中学受験コース4年生学習Topic

大学附属校を探る

お子さまの志望校を考えるにあたって、大学附属校を中心に検討されている方もいらっしゃると思います。
ひと口に「大学附属校」といわれますが、その教育内容や進学先はさまざまです。今回、ご紹介する附属校の分類から、「こういう附属校を選ぼう」「このタイプの附属校なら考えてみよう」という目で、附属校も受験先として検討していただければと思います。

大学附属校とは

近年、有名私立大学附属校は、おおむね人気が上昇中です。その理由のひとつに、2020年度から始まる大学入試改革があげられます。大学入試が不透明な状態だと、中学校・高校における勉強の仕方や過ごし方について今までの常識が通用しなくなるかもしれません。そうした不安定さを避ける目的で、入試制度に左右されず有名私大入学が保証される大学附属校が選ばれているようです。
加えて、国からの指導により、2016年度以降私立大学の大学入試では、定員を大きく超えた合格者を出しにくくなってきているため、大学受験でその大学に入ることは、以前より難しくなっています。そうしたことも考えての中学校選択がなされているのかもしれません。

一般的に大学附属校は中学から大学までつながっている10年一貫教育を取り入れている学校をさしますが、高校から系列の大学に進学する割合は学校によってさまざまです。今回の学習Topicでは、系列大学への内部進学率が7割を超える学校を純粋な附属校、4~6割の学校を半附属校、1割程度の学校を進学校として分類してご紹介します。

附属校なら大学受験がなくそのまま大学に進める、というイメージをもっている方もいらっしゃるかもしれませんが、進学のしくみは学校ごとに異なります。系列大学に進むには優秀な成績が必要だったり、成績によって進学できる学部・学科に制限があったりする学校が少なくありません。附属校に行けばエスカレーター式に大学に行けるとは限らないのです。

附属校の受験をお考えであれば、学習カリキュラムなどに加え、上記の附属校のタイプを把握して、系列大学への推薦枠や推薦される要件、また、ほかの大学を受験することになった場合に協力してもらえるか否かなどを確認することが必要です。

 

内部進学率が7割を超える純粋な附属校

純粋な附属校はほぼ全員が附属の大学に進学します。そのため、大学受験を想定したカリキュラムは組まれていません。受験がないのでゆとりをもって、主要5教科以外にも校外学習や自由研究など多彩な学習を取り入れているのが特徴です。
中・高そして大学の長い期間を仲間とともに過ごすことで、友情や先輩後輩の絆を深められるのも、純粋な附属校ならではのメリットです。また高大連携として、大学の講義が聴講でき、さらにそれが附属大学進学後に大学の単位として認定される、大学生がクラブ活動を指導してくれる、といった学校もあるようです。
純粋な附属校でも他大学を受験できるケースが増えていますが、他大学に出願すると附属大への推薦はなくなることが多いです。しかし最近では、附属大にない学部・学科を受ける場合には推薦を保持でき、万が一他大学受験に失敗した場合には附属大学への進学が保証されている学校もあります。純粋な附属校でも、大学進学に関して柔軟に対応する傾向が広まっているのです。

  • 純粋な附属校の例
 学校名  附属・系列大学名
 青山学院中等部  青山学院大学
 慶應義塾普通部
慶應義塾中等部
慶應義塾湘南藤沢中等部
 慶應義塾大学
 日本女子大学附属中学校  日本女子大学
 立教池袋中学校
立教新座中学校
 立教大学
 中央大学附属中学校  中央大学
 明治大学付属明治中学校  明治大学
 早稲田大学高等学院中学部
早稲田実業学校中等部※※
 早稲田大学
 関西学院中学部  関西学院大学
 同志社中学校
同志社国際中学校
同志社香里中学校
同志社女子中学校
 同志社大学・
同志社女子大学

注  附属・系列大学は四年制大学のみを掲載しています。
※  慶応義塾の普通部・中等部は、系列の各高校を経て慶応義塾大学に進学します。
※※ 早稲田大学高等学院中学部は早稲田大学の附属校、早稲田実業学校中等部は早稲田大学の系属校です。

