「生物基礎」2019年度センター試験分析

■分量と難度の変化(時間/配点:2科目60分/2科目100点[1科目50点])
設問数・マーク数はぼほ同じだが,考察問題が倍増し,ページ数も2018年度からさらに増えたため,負担感は増え,難易度は上がった。

■今年度入試の特記事項
選択肢の丁寧な検討を要する正誤選択の知識問題だけではなく,仮説から対照実験を考える設問,実験考察の設問といった考察問題が出題された。2019年度は,まんべんなく知識を押さえるだけでなく,事柄の因果関係やその考え方の理解も深めていなければ高得点が望めない問題構成であった。

■いま解いておきたい問題
・第1問 問6 シャルガフの規則やコドンの数から計算できる。読み間違い,計算ミスに気をつけて取り組んでほしい。
・第2問 問2 心臓の構造と肺循環・体循環のことが長々説明されているが,心臓の構造をイメージできればすんなりわかる。教科書掲載の図は理解を深めておきたい。
・第3問 問4 選択肢が多く,また,精読を要求される。注意力を切らさずに検討して正解を選びたい。

■大問別ポイント
第1問
「生物と遺伝子」からの出題である。Aは細胞の構造と代謝,BはDNAと遺伝情報に関する出題であった。
問3は観察された酵素反応に対する2つの仮説について対照実験を選ぶ。可能性[1]は酵素以外の物質を加えて酸素が発生するか否か,また,,可能性[2]は過酸化水素なしでも酸素が発生するか否かを,それぞれみればよい。

第2問
「生物の体内環境の維持」からの出題である。Aは血液と循環,Bは免疫に関する出題であった。
体液の正確な知識を問う出題がここ数年続いている。問3は酸素解離曲線の見方の理解が問われた。

第3問
「生物の多様性と生態系」からの出題である。Aは窒素循環とエネルギーの流れ,Bは陰樹・陽樹と遷移に関する出題であった。
問3は常緑樹として照葉樹林の樹種,落葉樹として夏緑樹林の樹種を考える。

来年のセンター試験を受ける方へのアドバイス

・全範囲から満遍なく出題され,詳細な知識が問われる。
→教科書の全範囲について満遍なく理解することは容易ではない。まずは全範囲について見直しを行い,理解が不十分な箇所は,なるべく早くつぶしておこう。
→文章の正誤判断での出題が多いため,選択肢内の文章すべてについて誤りがないかどうかを正確に判断する必要がある。
一見正しそうでも細かい表現に誤りがある選択肢には,とくに気をつけたい。

・教科書レベルの図まをしっかり押さえよう。
→第2問の問2の心臓と肺循環・体循環,同問3の酸素解離曲線を考える設問などは,教科書掲載の心臓の構造や酸素解離曲線を正確に想起できると取り組みやすかった。
主な図・グラフについては,描いて覚える勉強法をぜひ取り入れてほしい。

・考察問題の演習に取り組もう。
→考察問題を解ききる力を養うには,教科書掲載の観察実験やその結果などを見る際,どこに注目してどんな結論を導くのかを意識するとよい。
一通りの分野学習が終わったら,考察問題の演習にも取り組み,実験の条件や結果のポイントをすばやく抽出できるようにしておこう。
センター試験対策は,早い時期から取り組んでいこう。
高3になったら,遅くとも高3の夏にはセンター形式の問題に慣れるために,定期的な演習の時間を確保しよう。これによって生物基礎の基礎知識や入試頻出テーマを体系的に押さえられるため有効である。その上でZ会の通信教育の専科「センター攻略演習セット」を用いて,さまざまなジャンルの問題演習を重ね,本番でどのような文章が出題されても対応できるようにしておこう。さらに,直前に本番形式でまとまった数の問題をこなしたい人は,『センター試験実戦模試 生物基礎』(Z会)を使うとよいだろう。
また,センター対策のできるテキストとして『解決!センター生物基礎』を活用して基礎力と応用力の両方を伸ばしてみよう。さらに,Z会の映像講座「生物基礎 標準編」は,『解決!センター生物基礎』をテキストとしており,組み合わせることによってさらに効果的にセンター生物基礎対策ができる。

Z会の通信教育「センター攻略演習セット」

難関大合格には、センター試験での高得点獲得が必須です。「センター試験の問題は教科書レベルだから何とかなる」「対策は直前でも間に合う」というのは、大きな誤解。センター試験は科目数が多いため、個別試験の勉強と併行して早めの対策が必要です。本講座では、センター試験本番で9割得点することを目標に、必要な力を段階的に身につけていきます。
6教科17科目セットなので、必要な科目すべての対策はもちろん、苦手科目や分野に絞った対策も可能。節目ごとに実力を診断しながら、効率よく得点力アップがはかれます。

▼「センター攻略演習セット」生物基礎担当者からのメッセージ  

 ・知識重視の傾向から一転,考察問題が倍増し,教科書レベルの内容を満遍なく正確に理解していただけでは高得点が望めない出題構成となりました。
・とはいえ,教科書の内容をおさえていることは前提です。習得できたと思っていても,本当に全てを網羅することはなかなか難しいものです。問題演習を重ねる中で,さまざまな出題パターンに慣れ,一度解いた問題は似た形式の問題が出たら必ず得点できるようしましょう。また,教科書に登場する図やグラフは,要点を押さえて白紙の紙に描けるようになると,得点力が上がるはずです。こちらもぜひ取り組んでみましょう。
・考察問題,実験問題,計算問題というだけで苦手意識を抱く方もいるかもしれませんが,本番で高得点を獲得するのであれば絶対にはずせません。Z会の通信教育専科「センター攻略演習セット 生物基礎」を手に取ってみてください。生物基礎の考察問題を解くための基盤つくりから演習,また,出題頻度の高い計算問題とその演習もあり,必ずお役に立ちます。