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CONTENTS

●プロフィール    ●大学生活について     ●就職活動、仕事について
●5年後に向けて    ●高校生へのアドバイス
 

●5年後に向けて




皆さんの将来の夢・目標は何ですか?


大学生
今の段階では、卒業後は大学院で数理生物学を学びたいと考えています。自主ゼミでは、「風の影響による花粉の飛散状況」などを調べ始めたばかりですが、自然や生物学と数理を融合させて、さらに社会との接点も深く学んでいきたいですね。将来的には、それらの知識を生かして社会に貢献できるような人材になることを目指したいです。
また、少しでも先を見通せる力を身につけたいと思います。絶滅危惧種や人口の増加等、地球上の人間を含む生物状況が、今後どうなるのかといったことにはとても興味があり、数理学的に解析できればと思います。


卒業生
大学院を出ましたので、まずは院卒というその名に恥じないような社会人になることが第一の目標です。上山先生にもずいぶんとお世話になりましたし(笑)。

先生
おお、何かくれるの?(笑)

卒業生
行動で恩返しを(笑)。また、錯視と直接は関わりませんが、社会人でもコンテストに応募することはできますので、時間を作ってやっていきたいと思っています。

先生
私は高校の時から宇宙飛行士になりたくて、実は今でもなりたいのです(笑)。宇宙飛行士は無理でも研究分野で関われないかと考えています。一度、研究で宇宙分野との関係ができかかったのですが、その時は上手くいきませんでした。次回のチャンスをねらっています。

先生の研究で達成したい目標はありますか?


先生
先に述べた、「心臓にできる渦巻き」に関して、より研究を深め、成果を出したいと思っています。また、私の研究では、異分野の方と共同することが多いとお話しましたが、そうした方々と研究が持続するようにどうコミュニケーションを取るか、ということが難しい部分でもあります。その課題もクリアにしていきたいですね。

 


●高校生へのアドバイス




もし高校1年生に戻れるとしたら、何をやりたいですか?


大学生
高校時代は、部活も勉強も自分なりに頑張りましたし、結果として現象数理学科で学べていますので、後悔はないですね。


卒業生
私は勉強も部活も、もっと一生懸命にやりたいです。高校生の時は一番成長すると思いますので。

高校での学びがどう大学で生きてくるとお考えですか?


先生
まず、高校での勉強は受験のためではない、という前提を忘れないでほしいですね。 小学校から勉強が始まりますが、これは人として生きていく知恵を身につける、社会に出るための基礎を築くためのもので、高校時代の勉強もその目的があるわけです。 高校での学びは大学に入ればそれで終わりではなく、高校時代の学びをベースにさらに大学での専門性を上乗せして、社会に出ていくのです。ですから、高校の勉強は受験だけが目的では決してありません。
大学受験が目的と考えていると、大学入学後に目標を見失ってしまいます。高校時代の学びは勉強だけでなく、経験や仲間との人間関係という面でも、大学やその後の社会に出てからも生きてきます。

大学では自主性が重要になりますが、自主性を発揮させるためのアドバイスはありますか?


先生
自主性の起点は「疑問」かもしれませんね。松元君が自主ゼミを立ち上げたのも、「風のことを知りたい」という疑問があったからです。だからこそ、調べようと自主性が沸き起こったわけです。
つまり、世の中のいろいろなことに対し好奇心を持ったり、「不思議だな」と思えることをそのままにしない、ということが大切なのだろうと思います。これらはすべて学ぶことの原動力にもなると思いますね。

卒業生
そうですね。私が錯視に興味を持ったのも、『ニュートン』という科学雑誌でたまたま錯視の記事を読んだことがきっかけでした。その興味をそのまま放っていたら、コンテストで受賞はしていなかったでしょうね。

最後に改めて明治大学総合数理学部の素晴らしさを教えてください。


大学生
現象数理を学びたい人はもちろんですが、コンピュータサイエンスや純粋数学を学びたいという人にも、この学科には道があるというところが素晴らしいと思います。

先生
これまでにない学部学科を創出し、社会に新たな価値を生み出そうとしているその試み自体がすごく素晴らしいと思いますね。

大学構内のお気に入りスポット
先生
学生は入れないのですが、最上階の14階に教職員ホールという休憩室のような場所が、見晴らしも良くとても気に入っています。この実験室からの眺めも、外を走る中央線の様子がまるで鉄道模型を見るようで好きですけどね(笑)。

卒業生
私は研究者たちが集まる8階のラウンジです。

大学生
一番気に入っているのは、今取材に使っているこの実験室です。毎週1時間ですが、仲間と集まってやりたいことを研究させてもらえる時間があり、ディスカッションするなど、自分が成長しているのを実感できる場所です。

 

 

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