2020年度英語改革に向けて

中高生に聞く! 英語学習のいま 「リーディング」編

グローバル化が進む現在、中学生・高校生の英語学習は、親世代とはどう変わってきているのでしょうか。さぽナビでは、中学生・高校生のZ会員にアンケートを実施。英語の授業の様子や、英語の必要性をどう考えているのか、小学生へのアドバイスなど、リアルな声をご紹介します。

目次

●中高生にとって、英語は「世界とコミュニケーションをとるためのツール」

●中高生のリーディング学習はどうなっているの?
 どんなリーディングの授業を受けていますか?
 リーディングにやりがいを感じますか? その理由は?

●リーディングで苦労していることや小学生へのアドバイスは?
 リーディングの学習で苦労していることは?
 リーディングについて、小学生へのアドバイスはありますか?
 Z会英語教材開発担当者からのアドバイス

中高生にとって、英語は「世界とコミュニケーションをとるためのツール」

中高生に聞きました 「英語学習についてどう感じている?」

グローバル化が進んでいる現在、英語を書く・読む(論文など)だけではなく、聞く・話す(交渉など)の力も必要となってきています。中学生の間は、社会生活で通用するような英語力は求められていないけれど、英語に慣れることは大切だと思っています。(lshantian 中学3年 佐賀県 国立)

今の授業のやり方だと、英語で「書く」ことはできても「話す」ことができる人が少ないままだと思う。もっと自らが英語で活動する時間を設けたほうがいい。(まご 高校1年 東京都 公立)

 学習指導要領の改訂により、小学校でも英語が必修化されることとなりました。ご自身の学生時代と比べて、英語の必要性が日に日に大きくなっていることを感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
 Z会員の中高生に「英語」学習をどう思うか尋ねたところ、目立ったのは「聞く」「話す」ことが大切だという意見。グローバル化が進んだ世界を生きている中高生にとって、英語とは「覚える」のではなく「使う」ものになりつつあります。
 今月は「リーディング」(読む)について、中高生のZ会員に実施したアンケートの回答をご紹介します。
「リスニング編」はこちら

(2018年12月3日~ 12月16日実施「中学校・高校での英語の授業・課題についてのアンケート」より 回答数391名)

中高生のリーディング学習はどうなっているの?

どんなリーディングの授業を受けていますか?

 副読本を読むと答えた方は中学生では2割以下でしたが、高校生では約6割でした。中学生のうちは、教科書以外の文章をほとんど読まない方が多いようです。これまでに読んだ副読本の内容を尋ねたところ、次のような回答がありました。

中学生

・キング牧師の演説
・外国の文化の紹介文
・電話の会話
・自己紹介
・道案内
・小説等
(「地獄八景」「若草物語」「注文の多い料理店」「フェルマーの最終定理」「老人と海」「ピーターラビット」「がまくんとかえるくん」「オズの魔法使い」など)

高校生

・学校が独自に作成した冊子
・オーストラリアの歴史などについて書かれた本
・伝記
・簡単な絵本
・小説等
(「レ・ミゼラブル」「オペラ座の怪人」「ベニスの商人」「クリスマス・キャロル」「フランケンシュタイン」「シャーロック・ホームズ」「秘密の花園」など)

続いて、中高生がどのようなリーディングの授業を受けているのか、いただいた声をご紹介します。

中学生

授業では必ずリーディングの時間があり、隣の席の人と、教科書の本文を読む練習をして、発表する場があります。また、音読の練習が宿題になることもあります。(TRACK 中学1年 福島県 公立)

うちの学校にはリーディングタスクと言って、教科書の英文を読んだらスタンプシートにスタンプを押してもらえるシステムがあります。読み方付きの英文が「A」、読み方がない英文が「B」で、「C」から先はだんだん英語を消して日本語が増えていき、最高の「F」では全部日本語の文章を見て英文を言います。それを一人ないし二人で先生に聞いてもらい、OKがでればスタンプがもらえるという仕組みです。成績にも響くのでわりとみんなまじめにやっています。(mano 中学3年 東京都 公立)

高校生

自分のレベルにあった洋書を自分で選んで自分のペースでできるだけたくさん読む多読をやっている。(lemonade 高校1年 佐賀県 公立)

ホームルームの先生が英語の先生なので、ホワイトボードに書かれたお知らせはほとんど英語です。(moca 高校1年 神奈川県 公立)

海外の教科書を使っている。(Green Lemon 高校2年 岡山県 私立)

 英語を読む機会を増やすために、さまざまな試みがなされていることがうかがえます。英文を声に出して読み、音とつづりと意味をリンクさせていくような活動は、高校生よりも中学生で目立ちました。

リーディングにやりがいを感じますか? その理由は?

多くの方が、「リーディングにやりがいを感じている」と回答。その理由を聞いてみました。

中学生

英語の本を読んだり英語字幕つきの映画を見たりするなら、英語が読めないと内容がわからないからです。(ゆなち 中学1年 東京都 その他)

英語の文章が読めるようになることによって、自分が親しめる英語の幅が広がるから。新しい単語などを学習した後に、家で英語の本を読んでみてある程度読めるととても楽しいから。(理系女子 中学1年 東京都 公立)

基礎英語力として必要である以外に、英語の本や有名な本の原作を読めたら楽しいなと思うからです。(みどかえる 中学2年 京都府 国立)

会話文や説明文、長文などさまざまなジャンルがあるので、飽きないし、すべて日本語に訳せたときに気持ちいいから。(フロプシー 中学2年 兵庫県 公立)

