●プロフィール
先生の研究されている専門分野について教えてください。
■先生
専門は教育哲学です。教育哲学は「メタ教育原理」と考えることもできる学問で、現代のより多様化する教育問題の改善を目標にしています。そのために教育学の各領域の成果を整理・統合し構築することを課題としています。
私の場合、具体的には、主に18世紀から19世紀にかけて活躍したスイスの教育実践家ヨハン・ハインリッヒ・ペスタロッチの教育思想を紐解きながら、現代における幼児教育、道徳教育の在り方を考えています。
永野さんの現在のお仕事は?
■卒業生
現在は、千葉県四街道市立大日小学校で5年生クラス(生徒数32名)の担任教諭をしています。音楽と図工以外はすべて教えています。
大学時代は山口先生の「教育思想ゼミ」でお世話になり、ゼミ論文ではアリストテレスを考察し「友情と恋愛」というテーマについてまとめました。在学中には3年次より千葉県の「教職たまごプロジェクト」に参加し、週に一回、小学校の現場で学ぶという活動に力を入れていました。
井上さんは現在4年生ですね。どのようなことを専門に学んでいますか?
■大学生
私も山口先生の「教育思想ゼミ」に所属しています。ゼミ論文は「問題解決学習の受容」についてまとめました。「問題解決学習」とは、主に社会科などの教科で行われるのですが、あるテーマに関して先生が議題を出すのではなく、子どもたち自らが疑問点を発見して提案し、その疑問点について議論などを通して解決していくという学習スタイルです。
授業以外ではどんな活動をされましたか?
■大学生
教育環境研究部に所属していました。この部活は、例えば新島の学校教育現場を視察したり、いろんな地域における教育環境を研究するクラブです。部員は意外にも、教育学部より他学部の学生の方が多かったですね。
■先生
教育環境研究部に他学部の学生が多いのは、本学では全学部で教員免許が取れるからですね。また、他学部の学生も「ダブル免許プログラム」という制度を活用すれば、在学中に、中・高教員免許だけでなく「小学校教諭2種」も取得できます。
■大学生
私は小学校教員を目指す一方で中・高生とも関わりを持っておきたいと思い、1年次から4年次まで塾講師のアルバイトを続けました。そして3年次の秋に試験があった「東京教師養成塾」に合格しましたので、4年次の一年間はこちらの塾で学んでいます。
「東京教師養成塾」とはどのようなものですか?
■大学生
「東京教師養成塾」は東京都教職員研修センターが主催している教員養成塾です。隔週土曜日を使い、講座・ゼミ・体験活動といったカリキュラムが組まれています。また、実習にも行きます。本来、教育実習は一か月なのですが、ここの塾生には「特別教育実習」というプログラムが設けられ、1年間決まった学校に実習生として行き、年間の流れを実習することができます。塾に集まる学生は皆さん熱意があり、すごく刺激になりました。
■先生
自治体主催の「教師養成塾」は2004年の東京都に端を発し、現在は神奈川県や横浜市でも設置・運営されています。「東京教師養成塾」の場合は、学校推薦+選考試験が課せられているということで入塾するハードルも高いのですが、合格できれば東京都に教員として採用される可能性は非常に高くなると思いますね。もちろん卒塾試験もありますし、免許を取れなければその限りではなくなってしまいますが。
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