東大料理愛好会レシピ

脳内で唯一のエネルギー源…炭水化物

東大料理愛好会のメンバーが小さいころによく食べていた体験をもとに、頭がよくなる栄養素とレシピをご紹介します。

子どものころこんなものを食べていました-炭水化物編-

板山さん(東京女子大学 現代教養学部心理学専攻2年)
中高生時代は朝ごはんをきちんと食べるようにと親からよく言われていました。寝坊して食べる時間がなくなってしまう日や、朝早く学校に行かなくてはならない日などは、母がおにぎりやサンドウィッチを作ってくれて、それを学校で食べていました。入試が多い冬の時期は、朝ごはんに温かいうどんを作ってくれていました。うどんは消化も良く、体も温まるのでとくに受験期にはおすすめです。

藤後さん(東京大学 工学部建築学科3年)
意外と話題にされないのですが、厳しい受験勉強の中で体形を維持するというのはとても難しいことで、多くの受験生は運動不足で太ったりストレスでやせたりします。わたしの場合は精神的な負荷がかかると食べ物を口にできないタイプでしたので、センター試験直前は5Kgほどやせてしまい、驚いた思い出があります。この時期に好物の菓子パン(クロワッサンなど)やフランスパンを少ないながらも食べていたのは、一般的に白米よりもパンのほうが炭水化物の含有率が高いことからも、唯一の救いだったといえます。炭水化物はエネルギーの源ですから、何も食べないよりはずっとよく、たとえ食欲がわかなくとも優先して摂るべきでしょう。不足すると免疫機能の低下につながり、本番に万全の状態で臨めなくなるかもしれません。

向井さん(上智大学 4年)
受験生のころ、母は風邪をひかないように免疫力を高めるレシピを考えてくれました。免疫力アップのレシピでわたしがいちばん好きだったのはきのこ入りのニラ玉うどんです。片栗粉入りで冷めにくく、体が温まりました。また炭水化物の主食は組み合わせが上手にできます。喉の粘膜を強くするビタミンAやネバネバ食材と一緒に炭水化物を取ると効率的です。とくに母は白いご飯を炊きたてでおいしく食卓に出してくれて、受験日のお弁当も白いご飯が入っており、ほっと安心して試験に臨めました。

タコとしょうがの炊き込みご飯

材料(2人前)

米 ・・・・・・・1合
水 ・・・・・・・約1合分
タコ ・・・・・・80g
しょうが ・・・・10g
小ねぎ ・・・・・お好みの量
しょうゆ ・・・・大さじ1
塩 ・・・・・・・少々
みりん ・・・・・大さじ1/2
酒 ・・・・・・・大さじ1

作り方/レシピ

<手順>

(1)タコを一口大に切る。

(1)タコは軽く洗ってから一口大に、しょうがは千切りに切ります。

(1)しょうがを千切りに切る。

(2)米をとぎ、調味料を加えてから水を炊飯器のラインまで注ぎます。

(3)具材を加え、全体を軽く混ぜたら炊飯ボタンを押します。

(4)ご飯が炊きあがったら、お茶碗に盛り付け、小ねぎを散らして完成です。

レシピのポイント!

タコには疲労回復効果をもつタウリンが豊富に含まれているため、夏バテ防止にも役立ちます。また、しょうがの爽やかな香りと味わいは夏にピッタリです。ぜひお試しください。

-実際に作ってみました!-

シンプルな味付けですが、タコやしょうがの風味がよく効いていておいしく食べられました。だしをかけてお茶漬けにすると、また違った味わいを楽しめます。

 

ピリ辛韓国風サラダうどん

材料(2人前)

うどん ・・・・・・2玉200g
牛肉(切り落とし) ・・120g
レタス ・・・・・・4~5枚
キュウリ ・・・・・1/2本
ニンジン ・・・・・1/2本
ミニトマト ・・・・6~7個
白ごま ・・・・・・お好みの量
☆コチュジャン ・・大さじ1.5
☆ごま油 ・・・・・大さじ1
☆しょうゆ ・・・・大さじ2
☆みりん ・・・・・大さじ1

作り方/レシピ

<手順>

(1)タレを作る。

(1)☆の材料をすべて混ぜ合わせてタレを作ります。

(2)フライパンで牛肉を炒めます。肉に色がついてきたら、①で作ったタレをかけて炒め、少し濃いめの味付けに仕上げます。

(3)レタスは食べやすい大きさにちぎり、キュウリとニンジンは細切りに、ミニトマトは半分に切ります。

(3)野菜を切る。

(4)うどんをゆでて、水にさらして冷やします。水気を切り、お皿に盛りつけます。

(5)うどんの上に野菜と肉を盛りつけ、仕上げに肉の上に白ごまを振りかけて完成です。うどんと具材をよく絡め合わせてお召し上がりください。

-実際に作ってみました!-

暑い夏でもさらっと食べられるようなメニューでした。辛さを足したい方は七味唐辛子、マイルドな味がお好みの方はお酢を足してみるとよいかもしれません。

 

炭水化物にはこんな効能が!

炭水化物は、たんぱく質と脂質に並ぶ「三大栄養素」と呼ばれる有機栄養素の一つです。消化されると糖質と食物繊維に分解され、糖質は脳や筋肉などにおける生命維持のための主要なエネルギー源として利用されます。おもに小腸で消化・吸収された糖質は、血液とともに全身にめぐり、1gあたり4kcalのエネルギーとなります。とくに脳では糖質のみがエネルギー源であるため、糖質が極端に不足し、その状態が深刻化すると、意識障害などを引き起こす可能性もあります。ただし、炭水化物の過剰な摂取は肥満などといった生活習慣病を引き起こす可能性があるため、摂取する量には注意が必要です。厚生労働省では、一日の総カロリーに対して60%程度の糖質を摂取することをすすめています。  

炭水化物を含む食品は、わたしたちがふだん口にすることの多いお米をはじめ、パン、麺類などの穀物類、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類、はちみつなどにも多く含まれています。また、豚肉や大豆製品に含まれるビタミンB1と一緒に摂取すると、より効果的です。炭水化物はさまざまな食品から摂取できますが、朝食に炭水化物を摂ることで、脳により効果をもたらします。女性の間ではダイエットのために炭水化物を避けたりすることが流行しているようですが、頭がぼーっとしたり眠くなったりしてしまいます。前述した通り、糖質は脳の唯一のエネルギーであるため、一日しっかりと勉強や仕事に集中するためには、朝の炭水化物が効果的です。

*この記事で紹介しているレシピはアレルギー対応はしておりません。アレルギーをお持ちの方はご注意ください。

東京大学料理愛好会

東京大学を中心に、さまざまな大学・専門学校に通うメンバーで構成されている。都内のキッチンスタジオで週に1度調理実習を行い、腕を磨く。
最近では、NHK総合テレビ『あさイチ』にメンバーが出演したり、大手回転寿司チェーンかっぱ寿司にメニューを提供したりするなど積極的に活動。
著書に『東大料理愛好会 頭がよくなるレシピ』など。

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