●大学生活について
みなさんが電気電子情報通信工学科を受験した理由は?
■大学生
高校生の時から数学が好きで、高3の春頃までは数学科への進学を考えていました。しかしその後、テレビ電波が乱れてお気に入りのドラマのクライマックスがちゃんと見られなくなる、という体験をしまして(笑)、「何でテレビの電波が乱れるのだろう」ということに興味が向いたのです。
そこから自分で電波や電磁波に関して調べ始めました。そして、中央大学のオープンキャンパスへも出かけて、長い名前にインパクトがある電気電子情報通信工学科でどんなことが学べるかをリサーチしました。その際に、情報通信だけでなく、電気や電子、雷などの自然現象やレーザーに関してなど幅広く学べる点に魅力に感じ、この学科を選びました。
■卒業生
鈴木さんとかなり重複しちゃうのですが(苦笑)、僕も数学が好きで、オープンキャンパスでは数学科なども見学して、大学で使う数学の教科書も実際に手にしてみました。その時に、これは勉強したいこととは少し違うなと思い、むしろ自分は「数学を使って何かをしたいのだ」と思ったわけですね。そこでリサーチしたところ、やはり電気電子情報通信工学科という名前が僕にもヒットしまして(笑)、数学を使って社会に貢献できる学びができそうだなと思い、この学科を選びました。
実際に大学に入学されてみての感想はいかがでしたか?
■卒業生
入学してみて、やはりこの学科を選んで良かったなと思いました。
■大学生
率直な印象としては、「男子が多いな」でした(笑)。女子高出身なので、特にそう思ったのかもしれません。女子校から男子校へ来たみたいな印象です(笑)。入学までは全然気にしていなくて、大学ガイドには男女比は9対1の割合のように書かれていたので、「1割いるならまだいい」とポジティブに考えていました。実際には学部全体で1割なので、学科では1割もいなかったですかね(笑)。
■先生
確かに女子学生は少ないです。そのため理工学部では、入学前に女子学生だけを集めて親睦を深めてもらっています。
■大学生
私も参加して「ひとりじゃないんだ」と安心して、とても助かりました(笑)。その場で友達もできましたし。
■卒業生
男子側から見ると、「ちゃんと志を持ってこの学科に来ているんだな」と、感心しているんですけどね(笑)。
現在、皆さんが研究などでよく使われる数学はどのような内容のものですか?
■大学生
高校までに習う数学で言うと「微分・積分」くらいで、あとは大学で習う数学になります。
■先生
電波の解析では「微分方程式」を基にした数学をよく使います。またコンピューター処理においてはさらに「差分」という数学の概念も出てきます。
■卒業生
僕の研究でもやはり「微積分」を一番使いました。
専門性は年次によってどのように別れていくのですか?
■先生
2年次までは基礎を学び、3年次からはそれぞれの専門科目を中心に勉強し、4年次で研究室に分かれて卒業研究をすることになります。
研究室での学びは、専門性を深めることも大切ですが、そればかりではなくいろんな学びがあります。一言で言えば「問題解決に向けたプロセスを学ぶ」ということになります。データや参考文献の収集から始まり、それを基に自分がすべきことを知り、自分の研究を行い、最終的には研究発表を行い、論文としてまとめます。この一連のプロセスは研究分野が違っても同じです。
特徴的なカリキュラムについて教えてください。
■先生
先ほども少し話しましたが、1・2年次では電気・電子・情報通信に関しての基礎を幅広く学ぶということがひとつの特徴です。これにより3年次以降で、どの専門分野に進んでもついていける力を身に付けます。また、幅広く学んでおくことで、卒業後にもさまざまなメリットが生まれてきます。
何か印象に残っている授業や実験はありますか?
■大学生
3年次必修の「電気電子情報通信実験」という授業があり、1年間を通していろんな実験を行う内容でした。2年次までに座学で学んだことを活かして、実回路を組んでみたり、ロボット製作を行って実際に手を動かしながら確認していきます。レポートもあって大変ですが、とても知識が身に付いたなと感じています。
■卒業生
僕は基本的な「電磁気学」という科目ですね。使うのはそれこそ微積分ばかりなんですけど、面白かったですね。こういう計算で電磁気の予想ができるものなんだと思いながら、勉強していました。
中央大学理工学部の施設に関して何か特徴はありますか?
■先生
まず学部としては、IT設備が充実している点ですね。「情報教育センター」にある250台ほどのコンピューターを使ってパソコンを学んだり、大規模な計算を行っています。また、学科ではかなり大規模な「放電設備」があり、雷の実験を行っています。それから、私の研究室には「電波暗室」があります。これは電波の伝搬を測るための設備ですが、この設備を持っている大学はなかなかないと思いますね。
■卒業生
「電波暗室」は研究室の並びの一室にあるんです。外見はわりと普通の部屋なのですが、やけに重たいドアを開けたら特殊な設備があり驚きました(笑)。
■大学生
本当にそうですね(笑)。私は実験の一環で、先ほど先生がおっしゃった「放電設備」を見学しました。雷の大きさを自由に変えられるのですが、最大級の落雷には本当に驚きました。
部活や学園祭などのイベントも理工学部後楽園キャンパスで行うのですか?
■卒業生
入学式、卒業式、サークル、学園祭など、すべてこのキャンパスにて単独で行っています。
■先生
学園祭も多摩キャンパスと時期は一緒です。こちらはこちらでこじんまりとやっているわけですが、研究室公開といった理工学部ならではの内容もあって楽しいですよ。
■大学生
中高の女子生徒向けに「理系女子」を増やすためのイベントも大学で企画していて、私も参加しています。やはりもっと「理系女子」を増やしたいですね。
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