東大料理愛好会レシピ

脳の神経を落ち着かせる…カルシウム

東大料理愛好会のメンバーが小さいころによく食べていた体験をもとに、頭がよくなる栄養素とレシピをご紹介します。

子どものころこんなものを食べていました-カルシウム編-

藤後さん(東京大学3年)
カルシウムといえば、牛乳などに多く含まれ骨や歯を丈夫にする栄養素であるというイメージを真っ先に思い浮かべる方が多いかと思いますが、緊張の緩和や血液の凝固の防止などその効果はさまざまです。幼いころからわたしの家では朝はパン食でしたので、自然とカルシウムを多く含むヨーグルトを習慣的にとっていました。幼少期の食生活は将来にも大きく影響し、骨格など身体の成長がひと段落した現在でも朝食にはヨーグルトは欠かせません。また、カルシウムをとる際に注意すべき要素としては吸収率があげられますが、ヨーグルトや牛乳は野菜と比較して約2倍の吸収率となっています。「どれだけ摂取したか」ではなく「どれだけ身体が吸収したか」という観点でバランスの取れた食生活をおくりたいものです。

古谷さん(東京女子大学2年)
秋は暑い夏から急に涼しくなり、体調を崩しやすかったわたしは、体調不良から精神的にも不安定になりやすかったため、体調と気持ちを整えられるからと朝ごはんにヨーグルトを食べるようにしたり、夜にホットミルクを飲むようにしたりていました。結果、体調を整えるだけでなく、それで気持ちも安定したり、落ち着かせたりすることができました。何をするにも体調・精神ともに安定することが重要だと思うので、カルシウムをとることで日々の勉強や部活にも身を入れられたのだと思います。

名古屋さん(昭和大学薬学部3年)
わたしは家庭科の授業で「カルシウム不足になるとイライラしやすくなる」と聞いていたため、カルシウムを意識してとっていました。受験生は将来に対する不安、寝不足、勉強のストレスによってイライラしがちです。勉強に集中できなくなったときには温かいココアを飲み、気持ちを落ち着けていました。とくにココアには、カルシウムを多く含む牛乳だけでなく、脳のエネルギー源である砂糖、高ストレス効果をもつカカオに含まれるテオブロミンなどうれしい効果が多く含まれるため、オススメです。

じゃがいものミルクスープ

材料(3人前)

牛乳 ・・・・・・・・・300mL
じゃがいも ・・・・・・2個
玉ねぎ ・・・・・・・・1個
しょうが・・・・・・・・1片
オクラ(飾り用)・・・・少々
和風だしの素・・・・・・大さじ1
塩こしょう ・・・・・・適量

作り方/レシピ

<作り方>

(1)じゃがいもと玉ねぎをゆでる。

(1)じゃがいもを8等分、玉ねぎを適当に切って鍋に入れ、じゃがいもに串が通るまで10分ほどゆでます。

(2)しょうがを薄く切っておきます。

(3)オクラもゆでておきます。

(4)ミキサーにかける。

(4)(1)と(2)をミキサーに入れて混ぜます。

(5)鍋に移し、ゆっくり牛乳を混ぜます。

(5)(4)を鍋に移し、ゆっくり牛乳を混ぜます。

(6)混ぜ合わさったらだしを入れ、塩こしょうで味を整えます。

(7)ゆでたオクラを1cmほどの厚さで輪切りにします。

(8)スープを皿によそい、オクラを中心に3つほどおいたら完成です。

しらすと水菜のペペロンチーノ

材料(3人前)

しらす ・・・・・・・・・・50g
水菜 ・・・・・・・・・・・4束
輪切り唐辛子 ・・・・・・・大さじ1
にんにく
(すりおろしチューブ) ・・・大さじ1
オリーブオイル ・・・・・・大さじ1
パスタ ・・・・・・・・・・270g
塩 ・・・・・・・・・・・・ひとつまみ

