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子どもと両親が過ごす時間による情緒安定性の相関関係とは。 |
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昨今の女性の社会進出志向により、夫婦共働きの割合が年々上昇しています。離婚件数も大幅に増え、母親が昼間働きにでるケースがかなり一般化してきました。
よく「昼間母親が家にいないから、子どもが勝手なこと(悪いこと)をするようになるのだ」とか、「帰宅したときに母親が家にいないなんてかわいそう」というような言い方がされます。しかし、これは本当なのでしょうか。本当に母親が働きにでると、子どもが悪くなったり、不安に思ったりすることが多くなるのでしょうか。
実は日本は、共働き率が欧米諸国に比べてまだまだ低いのです。現代の女性は、結婚したり子どもを産む前はたいてい働いています。それなのに子どもを産むと働く人の割合が下がってしまうのは、共働きを支える社会システムが十分でないからではないかということで問題になっていたのです。フランスやデンマーク、スウェーデンなど共働き率が高い国々では、さまざまな共働きを支える社会システムが進んでいます。
ではそうした国々では子どもがおかしくなる率が高いのでしょうか。そんなことは聞いたことがありません。日本でも、共働き家庭に心配な子が多いということはないというデータがちゃんとあります。また、帰宅したときに母親が家にいないことでさびしく思ったかという質問に、「そういうのは小学校低学年にはあったが、高学年になるとそれが当たり前と思ったし、母親が家にいるとすぐ宿題をしなさいとかうるさいので特にいてほしいと思わなかった」という調査もあります。
つまり、母親が働いているかどうかが子どもの育ちにそのまま影響するということはないということです。影響するのは、自分が働いていることを笠に着て、子どもに無遠慮に愚痴をこぼしたり、いやみを言ったり、ストレスをそのまま子どもにぶつけたりする場合です。それがいやだったという人が現実にいます。要するに、わが子にきちんと人間として対等に接するかどうかが大事だということで、それは母親の就労とは関係がないのです。
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