カコモンにTRY!

フェリス女学院中学校の社会にTRY!

「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。

今回の問題をご紹介する理由

社会ではグラフを使用した問題がよく出題されます。今回は、社会の変化をグラフから読み取る問題として、歴史分野のグラフを使用した問題を取り上げました。

  • 今回のレベル ★★★

★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題

■読み仮名

歴史(れきし)、理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

問題

 

2021年度 フェリス女学院中学校 社会 大問3 p2

(中略)

■読み仮名

総飼育数(そうしいくすう)、移(うつ)り、中略(ちゅうりゃく)、減少(げんしょう)、輸送(ゆそう)、手段(しゅだん)、馬政統計(ばせいとうけい)、資料(しりょう)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

攻略法

【解答】

農業に機械が導入され、馬が使われなくなったから。

■読み仮名

導入(どうにゅう)

※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

【解説】

グラフのAの時期に馬の総飼育数が減少した理由について問われています。まず、この時期がどのような時代だったのかを考えてみましょう。

グラフ中のA(1955年~1973年)の期間の日本は「高度経済成長期」と呼ばれる時期にあたります。1945年に太平洋戦争が終わったとき、日本の経済は大きく落ち込んでいました。しかしその後、1950年に始まった朝鮮戦争の影響もあって回復し、1956 年度版の経済白書で「もはや戦後ではない」と宣言しています。高度経済成長期には、エネルギー源が石炭から石油へと変わり、大規模な工場が多く建てられました。
経済成長は人々の暮らしも変えていきました。1950年代には「三種の神器」と呼ばれた白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫が、1960年代後半には「3C」または「新三種の神器」と呼ばれたカラーテレビ・クーラー・家庭用自動車が多くの家庭に広まるようになりました。

以上のような高度経済成長期に起きた変化と、馬の飼育頭数が減少したこととの関係を考えてみましょう。

高度経済成長期よりも前の時代で馬がおもに使われていたのは、「輸送・交通手段」以外では農業です。人よりも力が強い馬は,畑や田を耕すときに非常に役立ちます。日本では鎌倉時代以降に、牛や馬を使って農地を耕す牛馬耕が広まりました。
高度経済成長期には、耕うん機やトラクターなどが普及し、農業が機械化されていきました。このことによって、農業で牛や馬が使われなくなり、馬の飼育頭数が減少していきました。

解答では、「馬が農業に使われていたこと」「農業が機械化されたことによって馬が使われなくなったこと」が分かるようにまとめるとよいでしょう。また、理由について説明するので、文末は「~から」とするとよいでしょう。

■読み仮名

高度経済成長期(こうどけいざいせいちょうき)、呼(よ)ばれる、落ち込(こ)んで、朝鮮(ちょうせん)、影響(えいきょう)、回復(かいふく)、年度版(ねんどばん)、宣言(せんげん)、エネルギー源(げん)、大規模(だいきぼ)、暮(く)らし、洗濯機(せんたくき)、冷蔵庫(れいぞうこ)、耕(たがや)す、非常(ひじょう)、鎌倉(かまくら)、以降(いこう)、牛馬耕(ぎゅうばこう)、普及(ふきゅう)
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。

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