作り方/レシピ

<手順>

(1)沸騰したお湯に塩を入れ、パスタをゆで始めます。

(2)水菜を洗い3㎝程ずつに切ります。

(3)切った水菜とシラス、輪切り唐辛子を半分ずつに分けておきます。

(4)オリーブオイルをフライパンに引き、にんにくと分けた水菜とシラス、輪切り唐辛子の半分を一緒に炒めます。

(5)ゆで終わったパスタをフライパンで(4)と混ぜ合わせます。

(6)もし水気が足りなかったらパスタのゆで汁を少し足してみてください。

(7)皿に盛りつけ、残りの生の水菜とシラス、そして上から輪切り唐辛子をふりかければ完成です。

カルシウムの効用

カルシウムは骨や歯を形成し、健康を維持するために重要な働きをする栄養素です。神経の興奮を鎮め精神の安定をさせ、心臓を規則正しく活動させる、細胞の分裂・分化、血液の凝固を促しさらに体液や血液の微アルカリを維持する、ナトリウムを排泄して血液の上昇を防ぐなど生理作用も担っています。

カルシウムが不足してしまうと、骨のカルシウムが失われ、骨や歯がもろく弱くなるだけでなく、肩こり、腰痛も招きます。さらに高血圧や動脈硬化の原因になります。そしてイライラするなどの神経過敏症状も現れます。

カルシウムの吸収率は、食品によって異なります。小魚が約30%、青菜が約18%、牛乳や乳製品の吸収率は約50%も吸収できます。手軽にとれるという魅力もあるので乳製品でのカルシウム摂取はオススメです。

さらに吸収率をアップさせるためにビタミンⅮやマグネシウムと一緒にとると効果が出ます。ビタミンⅮにはカルシウムが腸の細胞膜に取り込まれるのを助ける働きが、マグネシウムにはカルシウム濃度を調整する働きがあります。ビタミンⅮは魚介類に多く、マグネシウムには種実類や海藻類、緑黄色野菜に豊富に含まれているのでぜひ一緒にとることを意識してみてください。

 

*この記事で紹介しているレシピはアレルギー対応はしておりません。アレルギーをお持ちの方はご注意ください。

夏の特別号_アレンジレシピ 特賞発表!!

8月3日UPの「夏の特別号_夏休みに親子で作る栄養満点簡単お昼ごはん」にてアレンジレシピを募集したところ、多数の応募をいただき、ありがとうございました。

東大料理愛好会メンバーで厳正な選考を行った結果、3つのレシピが特賞に選ばれました。当選された方おめでとうございます。特賞作品を発表しますので、ぜひ参考にして、お子さまと一緒に楽しんでいただければと思います。

ズッキーニとパプリカのケークサレ

【アレンジポイント】

ふだんは子どもがなかなか食べたがらないズッキーニと、パプリカをそれぞれ丸ごとひとつ、たっぷりと使いました。

【講評】

疲労回復を促進するパプリカを難なく子どもに食べさせられるという点で非常におもしろいと思いました。

おさかなピザ

【アレンジポイント】

ピザ生地、ピザソースは市販のものを使用し、肉団子はレンジで作り、ピザはトースターで焼いたので、子どもでも簡単にできました。
飾りつけは子どもが楽しくできました。

【講評】

見栄えが非常によかったです。オクラが苦手な子どもも多いですが、星形の切り口がとてもかわいらしかったです。

和風ケークサレ

【アレンジポイント】

粉類は紹介されていたレシピ通り、油はバターに変更しました。中身を長ネギ、桜エビ、ウインナーにして、和風のさっぱりした味に仕上げました。

【講評】

食べごたえと和風のテイストにアレンジしていただいたという点が決定打です。

東京大学料理愛好会

東京大学を中心に、さまざまな大学・専門学校に通うメンバーで構成されている。都内のキッチンスタジオで週に1度調理実習を行い、腕を磨く。
最近では、NHK総合テレビ『あさイチ』にメンバーが出演したり、大手回転寿司チェーンかっぱ寿司にメニューを提供したりするなど積極的に活動。
著書に『東大料理愛好会 頭がよくなるレシピ』など。

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