●プロフィール
山田先生の研究「太陽電池」について、ご説明いただけますか?
■先生
それは、一言でいうと太陽電池の高効率化です。太陽電池とは、太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに変換するもの。太陽電池はシリコンを使って作るわけですが、シリコンに太陽光が当たると、半導体であるシリコンが光を吸収して、電気を起こすというしくみになっています。電池といっても電気を溜めておく装置ではなく、光エネルギーを瞬時に電気に変換する発電機器で、太陽光発電にはこの太陽電池が使われます。この変換効率をいかに高めるかがテーマです。
山田先生の研究のキーワードを確認させてください。
■先生
「太陽電池」は、いま原子力発電に変わるクリーンエネルギーとして求められています。太陽電池による太陽光発電は、その一番手として注目されるようになりました。しかし、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率は、まだ20%程度です。太陽光発電は実用化はされているものの日本のエネルギーを賄う電力として使われるには、変換効率を上げることが、何より求められています。
星名さんは何をされていますか?
■卒業生
博士課程の大学院生です。私の生活は、自分の研究にほとんどの時間を費やしています。授業は週に数時間程度です。ですから、学生のように毎朝登校しますが、そのまま研究室に直行して、実験や計算を始めるという生活です。もちろん、仲間ともよく議論し、そこからアイディアが生まれたりすることもよくあります。研究は、学部の4年生と修士の人たちとのチームで行います。博士課程の人は、まとめ役のような役割も果たし、会社でいえば、中間管理職のような位置づけとなります。
星名さんの専門性は?
■卒業生
電気電子工学科・電子物理工学専攻の場合、大学院は理工学研究科となり、電気電子工学専攻と電子物理工学専攻に分かれます。電子物理工学の「電子」とは、原子核の周りを回っている電子のことで、この電子を上手に利用して、人の暮らしに役立つ便利なものを作ろうというのが、電子物理工学専攻の研究内容です。電子は、生命現象、物理現象、化学反応とか、すべての事象の根幹を担っています。ですから、あらゆることが守備範囲ともいえますが、現在は、半導体、磁気ディスク、携帯電話、パソコンなどの集積回路などの研究を行っています。
星名さんの研究室にはどのような方がいらっしゃいますか?
■卒業生
研究室は、修士課程と博士課程の学生が中心ですから、和気あいあいとした雰囲気でしょうか。とくに山田研究室は、山田教授がとても気さくな方なので、比較的自由で、明るい雰囲気に包まれています。それでいて、教授を頂点に、きちんとした上下関係も保たれています。
研究室によっては、毎朝、出欠をとったり、何時から何時迄は必ず研究室にいることと決められているところもあります。これは教授が決めることで、ルールやカラーはそれぞれです。
仲順さんの専攻や研究は?
■大学生
僕は、太陽電池に関しての研究をしています。太陽から来るエネルギーってかなり大きいんですよ。全エネルギーの8〜9割くらい占めていて、それを使わない手はないんじゃないかと思って研究をしています。
仲順さんが大学生活で特に注力しているのは?
■大学生
太陽電池も一見エコの様に思われますが、天候にかなり左右され、太陽が出ていない時には発電が出来ないわけです。蓄電が非常に難しくて、溜めることが出来ないんですよね。この研究に現在力を注いでいます。
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