特集

東大生・京大生の子ども時代~後編~(1)

「東大や京大に合格する子って、どんな小学生時代を過ごしてきたのかな?」――そう考えたことがある
保護者の方は、たくさんいらっしゃるのではないかと思います。前回に引き続き、現役の東大生・京大生の子ども時代を探る今回は「~勉強編~」と「~今までとこれから編~」。
東大や京大を志望していてもいなくても、保護者の方にとってこれからの子育ての参考になるヒントが満載です。

(取材・文 尾内通子)

目次

~勉強編~

  • 勉強は好き?
  • 小学生のころの学習習慣

~今までとこれから編~

  • 東大・京大という存在
  • 将来の夢

~勉強編~

勉強は好き?

  • 「東大生・京大生Webアンケート」より(回答数:44件)
さすが東大生・京大生、86%が「小学生のころ、勉強が好きだった」と回答。
中学、高校へ進んでも75%は変わらず好きなまま。勉強に対するこの前向きな姿勢が厳しい受験勉強を乗り越える鍵となったことはまちがいないようです。

——お2人は小学生のころ勉強が好きでしたか?

東浦さん「もちろん好きでしたが、正確には好きというよりは、特別なことではなくて自然なこと、日々やることの一つという意識かな。学校へ行くこと、宿題をすることと同じレベルというか」

市橋さん「学校へ行って、宿題して、Z会やって、それで1セットという感じでした。小学生のころは学校へ行っても勉強しているという意識はほとんどなかったような気がします」

——得意な教科とか、好きな教科とかありましたか?

市橋さん「ぼくは算数と理科が好きでした。小3くらいからは小学生向けの科学本などを読んで、将来はこういう研究をしてみたいなと思うこともありました」

東浦さん「わたしは国語かな。本を読むのがとても好きだったので。Z会の教材が届いたら物語文のところだけ先に読んでしまうこともありました」

——苦手な教科はありましたか?

東浦さん「小学生のころはなかったです。自分のなかでこれ苦手だなと自覚する教科が出てきたのは中3のころでした。高校受験のための勉強をしていて、数学の問題が全然解けなくて、数学に対して苦手意識をもつようになりました」

市橋さん「ぼくも小学生のころはありませんでしたが、中学に入ってから国語が徐々に苦手になって、英語も中3あたりからちょっと苦手意識が芽生えるようになりました」

  • 「東大生・京大生Webアンケート」よりコメントをご紹介! 

<勉強に関するエピソード>

昔から算数・数学が好きで、その気持ちはずっと変わりませんでした。(東大生・男性)

何かを知るということをずっと楽しいと思って生きてきました。親にそれが楽しいものだと教えられたし、博物館や科学館にもいっぱい連れて行ってもらいました。(東大生・男性)

小学生のころは「遊ぶために宿題を終わらせる」という気持ちで勉強していましたが、中学高校と学年が上がるにつれて新しいことを学ぶこと自体を楽しいと感じるようになりました。(東大生・男性)

中学に入って、勉強においてライバルのような友だちができてから、自発的に勉強できるようになりました。私立の名門校だったら1番を取りに行こうとは思わなかったかもしれませんが、公立校だったからこそ1番を取ろうと思って勉強できた面があると思います。(東大生・男性)

勉強は好きだからやるものだと思っており、塾に通っている子はみな勉強が当然好きだと思っていました。(東大生・女性)

小学生のころは勉強のしかたがよくわかっておらず、成績も不安定で勉強は嫌いでした。中学へ入って、学校の丁寧な指導のおかげか、基礎が固まったことで勉強しやすくなり、中学・高校と学年が上がるにつれ勉強が好きになっていきました。(東大生・女性)

小学生のころの学習習慣

  • 「東大生・京大生Webアンケート」より(回答数:44件)
6割近くの方が小学生のうちから学校以外の勉強をすることが習慣になっていたと回答。

——お2人とも、小学生のうちから学校以外の勉強をすることが習慣になっていたようですね。

東浦さん「学校の宿題以外に、Z会を違和感なくやっていたので、習慣になっていたと言えると思います」

市橋さん「ぼくも宿題の延長でZ会もやっていた感じです。いっしょくたというか、Z会までやって1日の勉強がコンプリートという感じです。勉強と遊びの区別がない小学校低学年のころに習慣づけられたことで、ストレスも感じず受け入れられたというか、自分のなかにそのサイクルを取り込めたのではないかと思います」

——ゲームなどに夢中になって勉強がおろそかになるということはなかったんですか。

東浦さん「ゲームも好きでしたが、1日30分までというルールがありました。30分の制限時間を超えてゲームをしてしまったときにはしかられましたね」

市橋さん「うちは両親の許可制で、1時間が目処ということになっていました。1時間を超えても親に隠れてしていて、こっぴどくしかられたりゲーム機を没収されたりすることもよくありました」

——保護者の方は勉強するときには一緒にいてくれる、という感じでしたか?