英文を読むことで、どんな場面でどのような表現を使うのかがわかってくるようになるからです。(ひよこ 中学1年 大阪府 公立)

難しいときもあるけど、町で掲示板などに英語が書かれていると「この場所って英語ではこう言うんだ」と感じるから。(高座の上の受験生 中学3年 長崎県 公立)

高校生

理系なので大学で読む科学の論文はほとんどが英語だと聞いているから。(ひーくん 高校2年 愛知県 公立)

意味がわかったときは楽しいし、英語だけではなくそのテーマについての知識を増やせるから。(mayluna 高校1年 兵庫県 国立)

先生の解説がわかりやすい。将来は翻訳の仕事をしたいと思っているので、正確に翻訳ができるようにもっと練習したい。(あっちゃん 高校1年 長野県 私立)

 中学生では、「違う言語である英語を読めるようになっていく過程」を楽しんでいる回答が目立ちました。高校生になると、「英語の文献から情報を得る」など、英語をツールとして使えるようにすることにも意識が向いていく様子がうかがえました。

リーディングで苦労していることや小学生へのアドバイスは?

リーディングの学習で苦労していることは?

中学生

短い文のリーディングなら基本的に教科書に載っている文をマスターしていれば意味はわかりますが、長文はたまにわからない単語や表現も出てきて、そうなると文の意味がわからなくなるので難しいです。(あやや 中学2年 神奈川県 公立)

小学校でローマ字読みに慣れてしまったから、読み方を勘違いしてしまう。(ラッキー7☆ 中学1年 愛知県 国立)

単語のつづりと読み方が全然マッチしていないときがある。(Ascii 中学1年 愛知県 公立)

「いつ」「どこで」などの日本語では文頭の方にくるものが文末にくるため、一文すべてを読まないとそれがわからず、それまでに読んだ内容を忘れてしまう。(skfsh 中学2年 神奈川県 国立)

英語は同じ単語を繰り返すことを嫌うので、代名詞がどんなことを指しているのか、わからないことがある。(バードマン 中学2年 愛知県 公立)

高校生

単語の意味を調べたときに、複数の意味が出てきてどれを取ればいいかわからないことがある。(ぱいなっぷるぼーや  高校1年 兵庫県 公立)

一文が長いときにどこで区切るべきかわからないことがある。(あっちゃん 高校1年 長野県 私立)

比喩的表現の理解に苦労する。(おぴの 高校2年 茨城県 公立)

 中学生は「小学生のときに学習したローマ字と混ざってしまう」など、単語の読み方や文法が日本語と異なっている部分に苦労しているようです。高校生になると、より長い文章を読むようになるためか、文脈から単語の意味を類推したり、英語独特の語順や言い回しを理解して文意をくみ取ったりするのに苦労している様子がうかがえます。

リーディングについて、小学生へのアドバイスはありますか?

中学生

曜日や月、季節はすべて単語のつづりがわかって書けて、読めるようにしておくとよいと思います。(NBB 中学2年 東京都 公立)

簡単な英単語は、小学生の頃には覚えておくとよいです。(微生物の廃棄物の1000分の1サイズ 中学1年 神奈川県 公立)

ローマ字で読んでしまっていたので、英語の文字での発音を早くから知っておきたかった。発音がわかると単語のスペルなども覚えやすいと思います。(カナギモン 中学2年 東京都 公立)

詳しく文法を勉強したり、長文を読んだり、発音練習をしておくとよいです。(れちゅこ 中学1年 埼玉県 公立)

高校生

速く読む訓練をしておくとよいです。(すかいらーく 高校2年 長野県 公立)

 小学生へのアドバイスには、「単語のつづりや発音を覚えておくとよい」「長文に慣れておくとよい」などの声が目立ちました。

Z会英語教材開発担当者からのアドバイス

 リーディング=読解ではありますが、リーディング力をつけるためには、音と文字と意味を結びつけて理解する力が必要です。中学生からは、単語のつづりや発音を早くから知っておきたかったという声が多く寄せられました。単語を書くテストが始まると、音と文字のリンクの重要性を痛感するようですね。
 ですが、つづりを小学生のうちからしっかり理解する必要はありません。音とつづりの関係の学習は、小学校の指導要領外の内容だから、というのが理由のひとつ。もっと大きな理由としては、小学生にとって音とつづりの関係を理解するのはとっても難しいからです。小学生は授業で「聞くこと」をベースとして英語を学習しています。ですので、英語の音を意味と結びつけることはできても、耳から学んだ英語を、日本語とは異なるルールの英語の文字と結びつけて理解するというのは格段に難しいことなのです。

 ですので、小学生のうちはリーディングの基礎中の基礎の力を、次のようなステップで養っていくことが大切です。

1.英文の文字を見ながら音声を繰り返し聞く

2.英文の文字を見ながら自分で声に出して読む

 耳のよい小学生のうちは英語の音に慣れることが最も重要です。まずは、音声を繰り返し聞いて、まるごとの意味を理解する。そのようにして音と意味が結びついた表現や単語を、今度は文字を見ながらたくさん聞くことで、だんだん音と文字が結びついていきます。その繰り返しが、中学以降のつづりと発音の関係の理解や、ひいては将来の長文読解の助けとなるのです。

 2の段階に進むためには、音声と文字の両方に慣れることが必要になってきます。Z会小学生コース英語3・4・5・6年生では、オリジナル音声ペン「エブリスピーク」で良質な音声を聞きながら、音声をテキストの単語や文と結びつけて学習することができる教材を提供しています。「耳」から英語を学びつつ、バランスの良い英語力を養うことができます。

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