東大料理愛好会レシピ
子どもも大好き! チーズとも好相性 枝豆
2019.8.8
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東大料理愛好会のメンバーが毎月1つずつ食材を取り上げ、旬の食材のレシピをご紹介します。
今月のテーマは「枝豆」
夏休みに入ると、お子さまが一日中家にいて学校給食もないので、ふだんより1食分多く献立を考えなければならず大変、という話を耳にします。子どものころは学校に行かなくていい解放感でいっぱいで、親の家事の負担まで気が回りはしませんでした。実家を離れて一人暮らしをする今となっては、日々世話を焼いてくれた親のありがたみを痛感し、感謝と尊敬の念を抱かざるを得ません。 今月のレシピのテーマは枝豆です。枝豆が、大豆が熟する前の若い状態であることはご存じの方も多いかもしれませんね。僕の実家付近の田んぼでは、コメの裏作として麦とともに大豆がよく作られていたので、枝豆が熟して大豆になることは体験的に感じることができました。ただ、枝豆と大豆は作物としては同一ですが、それぞれの用途に適した品種があり、経済的には区別されます。 枝豆を使った料理というと、枝豆をすり潰して餡にして餅にまぶした宮城県の郷土料理「ずんだ餅」が有名ですが、僕は食べたことがないのでいつか食べてみたいとかねがね思っています。枝豆は手軽なおつまみとしてのイメージが強く、食材自体の高い知名度に反して、ご家庭の食卓に枝豆を使った料理が並ぶことはそう多くはないのではないでしょうか。かく言う僕も、枝豆を食べるときは、茹でたものに塩をかけてつまむか、せいぜい煮物の具に彩り的に加える程度がほとんどです。 そこで、枝豆を使ったレシピを2品考案しました。枝豆に、さらにお子さまが好きなチーズを加えたおかずとスイーツです。お子さまが家にいる夏休みだからこそ、一緒に作ってみてはいかがでしょうか。 執筆:田中 東京大学3年 |
枝豆チーズケーキ
材料(18㎝パウンド型 1台分)
枝豆(塩茹でし、サヤから取り出したもの)・100g
生クリーム・・・・・・・・・・・・・・・・100ml
クリームチーズ・・・・・・・・・・・・・・200g
砂糖 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
卵 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Mサイズ2個
ボトム
クッキー(またはビスケット)・・・・・・・100g
無塩バター・・・・・・・・・・・・・・・・60g
作り方/レシピ
<準備>
・右のようにクッキングシートを型に合うように敷く
・枝豆を塩ゆでし、サヤから取り出しておく
・クリームチーズ、卵を常温に戻しておく
・バターをとかす
・湯煎用の湯を沸かす
・オーブンを170℃に予熱する
(1)ジッパー付きのポリ袋にクッキーを入れ、たたいて細かく砕く。
(2)とかしたバターを加え混ぜる。
(3)フォークを使って、(2)をしっかりと型に敷き詰めます。
(4)ボウルに枝豆と生クリーム1/3量を入れ、ハンドブレンダーで撹拌する。大半の枝豆が刻まれたら残りの生クリームを加え、滑らかになるまで撹拌する。
※ハンドブレンダーがない場合はミキサーを使うか、マッシャーやフォーク等で枝豆をつぶしてから裏ごしする。生クリームを泡立て器で軽く泡立ててから加え混ぜる。
(5)クリームチーズ、砂糖、卵の順で加え、その都度混ぜる。
(6)(5)が滑らかになったらパウンド型に流し、170℃に予熱したオーブンに入れる。
(7)天板に沸かしたお湯を張る(湯煎焼き)。
(8)170℃のオーブンで15分焼く。
(9)型にアルミホイルをかぶせ、150℃に温度を下げ35分焼く。
(10)オーブンから取り出し、粗熱がとれたら型からはずして冷蔵庫で一晩寝かせる。
(11)適当な大きさに切り、お好みで枝豆を飾り完成。
レシピのポイント!
・枝豆は薄皮を取るとさらに滑らかな口当たりになります。
・焼くときにアルミホイルを被せることで、表面の焦げを防ぐことができます。
副菜 枝豆チーズスティック
材料 (16個分)
春巻きの皮・・・・4枚
枝豆・・・・・・・30サヤ程度
チーズ・・・・・・適量(プロセス、ピザ用なんでも可)
水溶き小麦粉・・・大さじ2(薄力粉1:水1)
サラダ油・・・・・適量
作り方/レシピ
(1)春巻きの皮を1/4にカットする。
(2)お好みの量のチーズを並べる。枝豆をサヤから出し、5、6粒並べる。
(3)きつめに巻いていく。端に水溶き小麦粉を塗り、留める。
(4)フライパンにサラダ油を多めにひき、中火にかける。
(5)(3)を並べて焦げないように揚げ焼きにする。
(6)盛り付けて完成。
レシピのポイント!
・チーズがはみ出ないように春巻きの皮をきつめに巻くことがポイントです。
・チーズがはみ出ると焦げやすく、仕上がりが悪くなるので、入れる量や巻き方に気をつけましょう。
・ケチャップを添えても美味しいですよ。
レシピ開発裏話
1品目は枝豆チーズケーキです。
枝豆は夏が旬でとても美味しい時期ですよね。近年、Edamameは海外でも美味しくヘルシーな食材として注目されているそうです。塩ゆでして旬の味をそのまま楽しむのももちろんですが、今回は枝豆のうまみを生かしたデザートにアレンジしたレシピを考えました。材料を1つのボウルで混ぜるだけなので、洗いものも少なく作ることができます。
枝豆は大量に茹でて冷凍保存しておくと他の料理にも使えて便利です。枝豆を購入するときは、枝付きで売られているもの、サヤがふっくらとしてくびれがあるもの、産毛が多いもの、均一に鮮やかな緑色のものをチェックしてみてください!
執筆:三好 東京家政大学3年
2品目は枝豆チーズスティックです。
主菜・副菜としてだけでなくカルシウムが沢山摂れるおやつとして、また大人のお酒のお供としても美味しくいただけます。枝豆と同じく夏が旬であるシソやとうもろこしを巻いたり、ケチャップやピザソースを添えたりするなど応用をきかせてもおもしろいと思います。嫌いな野菜がある場合でも、溶けたチーズやケチャップと一緒に食べたら克服できるかもしれませんね。夏はなかなか食欲が出ないお子さんでも、自分が作ったものならば興味をもってもらえると思います。この春巻きはすぐ火が通るため短時間ででき、また枝豆を剥く、皮を巻くなどお手伝いしやすいポイントもあるため、ぜひ一度挑戦していただけたらうれしいです。
執筆:佐々木 東京家政大学3年
*この記事で紹介しているレシピはアレルギー対応はしておりません。アレルギーをお持ちの方はご注意ください。
東京大学料理愛好会
東京大学を中心に、さまざまな大学・専門学校に通うメンバーで構成されている。都内のキッチンスタジオで週に1度調理実習を行い、腕を磨く。
最近では、NHK総合テレビ『あさイチ』にメンバーが出演したり、大手回転寿司チェーンかっぱ寿司にメニュー提供など積極的に活動。
著書に『東大料理愛好会 頭がよくなるレシピ』など。