小学生コース6年生学習Topic

変わりゆく公立高校入試

6年生の「学習Topic」では、中学に向けた心がまえを中学生向けコースの学習アドバイザーよりお伝えします。最終回となる今回は、中学卒業後の進路を見据え、公立高校入試の概要についてご説明します。

かたちを変える推薦入試

公立高校では、以前はどの都道府県でも一般入試と並んで推薦入試が行われていました。しかし近年の推薦入試では、学校長の推薦を必要とする従来のものではなく、学校長の推薦が不要で、自由に出願できる「自己推薦」型や、各高校・学科が「求める生徒像」を明示し、それぞれの特色に応じた方法で実施する「特色選抜」を行う高校が多くなっています。
選考方法自体も、以前は調査書(内申書)と面接・作文などであったものが、学力検査や適性検査を課す学校も増えてきており、実質、一般入試の複数機会化となっているところも少なくありません。まずは、お住まいの都道府県の入試の様子を知ることが大切です。

公立高校の学区見直し・撤廃

公立高校の場合、以前は決められた通学区域(学区)の中で受験校を選ぶことになっていましたが、現在では東京、神奈川、埼玉をはじめ、多くの都道府県で学区が撤廃されています。全廃ではなく一部見直しをしているところも含めると、この傾向は全国的なものとなっています。学区が撤廃、再編されると、学校選択の幅が広がるため、変更直後は人気校の倍率が上がる場合があります。しかし、学区撤廃からある程度年数が経っている地域では、倍率が落ち着いているところも多く見られます。志望校の倍率は、各都道府県の教育委員会のWebサイトなどで確認してみましょう。

中学入学直後からできる入試対策

 まずは学校の授業を大切にしましょう。日々の学習で苦手を作らないことは、この先の高校入試で役立つ第一のステップとなります。入試では、基本的に、学力検査の点数と内申書の評定点を合計した結果で合否が決まります。内申書の評定点は、授業の理解度をためす定期テストの成績が大きな比重を占めることが多く、ふだんの授業をしっかりと理解しておくことが大切です。Z会中学生向けコースでは、定期テスト対策用教材や在宅模試をご用意していますので、苦手分野を残さないよう、理解を深めましょう。

また、教科書や参考書に書かれている知識を頭に入れるだけでは入試には対応できません。自分で考えて、その知識を柔軟に活用し、第三者に伝わるように解答を作成する力が必要です。このような思考力・表現力は、長期的な演習によって養われるものですから、早いうちから経験を積むことが大切です。教科書の内容をきちんと理解することに加え、Z会中学生向けコースで、難度の高い応用問題や、まとまった分量の文章を書く練習にも、少しずつ取り組んでおくことをおすすめします。
中学の3年間はあっという間です。Z会では、高校入試情報を時期に応じてお届けし、高校入試の基礎知識を紹介していきます。正しい情報を早めに入手し、志望校合格に向けて着実に準備を進めていきましょう。

近年の入試問題の傾向は?

入試制度や志願者の多様化に伴い、近年の問題には、以下のような傾向があります。

●より考え、説明させる問題へ
たとえば、高校独自で学力検査問題を作成・出題する独自入試(自校作成問題)では、都道府県の共通試験に比べ、記述問題や応用問題の占める割合が高く、知識を問うだけでなく、より考えさせる問題、より説明させる問題が出題されることが多くあります。

●「表現する力」が求められる
推薦入試や独自入試はもちろんのこと、一般入試でも、総合問題や作文(小論文)試験を課す場合があります。たとえば、都道府県の共通試験の国語では、かなり高い割合で作文が出題されています。また、国語以外の教科においても、自分の考えを整理して表現させる問題は数多く出題されます。これらは、ものごとを論理的に考える力や、自分の考えを的確に表現する能力を重視していることの表れと言えます。こうした問題は、知識だけでは解くことができません。論理的思考力はもちろん、採点者にわかりやすく伝える表現力が求められます。

 

中学入学を前にさまざまな不安があるかと思いますが、心配はいりません。お子さま自身が学習習慣を身につけ、前向きに学習に取り組んでいければ大丈夫です。中学校では、部活動の本格化や宿題の増加により、家庭学習に使える時間が限られます。時間の都合のつけやすいZ会を活用し、受け身ではなく自主的に学習を進める習慣を引き続き育てていきましょう。

6年生学習Topicは今月で終了となります。Z会中学生向けコースでも引き続き、お子さまのベストな学習手段となるよう、中学校での学習をサポートしてまいります。これからもよろしくお願いいたします。

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