●高校生へのアドバイス
もし高校1年生に戻れるとしたら、何をやり直したいですか?
■卒業生
高校時代、あまり勉強のモチベーションが上がりませんでした。それは多分、ほとんど将来のビジョンを持とうとしなかったからだと思います。ですので、将来何をしたいか、何を学びたいかを高校時代にもっと真剣に考えておけば良かったなと思います。そのためには、どんな企業やどんな仕事があるのかなどについて、もっと情報収集すれば良かったと感じます。
■大学生
私は、英語が高校時代から苦手で、今も苦労しています。高校時代に戻れたとしたら、英語の勉強をもっとしっかりしておきたいですね。やはり大学でも社会でも、英語は必要になりますので。
現在はどういうシチュエーションで英語に苦労していますか?
■大学生
授業などで、「英語の論文を読んでくるように」といった課題がよく出されます。通常の英単語だけでも苦労しますが、さらに理系の専門用語もありますので大変です(苦笑)。
先生の研究を理解するためには、まず何に取り組むといいでしょうか?
■先生
高校の勉強は基礎ですから、しっかりと高校の化学を勉強しておいてほしいですね。
進路選択に関して何かアドバイスをいただけますか?
■大学生
大学で学ぶことが将来の仕事などに繋がることも多いと思うので、高校生の時から将来やりたいことを見据えて、それを学べる大学、学部・学科選びをするといいと思います。また、理系は実験で遅くなることもありますから、通学の利便性や家からの近さも考えたらいいと思います(笑)。
■先生
阿部さんは通学にどれくらいの時間がかかっているの?
■大学生
自転車で7,8分くらいですね(笑)。
■先生
近い(笑)。
■大学生
友だちからもそのように言われます(笑)。
■先生
高校生の段階で職業を見据えた進路選択を行うというのは、できれば理想的でしょうが、多くの場合はなかなか難しいと思います。その場合、自分の理想となるロールモデルを見つけられるといいですね。
ロールモデルとはつまり、目標となる大学生や社会人ですね。「あの人みたいになりたい」という理想像です。ただ現実的に、普通に生活をしていても、大学生や社会人と出会える機会はあまりありません。そこで、このような人たちと接する機会を作るなど、自分で視野を広げる活動をして、良いロールモデルと出会ってほしいなと思います。
受験勉強で工夫したことは何かありましたか?
■卒業生
僕は一人でというよりも、友だちとグループで勉強する方でしたね。勉強するモチベーションもその方が維持しやすかったですし、教え合うことで学べることも多かったと思っています。
■先生
松村君を含め、研究室の学生たちは今もよく研究室で教え合っています。「この論文は何が書いてあったか教えて」など、いろいろと協力し合っています。人に教えることで自分でも学びが再確認できますので、グループ学習も結構勉強になっているのかもしれませんね。
高校と大学の学びの関係に関してアドバイスをお願いします。
■先生
先ほども少し言いましたが、高校での基礎があってはじめて、大学でもしっかりと学ぶことができるので、教科を問わず何でも貪欲に吸収してほしいです。
また、勉強だけではなく、いろいろなことに興味を持ち、自分の世界・視野をどんどん広げてほしいですね。いまの学生は、おとなしい人が多いなと感じます。これは見方を変えれば保守的と言えるのかもしれませんが、同時にまだ視野が狭いとも捉えられます。やってみないとわからないことは多くありますので、自ら多様な体験を重ねる中で、何かを会得してほしいと思います。
それから、ぜひ想像力を豊かにしてください。イメージを膨らませることは、研究において様々なデータを見ながら、それらを結んで結論を導き出すという作業や仮説を立てる力にも繋がります。
最後に改めて芝浦工業大学システム理工学部・生命科学科の素晴らしさを教えてください。
■卒業生
在学中は工学系学科の人たちとも共に学ぶ機会があり、将来社会に出て、分野横断的な環境で仕事をする際にも活かせそうな学びの体験ができたなと感じています。
■大学生
老化やアンチエイジングといったテーマに対して、幅広くかつ専門的に学べる学科だと思います。
■先生
本学に来る学生は皆さんとてもまじめで、素直で、一生懸命に学んでいます。じつは「生命科学コース」は、本学の中でも学習量が多いことで有名なのですが、皆さん「よくついてきているな」と感心しています。まだ始まったばかりの学科ですが、多くの学生さんがしっかりと学んで、素晴らしい伝統を作っていってくれると信じています。
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