「英語筆記」2018年度センター試験分析

投稿日時:2019年9月9日

2018年度センター試験分析速報

■分量と難度の変化(時間/配点:80分/200点) ・語数については、問題ごとに増減はあったものの、全体としてはほぼ昨年度並み。マーク数は昨年度から1個減り、54個となった。難易度については、第2問C、第5問がやや難化したものの、第4問Aが比較的取り組みやすくなり、試験全体としては昨年度並みであった。 ■今年度入試の特記事項 ・従来の第3問A(対話文完成)が姿を消し、第3問はA(不要文削除:従来のB)とB(要約文選択:従来のC)の2問のみとなった。 ・第5問では2015年度の追試から物語文が出題されているが、今年度は日誌という形式のSF風の物語文であった。 ・第2問Cの配点が従来の各4点から各5点へと上がった。また、第4問はBで出題数が1問増えたことから、大問全体の配点が35点から40点になった。 ■差がつくポイント 第2問Cは従来、文法知識で正解が絞れる出題がほとんどであったが、今年度は対話文の内容を把握した上で答える必要があった。 ・第5問は、早い段階で、異星人による惑星Xの探査という場面設定を理解できたかどうかで本文の読み取りに差がついたと思われる。また、問3では reservation(s) =「予約」という意味にとらわれず、前後の文を丁寧に読んで解答を導く必要があった。 ■設問形式別ポイント  発音・アクセント問題 (第1問A・B)今年度も、supermarket などのカタカナ語の発音・アクセントを問う問題が例年通り出題された。カタカナ語はアクセントの位置や発音に注意して、日頃から音声とともに学習を進めたい。  文法問題 (第2問A・B)第2問は基本的な文法項目を問う問題が中心で標準的な出題であった。Aの問8~10については、昨年度までは2つの空所で別々の文法項目がポイントとなる問題が含まれていたが、今年度は3問とも1つのイディオムについて空所が2つ設けられている形で、該当のイディオムを知ってさえいれば解答を導きやすかった。  会話文問題 (第2問C、第3問B)第2問Cでは、文法知識だけでなく文脈把握力が求められた。ただし文脈さえ把握できれば、どの設問でも文の真ん中にくる語句の選択は容易だっただろう。第3問Bは話者が昨年度よりも増えて7人となった。1問目は、選択肢を深読みしすぎると(1)か(3)かで迷ってしまうだろう。3問目では昨年度に引き続き、全員の発言者の意見をふまえて解答するものが出題された。  読解問題 (第3問A、第4問A・B、第5問、第6問)第3問Aは英文の主旨を素早く把握し、主旨から外れる内容の英文を取り除く必要がある。第4問Aは昨年度に引き続きグラフを含んだ読解で、今年度は本文の語数が減少、問いの内容も迷うものが少なく取り組みやすかっただろう。第4問Bは従来の計算問題が復活、問題数は従来の3問から4問に増えた。第5問は日誌という形式になったものの、昨年度の物語文(主人公が夢の中で猫になる)同様、柔軟な思考力で場面設定をすばやく理解し読み進められれば、大きな問題はなかったはず。  

高1高2生へのアドバイス

●まずは単語と文法を固めよう。 まずは英語学習の基盤となる基本的な単語力・文法力を身につけよう。英単語に関しては、『速読英単語 必修編』(Z会)に掲載されているレベルの英単語はマスターしておきたい。文法に関しては、第2問Aの4択問題の正答率が安定して8割を超えるレベルにまで持っていきたい。 また、センター試験は限られた時間で多くの問題を解く必要があるため、出題形式を早めに知り、演習しておくことが重要である。Z会の通信教育の専科「センター攻略演習セット」やZ会の映像「センター英語 筆記 標準編」などを活用して、さまざまな形式問題演習を重ね、本番で新傾向の問題が出題されても対応できるようにしておこう。さらに、本番形式でまとまった数の問題をこなしたい人は、『センター試験実戦模試 英語』(Z会)を使うとよいだろう。

  Z会の通信教育「センター攻略演習セット」 難関大合格には、センター試験での高得点獲得が必須です。「センター試験の問題は教科書レベルだから何とかなる」「対策は直前でも間に合う」というのは、大きな誤解。センター試験は科目数が多いため、個別試験の勉強と併行して早めの対策が必要です。本講座では、センター試験本番で9割得点することを目標に、必要な力を段階的に身につけていきます。 6教科17科目セットなので、必要な科目すべての対策はもちろん、苦手科目や分野に絞った対策も可能。節目ごとに実力を診断しながら、効率よく得点力アップがはかれます。

▼「センター攻略演習セット」英語担当者からのメッセージ ・今年度の目玉は昨年度と同様第5問でした。「異星人による惑星Xの探査の日誌」という非日常的な設定は、昨年度の「朝起きたら猫になっていた」という設定に引き続き、柔軟な思考力・想像力が必要でしたね。 ・第3問B(対話文)では、年々登場する話者が増えています。1つの意見だけでなく、複数の見解をそれぞれ正しく把握する、そして総括する、という高いコミュニケーション能力は、これからますます求められるように思います。 ・センター英語筆記は、演習が命です。まずは基本的な単語力・文法力を身につけた上で、とにかくたくさん演習を積んでいきましょう。その際には、「第3問Bまでを○○分で終わらせる」といったように、時間管理も意識するようにしましょう。

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