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子どもの安全面を教えるために、事件などの現実を直視させていいものか。 |
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学校の行き帰りに幼い子どもが誘拐され、時には犠牲になるという悲惨な事件があちこちで起こるようになり、親としては不安で悩ましい限りでしょう。安心して学校にやれない現実はなんとしても克服したいものだと思います。が、何はともあれ、子どもたちに自分を守ることの大切さや方法を教えなければなりません。
あまりリアルに事件のことを伝える必要はありませんが、学校の行き帰りに知らない人に声をかけられたときは、原則として無視すること、その上で先生や親にそういうことがあったということを必ず伝えるべきことをまずは要求しましょう。原則として無視するといいますが、実際にはすべて無視しなさいということでいいでしょう。どういうふうに言われても、何をされても、それを無視して、黙って学校に行くなり家に帰るなりするのだということを伝えるのです。できたら大声で「やめてください!」というべきことも伝えたいものです。
どうしてそうしなければならないのかと聞かれたときは、実際に誘拐された事件があるということを伝えるしかありません。テレビでそうした事件が報道されているときには、いっしょに見て、一方でひどいことをする人がいるものだという感想を伝えながら、他方で、あなたはこういうときは必ず無視すれば大丈夫だと言ってください。
また、できたら行き帰りは友だちと複数で行くこと、一人のときは具体的にどの道を通ることと指定しておくことも必要でしょう。学校で防犯ベルを渡されたら、その使い方を周知することも親の役割です。
こうしたことを子どもに要求する一方で、大事なのは、地域の大人が子どもの通学時間帯に通学路に出ているという環境づくりをすることです。以前、交通整理の人達が交通安全のために大切な役割を果たしてくれたように、しばらくは子どもの通学時間帯に地域のさまざまな大人がその通学地域に出てこられるような知恵やアイデアが必要でしょう。大人がどこかに必ずいるという環境があれば、子どもたちは安心して通学できますし、地域は子どもたちの生活の場になるはずなのです。
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