小田先生のさんすう力UP教室(1・2年生)

いろんな形を作ってみよう

さんすう力を高めるにはどうしたらいいの? まあ、そんなに難しく考えないで、まずはお子さまと一緒に問題に取り組んでみましょうよ。
(執筆:小田敏弘先生/数理学習研究所所長)

こんにちは、最近運動が不足している小田です。先日、家の掃除などをしてみたのですが、掃除って結構全身運動ですよね。体中の「ふだんあまり動かしていないところ」が次々と悲鳴をあげ、あまり掃除は進みませんでした。いかにふだんの生活のなかで、同じ姿勢・同じ動きしかしていないか、ということを痛感しました。そういうわけで、最近はラジオ体操をやってみたりもしているのですが、いつまで続くでしょうか。

さて、今回は図形の問題です。2019年5月号「図形のセンスを身につけよう」と同じ系統で、形を作っていくパズルです。難易度は少し上がっていますが、まずはお気軽にチャレンジしてみてください。

それでは早速行ってみましょう。

Stage56:いろんな形を作ってみよう

例題

(ア)の3つのパネルを使って、(イ)の形を作ってください。パネルは、回転させたり裏返したりして使っても構いません。

例題の答え(例)

問題の意味は大丈夫ですね。まずはお子さんが試行錯誤するのを温かく見守ってあげましょう。

2019年5月号のときと同じく、定規を使うことは基本的に推奨していませんが、その代わり、多少きれいにかけていなくても、だいたい正しい感じに書こうとしていると感じたら、それでOKです。

どうしても難しいようなら、まずは(ア)を印刷して切り取ったものを並べてみてください。それでも難しいようなら、(イ)も印刷してその中に並べていくかたちにしても構いません。

実際の形を並べる前の段階として、「長さを考えてみる」というヒントもあります。方眼のマス目を利用して、どことどこの長さが同じか、というのを考えてみてください。

正解かどうかの判断は、だいたいで構いません。上に示した形はひとつの「例」なので、それ以外の並べ方でも、形ができていれば正解です。形をうまく把握できていないと感じるようなら、無理をせず、実際の形を並べてみてください。

解いてみよう

図のA、B、Cのパネルを決められた枚数ずつ使って、それぞれの形を作ってください。パネルは、回転させたり裏返したりして使っても構いません。

 

解答(例)

さんすう力UPのポイント

2019年5月号で、図形の学習に際しては、まず「形をしっかり見る」ことが大事だ、という話をしましたね。そうやって、ある程度「形を見る」習慣、姿勢が身についてきて、もう少し具体的な「算数としての図形の学習」に進みたいとき、次は「基本的な形と仲良くなる」のがいいでしょう。

「基本的な形」というのは、具体的にはまず正三角形と正方形です。そして、その次はそれらをそれぞれ半分にした直角三角形です。要するに、三角定規の形ですね(図1)。それからさらに、それらを組み合わせてできる形が、まずは「基本的な形」と言えるでしょう。

今回の問題は、とくにそのうちの「直角二等辺三角形」(正方形を半分にしたもの)と仲良くなろう、というのがテーマです。直角二等辺三角形は、とてもおもしろい形です。2個くっつけると、もちろん正方形にはなるのですが、くっつける向きによっては、さらに大きな直角二等辺三角形になります。図2のAのような感じですね。これをさらに2個作ってくっつけると、正方形になったりもっと大きな直角二等辺三角形になったりします。

今回の「解いてみよう」に登場したA、B、Cの3種類のパネルは、A以外のものも、それぞれいずれも同じ直角二等辺三角形が集まってできています(図2)。これらを使って遊んでいく中で、直角二等辺三角形と仲良くなり、それを基準にして構成されていく図形への理解を深めてほしい、というのが、今回の問題のねらいです。たとえば、「解いてみよう」の最後の問題の答えのひとつは上に示した通りですが、下の図3のような「基準となっている直角二等辺三角形」の線が「見える」ようになれば、それは「図形のセンス」を少し身につけたことになるでしょう。「解いてみよう」では使うパネルの種類や枚数を指定していますが、使うパネルの種類を変えて作ってみるのもいいと思います。そしてもちろん、上記に挙げたもの以外の形もぜひ作ってみてください。そうやって、「直角二等辺三角形」と楽しく遊んでみてもらえると、とてもうれしいです。


 いかがでしょうか。

最近、急に寒くなりましたね。ついこの間まで、まだまだ暑い日も多かったと思っていたのですが、しかしよくよく考えるともう10月も終わりに近づいてきているのでした。秋も半分終わり、もう冬の準備をしていかないといけません。今年は夏の始まりも曖昧だったので、(さんすうお悩み相談室2019年9月号でお伝えした通り)衣替えに失敗して冬用のジーパンを夏の間もずっと履いていたわけですが、結局そのまま夏が終わってしまう感じになってしまいました。しかし履き潰してしまうと新しく買わないといけないわけで、よかったのか悪かったのかはよくわかりませんね。季節が急に変化すると、体調管理もなかなか難しいところはありますが、皆様もどうぞご自愛ください。

それではまた来月!

文:小田 敏弘(おだ・としひろ)

数理学習研究所所長。灘中学・高等学校、東京大学教育学部総合教育科学科卒。子どものころから算数・数学が得意で、算数オリンピックなどで活躍。現在は、「多様な算数・数学の学習ニーズの奥に共通している“本質的な数理学習”」を追究し、それを提供すべく、幅広い活動を展開している(小学生から大人までを対象にした算数・数学指導、執筆活動、教材開発、問題作成など)。

公式サイト:http://kurotake.net/

主な著書

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