カコモンにTRY!
洛星中学校の社会にTRY!
2021.6.24
3.8K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 4年生以上(いじょう)で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
郷土料理やご当地料理には、地域の風土や文化などが反映されています。今回の問題は、都道府県学習の一つとして取り上げました。県と料理の組み合わせを暗記するだけでなく、その県で生産がさかんな農作物や気候などの特色と関連づけて覚えておきましょう。
■ 読み仮名
郷土料理(きょうどりょうり)、地域(ちいき)、反映(はんえい)、都道府県(とどうふけん)、生産(せいさん)、気候(きこう)、特色(とくしょく)、関連(かんれん)、覚(おぼ)えて
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2021年度 洛星中学校 社会 大問1 問15
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■読み仮名
地熱発電量(ちねつはつでんりょう)、上位(じょうい)、鹿児島(かごしま)、選(えら)び、棒(ぼう)、巻(ま)き、状(じょう)、焼(や)き、冷涼(れいりょう)、骨付(ほねつ)き、野菜(やさい)、黒砂糖(くろざとう)、天ぷら粉(こ)、全域(ぜんいき)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
う
【解説】
郷土料理は、その地域の食材を用い、独自の調理方法でつくられてきた家庭料理です。その地域の伝統やくらし方、歴史を伝えるものといえます。また、ご当地料理は、同じようにその地域に関連する食材を用いていますが、地域を活性化する事業の一環として、伝統にこだわらず開発されたものもふくまれるようです。どちらの料理も、その地域の特色を表していると言えます。農業や気候・風土の特色をしめす言葉に注目して見ていきましょう。
うの料理は、豚骨といいます。味つけに芋焼酎と黒砂糖が使われていることが特徴的です。芋焼酎は、さつまいもをおもな原料とした酒で、宮崎県と鹿児島県などでつくられています。黒砂糖はさとうきびのしぼり汁を煮つめて作る黒褐色の砂糖で、沖縄県と鹿児島県でつくられています。また、鹿児島県は豚肉の生産量が全国第1位です。豚骨に使われる食材が多く生産されていることから鹿児島県とわかります。鹿児島県で豚肉の料理が古くから伝わっていることは、琉球王国(現在の沖縄県)との関係が深かったという歴史が影響しています。琉球王国は中国と貿易をしていたため、中国から豚肉を食べる文化が伝わっていました。
あの料理は、きりたんぽ鍋といいます。米を使っていることから米の生産がさかんな県であると考えられ、秋田県とわかります。きりたんぽ鍋に使われる地鶏は、秋田県の米代川流域(比内地方)で育てられた銘柄鶏・比内地鶏のことです。
いの料理は、わんこそばです。冷涼という言葉を手がかりにして岩手県とわかります。次々とそばをおわんに入れるのは、客人に対するもてなしの礼儀に由来すると言われています。
えは鶏の唐揚げ、とり天といった料理名から、鶏肉の消費量が全国有数の大分県とわかります。
このように、食を通じてその地域の特色や歴史を調べてみると、学習がどんどん広がっています。興味を持ったことを調べていきましょう。
■読み仮名
食材(しょくざい)、独自(どくじ)、方法(ほうほう)、伝統(でんとう)、歴史(れきし)、伝(つた)え、活性(かっせい)、一環(いっかん)、豚骨(とんこつ)、特徴的(とくちょうてき)、宮崎(みやざき)、黒褐色(こっかっしょく)、沖縄(おきなわ)、琉球(りゅうきゅう)、現在(げんざい)、影響(えいきょう)、貿易(ぼうえき)、比内(ひない)、銘柄(めいがら)、礼儀(れいぎ)、消費(しょうひ)、興味(きょうみ)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。