東浦さん「全然(笑)。わたしは自分の部屋で、両親はキッチンなど別の部屋にいました」

市橋さん「ぼくは、少々雑音があるくらいのところの方が集中できるので、食卓などでやることが多かったのですが、隣について見ているということはありませんでした。でもそれは、ぼくに関してはそうだったというだけで、妹たちのことは結構しっかり見ています。母曰く見ていないとしっかりやらないから、だそうです(笑)」

——学校の成績について保護者の方はどのようなスタンスでしたか?

市橋さん「小学生のころはとくに何か言われたことはなかったですが、高校生になって得意不得意が成績に表れるようになってからは親が不得意科目についてちょこちょこコメントするようになりました。きっと得意科目の勉強ばかりしないように、釘を刺していたのだと思います。逃げないで勉強しなさいと」

——釘は効きましたか?

市橋さん「はい(笑)。重い腰を上げることができました」

  • 「東大生・京大生Webアンケート」よりコメントをご紹介! 

<学習習慣について>

普通の小学生なら学校から帰るとすぐに遊びに行ったりゆっくりしたりするところを、勉強する習慣が身についていたおかげで、中学校に入ってから部活で疲れて帰宅したときもしっかり勉強することができたと思います。(東大生・男性)

小学生のころは勉強の習慣がなかったので、中学生になってからしばらくするまで定期試験の勉強法がわかりませんでした。(東大生・男性)

小さなときから計画通りに学習を進めるようにしていたため、勉強や仕事をするうえで期日までにやるべきことを余裕をもって仕上げられるようになりました。(東大生・男性)

Z会などを小学生のときからやっていたおかげで、とりあえず毎日机に向かう習慣は完璧についていたので、高校に入って学校の勉強が難しくなってもついていくことができました。(東大生・女性)

小学校高学年になってから受験のために土日には自分で参考書を進めていました。自分で学習計画を立てて進めるくせがついたことは本当に役立っています。(東大生・女性)

高校生になったときに勉強の習慣がなく、一から習慣づけるのが大変だった。(京大生・男性)

<悪い点数を取ったとき保護者の方の対応>
いつも100点付近しか取っていなかったので、少し驚いていましたが、「そういうときもあるだろう」というスタンスでした。(東大生・男性)

しっかり見直せば問題ないからと声をかけられました。(東大生・男性)

まあ、こういうこともあるさと流してくれました。(京大生・男性)

<やる気が出ないときはこうしていた!>

諦める。(東大生・男性)

最低限すべきところだけはがんばり、それを終えると遊ぶようにしていました。(東大生・男性)

しばらくほかのことをやるようにして、満足したら勉強に戻るようにしていました。(東大生・男性)

好きな教科をやる。または寝る。(東大生・女性)

ゼリーとかお菓子とかのおやつをつまみにいっていました。(京大生・男性)

国語の対策だと自分に言い聞かせて、読書していました。(京大生・男性)

歌を歌う、キーボードを弾く、10分間寝る、踊る。(京大生・女性)

⇒次ページに続く ~今までとこれから編~

プロフィール

インタビューに答えてくれた東大生

東浦里佳 ひがしうら・さとか

後期教養学部3年生、私立渋谷教育学園幕張高校出身(平成26年度卒)。大学生活も折り返し地点を過ぎ、そろそろ就職活動について考えなくてはならない時期に。「入学してからここまであっという間でした」

プロフィール

インタビューに答えてくれた東大生

市橋正裕 (いちはし・まさひろ)

理科一類1年生、岐阜県立岐阜高校出身(平成28年度卒)。4月から実家を離れ、寮生活を始める。受験を終えて羽を伸ばしていると思いきや……。「東大に入れましたが、1・2年生の成績で、希望する学部・学科へ進学できるかが決まるので、気を抜けません」

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