●就職活動、仕事について
末永さんが銀行に就職した理由を教えてください。
■卒業生
就職活動を始めた当初は、職種としては営業向きだと思っていましたので、メーカー、保険・金融、マスコミ、商社など、幅広い業界をリサーチしていました。ただ、就職活動だけではどの業界が自分にマッチしているのか、正直、わからなかったんですね。
そこで先輩方にお会いしてお話をうかがう中で、金融業界がクローズアップされてきました。先生からも金融を薦めていただきました。就職活動の終盤においては金融が自分に一番ぴったり合うのではないかと考え、銀行に決めました。
同期入社の方の出身学部はどうですか?
■卒業生
入行して驚いたのは、4人に1人くらいの割合で大学院卒も含む理系出身の方がいたということでした。文系からは、経済や法学等の学部出身者が多いですね。銀行の場合、8割は営業業務ですので、多くの理系出身の方も一緒に営業職に就いています。
銀行に就職する際の面接や試験などでは、経済や金融に関する知識を問われるのですか?
■卒業生
いえ、就職試験や面接の段階では、専門的な内容を聞かれたことはなかったですね。むしろ、人間性というか人となりを見られていた気がしますね。
お仕事の大変な部分とやりがいを感じる部分を教えてください。
■卒業生
大変な部分としては、やはりお客様あっての仕事であり、細かく気を遣う作業が多いところでしょうか。それがストレスになっているわけでは決してないのですが、他の業界で働く友人と仕事の話になった際には、銀行業務がいかに細やかさや几帳面さを必要とされているのかを感じますね。
また、これは銀行に限ったことではありませんが、営業マンの与えるイメージが会社のイメージに直結しますので、常に気を使った行動をするように心がけています。
やりがいを感じるのは、お客様から感謝をされた時と、もう1つは、成果面で目標を達成できた時ですね。
■先生
銀行というのは、独自の金融商品はあるけれども、オリジナルなモノづくりをしているメーカーとは違うわけですね。ですから学生側にしてみると、どういうビジネスをしているのかが見えづらい企業の1つかもしれません。
末永さんは、そのあたりで戸惑ったりはしませんでしたか?
■卒業生
銀行を目指す就職活動生の自己アピールは、「銀行は目に見えないモノ・サービスを売っている会社であり、主役は人です。そこが銀行の魅力です」というものが多く、私も同じことを言っていました。つまり、自分勝負で仕事ができる、ということにやりがいを感じる業務だということです。
実際、本当にその通りですね。営業マンがいかに誠意を見せるかが、とても重要だと思います。
同期の卒業生の方々はどのような方面に就職されましたか?
■卒業生
ゼミの同期は、家電メーカーや保険会社、公務員、飲料品メーカー、専門商社など様々です。
■先生
末永君の代は、就職先は幅広く分かれていましたね。本学部の卒業生で多い就職先は、やはり金融業界です。金融業界は経済学部での学びがストレートに仕事に活かせますし、募集人員も少なくないので学生には薦めています。
藤アさんは就職活動中ですか?
■大学生
はい。やはり金融業界を志望しています。会社説明会などで、働いている方々の雰囲気を拝見して、こういう方々と一緒に働いてみたいと感じました。ゼミ選びでもそうでしたが、自分が所属する場所の人の雰囲気というのを私は重視しています。
女性の場合、銀行には一般職・総合職とありますが、どちらを希望しますか?
■大学生
私は自分の将来設計も視野に入れ、一般職を希望しています。
■卒業生
将来設計や勤務地も大切な要素ですよね(笑)。横浜銀行の場合は、勤務地は支店がある神奈川および東京が中心エリアとなります。私は神奈川県出身で、地元への地域貢献に役立ちたいという思いもあり、入行を決めました。
■先生
学生は大手銀行に就職希望者が多いですが、特に就労環境の面でも、地方銀行さんは魅力的ですね。
藤アさんの同期の方々はどういう就職先を希望していますか?
■大学生
1年上の先輩たちは金融業界が多かったのですが、私の同期のゼミ生の希望業種は多岐に渡っています。公務員を目指している人もいますし、会計士を目指している人もいます。そのほかにも、不動産関係やスポーツメーカー、広告代理店などです。
■先生
現代経済デザイン学科は公共と地域が学びの柱ですので、「公務員志望者」が集まることを想定し、そうした学生の期待を裏切らない学びの内容にしようと考えています。しかし実際には、一般企業への就職が圧倒的に多くなっていますね。
少数派ですが、地方自治体等で、学科での「地域経済学」の学びを活かした仕事を担っている卒業生もいます。また、NTTなどの通信系、日本郵政など、公共性の高い業界でも卒業生が活躍しています。
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