●大学生活について
仲順さんの受験・入学のきっかけは?
■大学生
元々数学が好きで、他の科目に比べて得意だったのがきっかけでした。数学を突き詰めているうちに、数学で自信がつき、そうすると他の科目も何となく勉強していくようになりました。
皆さん実際に入学してみて、どんな印象を持ちましたか?
■大学生
留学生が多いという印象をもちました。中国、韓国などのアジア系の学生が大勢います。
■卒業生
大学生活4年間、思い出してみても勉強ばかりしていた気がします。好きで入った学校ですから。受かった時から、よし、勉強するぞという気持ちでした。3年生までは、高校時代と同じように、授業を受けて、宿題をこなしてという毎日で、ただ勉強の内容が高校とは違うということぐらいでした。大学は授業を選択できますが、東工大では必修科目が多く、本当に自分で好きな講座を選べるようになったのは、単位に余裕ができた3年生の後期からでした。
工学部の特長的な講義として、どのような講義がありますか?
■先生
モノづくりの面白さが体験できるでしょう。工学部では、理論も学びますが、現実にモノを作る学部です。私の教室でいえば、太陽電池を作ることから研究が始まります。つまり、勉強の成果が目に見える形となって結実するというということです。これは楽しくもあり、何にも代えがたい貴重な体験です。この成功体験は、将来社会に出ても、必ず役に立つでしょう。とくに、東工大で学ぶ技術は世界最先端の超一流のものですから、現実的に社会で通用します。
■卒業生
きちんと授業を受け、それなりに勉強すれば、なにがしかの専門家になれます。僕の場合は、半導体や太陽電池がそれです。1、2年生のときは、数学や物理など、高校の延長のような授業をひたすら勉強するだけですが、あとからそれが生きてきます。修士課程まで進めば、研究者として結果も出すことができ、その世界ではトップクラスの人になれます。就職に困ることもありません。それは、企業の方から使える人材だと評価してくださった結果でしょう。
仲順さんの勉学活動の中で強く印象に残ったイベント、施設は?
■大学生
それは、学園祭でしょうね。うちの研究室では太陽電池のシステムの説明を高校生にしているんですけど、あそこまで詳しく紹介するのは、他大学ではあまりないでしょうね。
東京工業大学のすごいところを教えてください
■先生
まずは、教授陣でしょうか。どの先生も最先端の研究をなさっておられ、世界的な成果も上げておられます。それから設備面でも恵まれています。世界最先端の研究を行うには、世界最先端の設備も必要で、たとえば、測定機器にしても、かなりの精度が求められます。超一流の教授陣と設備が東工大工学部のすごさといえるでしょう。もちろん、就職先も万全で、大手一流企業からの求人がほとんどです。就職活動で勉学や研究がおろそかになることはありません。
■卒業生
私たちを初め、東工大の人たちの研究は、すべてが最先端のものです。例えば、工学部では、今のものよりも性能がよかったり、安価に作れたりと、世界一の機能を目指して日々、研究を行っています。ですから、研究に従事している私たちは、何かしらのワールドレコードホールダーです。たとえば、これは自分が世の中で初めて開発したものだとか、世界最高の品質だとか、小さなことを含めれば、大学にいる誰もが世界で一つだけのものを作っています。自分は、このことでは世界ナンバーワンだと思えることは、素晴らしいことです。当然、それがやりがいにも喜びにもつながっていきます。これはもしかしたら、理工系の大学の大きな特権かもしれません。そして、成果を海外の学会で発表し、そこで称賛を受けることができたなら、自分にとって大きな財産になるでしょう。もちろん、最先端ゆえの難しさもあります。自分で作ったもののほとんどが計算どおりには動きません。一つの成功の裏には100の失敗があります。実はそこがまたやりがいなのかもしれません。
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