょう。
ウは、前半と後半に文が分かれています。うめ立てられたごみの量は、1961年は134万t、1989年は303万tであることがわかります。303÷134=2.2…と3倍に達していないので、前半は正しい文です。焼却されたごみの量は、1961年は17万t、1989年は297万tであることがわかります。297÷17=17.4…と15倍以上となり、後半も正しい文です。よって、全体として正しい文です。
エは、資源に変えられたごみの量の割合についてです。割合を表す小数0.01を1%といいます。イと同様に、「資源に変えられたごみの量」÷「集められたごみの量」で求めることもできますが、別の方法で考えてみましょう。集められたごみの総量は557万tなので、資源に変えられたごみの量が5.57万tより少なければ1%未満になります。1989年の資源に変えられたごみの量は4万tであることがわかります。5.57万tより少なく、1%未満といえるので正しい文です。
■読み仮名
求(もと)める、約(やく)、減(へ)って、増(ふ)えて、別(べつ)、方法(ほうほう)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。