系列大学にも他大学にも進学できる半附属校

半附属校は、内部進学する生徒も多くいながら、他大学進学にも力を入れている学校です。進路の多様性を求める声が高まっているため、進学校的な要素を取り入れる学校が増えてきたのです。附属校のゆとりある校風のなか、他大学進学も見すえた確たる学力もつけられる特徴があります。
純粋な附属校との大きな違いはカリキュラムと進路選択です。カリキュラムが受験も考慮して立てられているので、中高6年間のなかでお子さま・ご家庭の志向が変わって他大学を考えたときにも、十分対応できるメリットがあります。ただ、進学実績では他大学進学者が多くても、実際の雰囲気は内部進学の意識が強く、他大学志望者は各自で努力している場合もあります。また他大学を受験する際は、系列大学への推薦を辞退しなくてはならない学校もあります。そのため、進路の実績だけでなく、どのような進路指導がなされているかなどを調べておく必要があります。
従来の附属校が進路の多様性に対応していくのに加え、大学が特定の中高一貫校と提携するケースもあり、今後半附属校に属する学校が増えて行くことが予想されます。

  • 半附属校の例
 学校名  附属・系列大学名  内部進学率
 (2018年度 ※)
 学習院女子中等科  学習院大学・学習院女子大学  約61%
 学習院中等科  学習院大学  約49%
 立教女学院中学校  立教大学  約55%
 早稲田中学校 ※※  早稲田大学  約50%

注1 附属・系列大学は四年制大学のみを掲載しています。
注2 内部進学率は各学校の公式Webサイトによります。
※  2019年3月の卒業生。
※※ 早稲田中学校は早稲田大学の系属校です。

他大学進学実績が高い進学校

今回、附属校のなかで進学校と分類したのは、附属・系列の大学がありながら内部進学者があまり(学校によってはほとんど)おらず、大多数の生徒が他大学を受験する学校です。そもそも、附属・系列大学への推薦の数があまりない学校も少なくありません。附属がない学校とほとんど変わらず、大学受験を前提としたカリキュラムを組んでおり、主要5教科を中心に教科学習に力を入れている学校が多いのが特徴です。一方で、大学の教員・学生との交流がある、大学の施設を使えるといった附属校としてのメリットも残しています。
ほとんどの学校では、一般の進学校と同じく、学年が進むにつれて進路別のコースや授業を用意して受験に備えますが、なかには他大学進学者が多いにもかかわらず受験対応をとらずにゆとりある教育を行い、生徒が各自で受験準備を進めていく学校もあります。

  • 進学校の例
 学校名  附属・系列大学名
 大妻中学校
大妻多摩中学校
 大妻女子大学
 共立女子中学校  共立女子大学
 駒場東邦中学校
東邦大学付属東邦中学校
 東邦大学
 芝浦工業大学柏中学校  芝浦工業大学
 淑徳中学校
淑徳与野中学校
淑徳巣鴨中学校
 淑徳大学
 東洋英和女学院中学部  東洋英和女学院大学
 白百合学園中学校
湘南白百合学園中学校 ※
 白百合女子大学
 武蔵中学校  武蔵大学
 フェリス女学院中学校  フェリス女学院大学
 東海中学校  東海学園大学
 神戸海星女子学院中学校  神戸海星女子学院大学
 四天王寺中学校  四天王寺大学
 久留米大学附設中学校  久留米大学

注 附属・系列大学は四年制大学のみを掲載しています。
※ 湘南白百合学園中学校は白百合学園の姉妹校です。

ご紹介してきたように、附属校といっても附属・系列大学への進学のしくみや進学率、また他大学進学への対応は、学校によりさまざまです。「附属校」というイメージでくくってしまわず、個々の学校のカリキュラムや教育制度、進学実績を確認することで、よりお子さま・ご家庭に合う学校を見つける一助としてください。

「さぽナビ」中学受験コース向け記事 アンケート

本アンケートは、「さぽナビ」中学受験コース向け記事において、より充実した情報提供のために役立てさせていただきます。
ぜひ、中学受験コースを受講している皆さまの声をお聞かせください。

まだZ会員ではない方

おすすめ記事

4年生の今、やっておきたいこと4年生の今、やっておきたいこと

中学受験コース4年生学習Topic

4年生の今、やっておきたいこと

「到達度テスト」を学習にいかすには「到達度テスト」を学習にいかすには

中学受験コース4年生学習Topic

「到達度テスト」を学習にいかすには

「模試」のいかし方「模試」のいかし方

中学受験コース4年生学習Topic

「模試」のいかし方

Back to TOP

Back to
TOP