公認会計士試験では必須科目と選択科目、あわせて9科目があります。ここではそれぞれの科目の概要と取り組み方を紹介します。学習の際の参考としてください。

■必須科目

※論文式試験では、財務会計論と管理会計論を合わせて会計学として出題されます。

財務会計論

● 計算【簿記】

簿記とは、企業の日々の経営活動を記録・計算し、株主・取引先・銀行等の利害関係者にその財政状態や経営成績を決算書類を用いて報告するための手続きです。

解答できたか否かだけでなく、現在処理していることが簿記一巡の中でどのような意味があるのかを再確認することが重要です。良問を分野別に繰り返し解き、間違いをノートにまとめるのが効果的です。

●理論【財務諸表論】

「財務会計論 計算」(簿記)で学習する会計処理は、「企業会計原則」等の会計基準に基づいて行われます。「財務会計論理論」(財務諸表論)では、会計基準の内容及び理論的背景、さらには理論的な対立等会計理論について学びます。

学習した内容を記憶する作業を継続的に行いましょう。「財務会計論 計算」(簿記)の答練を復習した後に、同じ範囲について「財務会計論 理論」(財務諸表論)の復習を行うことも効果的です。学習範囲につき(最終的には)会計基準を参照し、会計基準でどのように規定されているのかを正確に理解しましょう。

管理会計論

企業経営においては、経営者が、将来の企業のあり方を計画し、その成果が期待通りに進んでいるかを管理するための情報も必要です。このような情報の収集・分析・報告を行うための、原価計算を中心とした会計システムについて学習する科目です。

いきなり理論を学習するのではなく、まずは計算方法をマスターし、それから関係する理論を押さえるようにしましょう。試験委員特有の論点の学習も、今までに学習した内容との関連を意識しながら行うのが効果的です。

監査論

そもそも公認会計士という資格は、大企業が公表する決算書に「お墨付き」を与える業務である財務諸表監査を担うのにふさわしい者に与えられる資格として誕生しています。監査論では、公認会計士が備えるべき価値観を含め、財務諸表監査にまつわる様々なルールの内容や背景について扱います。

初めのうちは専門用語や言い回しにとらわれず、ルールの1つ1つについて、その意味やなぜ必要なのかを噛み砕いて理解することに力を入れましょう。最終的な合否は、基礎知識を土台として、どれだけ論理的にモノを考えることができるかという応用力にかかっています。単にルールを覚えるだけでなく、その理論的な背景や公認会計士としてどのように行動すべきかを考える姿勢が重要になります。

企業法

「企業法」という科目の中心となる法律は会社法です。会社法は、企業の組織・運営・活動など、企業を巡る様々な関係を規律する法律です。この中で特に重要なのは、株式会社に関する規定で、主に株式会社の設立・運営から消滅に至るまでの諸規定を学習します。また会社法に加えて、商法と金融商品取引法(企業内容等の開示制度が中心です)なども出題範囲に含まれます。

早くから学習を開始し、法律特有の言い回しに慣れましょう。学習最初の時期に、条文や立法趣旨・要件・効果などの骨組を押さえることが大事です。特に条文には力を入れましょう。模範解答や論点集などをただ暗記するのではなく、全体の体系や考え方をつかむようにしましょう。

租税法

租税法では、監査証明業務を行うために必要な法人税法の計算・基礎理論を中心に、所得税法、消費税法等の構造的理解が問われることが明記されており、基礎的な計算問題も出題されます。

幅広い分野からの基礎的概念の出題とされていますが、会計との関連性が深い分野も多く見られますので、会計を攻略することが、租税法攻略につながると言えるでしょう。租税法各論は法律ですので、試験委員固有の対策はありません。法秩序にたって構築されていますので、論点/法律相互の整合性に着目して趣旨を理解していくことが必要です。

■選択科目

※論文式試験では、選択科目4 科目から1科目を選んで受験することになります。

経済学

経済学は、企業や消費者の経済行動や、個々の財・サービスの需給に対する分を行うミクロ経済学と、一国の経済全体または世界経済全体を分析するマクロ経済学に大別されます。分析は、現実経済をモデル化して行われます。

非常に体系化された学問なので基礎をしっかり身につけましょう。練習問題を解くことが重要な学問です。特にミクロ経済学の計算問題は、定期的に復習するようにしましょう。

経営学

企業及び企業経営のあり方を研究する学問で、経営戦略論、モチベーション理論、リーダーシップ論、コーポレート・ガバナンス論、ファイナンス理論など、幅広いテーマを研究対象とします。時事的な問題が取り上げられることも多く、企業の最新動向に常に関心を払っておくことが大切です。

基本的な論点を広く浅く押さえ、効率的な学習を心掛けましょう。ファイナンス理論は、経営学の中では比較的差がつきやすい分野ですから、それへの対策は重要です。

統計学

統計学では、データ解析やファイナンス理論に必要となる記述統計、確率、推測統計、相関・回帰分析等に関して、データを用いた計算方法や確率を利用した統計的評価方法を学習します。統計学で必要となる理論は限定的ですので、暗記すべき論点がとても少ない科目です。最近の本試験の出題内容は、基礎重視の標準的レベルで安定しており、初学者でも講義・答練を通したトレーニングを十分にすれば、合格が狙える科目です。

統計学の選択にあたっては「数学」のレベルが気になるところですが、本試験では「高校文系数学」のレベルまでで対応できる問題しか出題されていません。また、必要となる数学的知識・考え方は講義・答練でトレーニングしますので、「忘れてしまった方」も安心して受講していただけます。「中学数学」だったら理解できるという方ならば、上級講義は全12回ですので、12月短答後にスタートしても合格水準への到達が可能です。

民法

民法では、売買契約などの私達が日常行う行為を規律する法律を学習します。学習の目的は、条文の解釈や学説の対立点を理解することです。

論点が問題となる典型的な事例や、その問題の所在・自説・理由づけを暗記しましょう。常に条文を引き、該当する箇所に何が書かれているのかなどを把握することが重要です。
※民法での受験をご検討されている皆様へ
民法に関しては、大改正が予定されています。法改正は学習面・実務面において大きく影響しますので、これから学習を始める方には、他の選択科目での受験をお勧めします。

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