特集

家族で楽しめる「俳句」にチャレンジ!(3)

夕食のメニューや色えんぴつ…テーマを決めて作るのもおすすめ

――家族で俳句にチャレンジするときに、先ほどお話しいただいた「季語を5文字で設定する」以外にも、抵抗感なく始めるためのコツはありますか?

テーマを決めると、アイディアが浮かびやすいかもしれません。家庭だったら、「夕食のメニューを題材に俳句を作る」のはいかがでしょうか。毎日、夕食のときに俳句を作ると決めて、1日のなかに取り組む時間を組み込むことで、俳句を作ることを習慣化するとよいですよ。夕食は毎日何かしら異なるメニューを出されているご家庭も多いでしょうから、変化があって作りやすいように思います。もちろん、食事を作る方が「季節の食材を入れないと」と気負う必要はありませんよ。

――ほかにもおすすめのテーマはありますか?

あとは、「色」でしょうか。「今日は『黄色』をテーマに俳句を作ろう」という感じで、1日1色ずつ作っていく。「俳句で色えんぴつセットを作ろう」とうながすのもいいかもしれません。

動物や働く車など、お子さんが好きなものシリーズで作ってみるのもいいと思います。ご家庭で育てている植物や動物、昆虫などもテーマになりますよ。

ぜひ、親子で一緒に楽しんで

――そうやって子どもが作った句に対し、保護者はどのようにリアクションするのがよいのでしょうか。

そうですね。まずは、いいなと思ったものは「いいね」と伝えること。ダメ出しは不要です。「おいしいな」という句に対して「おいしかったんだね」とオウム返しするだけでなく、言葉には表現されていない本人の気持ちを感じ取って代弁したり、共感を示したりできるといいですね。「お母さんも小さいときに同じこと思っていたよ」とかでもいいと思います。

がんばって感想を伝えよう、ほめて伸ばしてあげよう、と無理をする必要はありません。保護者の方が一緒になって俳句を作り、楽しむ姿勢があればいいのではと思います。「俳句を作ることを習慣化するとよい」とは言いましたが、それをずーっと続けるのはしんどいですよね。長期休みなど期間を限定して、1冊のノートに保護者の方とお子さんがそれぞれ作った句を書いて、日記のように残しておくと、よい思い出になるかもしれません。

――最後に、家族以外の人が作った句を楽しみたいときのおすすめの方法を教えてください。

小学生向けの新聞や、子ども向けの俳句の本などを読むのがいいと思います。「朝日小学生新聞」「毎日小学生新聞」「読売KODOMO新聞」には俳句の投稿欄があるので、お子さん自身が投稿すれば、ほかの子の句にも自然と意識が向くのではないでしょうか。また、子ども向けの俳句の本もたくさん出ています。あとは、TBS系のバラエティ番組「プレバト!!」も楽しめると思います。

いずれにしても、冒頭にお話ししたように、句の解釈に唯一の正解はなく、どんな感想・意見もまちがいではないと許容するのが俳句の世界。めいめいに読んで感じたことを伝え合うことで、「そんなおもしろい読み方があるのか!」と知ることができるのが、楽しさの一つだと思います。

――ありがとうございました。

プロフィール

塩見 恵介(しおみ・けいすけ)

1971年大阪府生まれ。俳人。甲南高等学校・中学校の国語科教諭。現代俳句協会会員。大学時代に俳句に出会い、俳人・坪内稔典氏に師事。勤務先の甲南高等学校・中学校では、2004年に文芸部を第7回俳句甲子園優勝に導く。著書に『みんなで楽しく五・七・五! 小学生のための俳句帖 作ってみよう編』(朝日学生新聞社)など。同志社女子大学表象文化学部嘱託講師、朝日小学生新聞「はじめて俳句 五・七・五」の選者も務めている。

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