Column 23年1月 大学入試に「情報」が

大学入試に「情報」が

「情報」というと、「パソコン?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、特に2025年度入試からは、大学入試においても「合格」の可否を握る教科のひとつになります。

教科「情報」

高等学校では、2003年度より、教科「情報」が必履修となりました。しかし、「情報って、パソコンのことをやればいいんでしょ?」といった認識がされており、あまり重要視はされてきませんでした。

ところが、これからの時代に欠かせない知識とスキルを学ぶ教科であることから、その重要性はどんどんと増しています。そうした現状を反映し、2025年度入試(現在の高校1年生が大学を受験する年の入試)から、大学入学共通テストで教科「情報」の試験が課されることになりました。

国公立大学では、受験資格を得るために、共通テストで教科「情報」を受験しなければなりません。残念ながら一部の大学では「受験はしろ、点数は加味しない」と宣言していますが、東京大学を始め、多くの大学では「合否の点数に含める」としています。そして、私立大学でも、選択科目として「情報」で入試を受けられるようにすると発表しているところがあります。現在の小中学生が大学受験をする頃には、教科「情報」は、いま以上に重要な教科となることが予想されています。

東京電気通信大学

今年は2023年です。教科「情報」の試験が行われるまで、あと2年あります。そのため、まだまだ多くの大学が様子見の段階です。そんな中、国立東京電気通信大学が、共通テストのみならず大学の個別試験でも「情報」を選択できるようにする、と発表しました。

国立大2次試験で初の「情報I」、電通大が25年度入試から…コンピューター上で出題
https://news.yahoo.co.jp/articles/be569e81d921967a6a0f01bb260b5ab8aa19ed10

国公立大学に入学するには、まず「大学入学共通テスト」を受け、さらに大学別の個別試験を受験する必要があります。電気通信大学は、共通テストのみならず、大学の個別試験でも「情報」を出題する、と発表したのです。こうした動きは今後も広がってくるでしょう。

現在の「共通テスト」でも

2年後の「情報」の試験に向け、全国で教科「情報」に携わっている人たちは、どのような対策をすればよいのかに頭を悩ませています。
「これまでにない試験だし……」
「どんな対策をすればよいのか……」
しかし、いまでも、共通テストには類似の試験があります。商業高校や工業高校で学んだ生徒向けに、「情報関係基礎」という試験が行われていて、この内容は、2年後の教科「情報」の試験にも役立つと考えられています。

2023年度 大学入学共通テスト 問題・解答速報 – 毎日新聞
https://mainichi.jp/exam/kyotsu-2023

「情報関係基礎」の問題をぜひ、一度ご覧ください。「こんな内容の試験になるの!?」という、雰囲気をつかむことができるはずです。そして、第1問の問1と問2だけでも挑戦してみてください。「2025年度以降、大学進学するためには、こうした知識が必要となる」ということがおわかりいただけるはずです。

こうした試験に対応するためにはどうすればいいの?
ひとつの答えとしては、「Z会の『中学技術活用力講座』をご受講ください」。
同講座では、高校の教科「情報」を深く学ぶための基礎を扱います。活用力講座で扱う内容をマスターするだけで解ける問題もありますよ。

そして、ぜひ、第2問にも目を通してみてください。こちらも情報技術に関する問題で、大学で情報科学を専攻する学生が学ぶ「暗号化」の基礎を扱ったものなのですが、設定が面白い。「ソリティア帝国」「いたずら好きの妖精」「野心に富んだ王子」。試験会場でこの設定を見たら、吹き出してしまいそうです。

将来の選択肢を広げるためにも、ぜひ、情報技術についても学んでいきましょう。