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CONTENTS

●プロフィール    ●大学生活について     ●就職活動、仕事について
●5年後に向けて    ●高校生へのアドバイス
 

●5年後に向けて




将来、5年後の自分はどうありたいと考えていますか?


大学生
私は5年後は27歳で、国家試験に受かっていれば(笑)、薬剤師の免許を持っていると思います。理科大では企業に就職する人も多いですが、私は今の時点では、薬剤師として臨床で働きたいので、5年後は病院で働いていたらいいなと思っています。

卒業生
僕は5年後は30歳なので、まず結婚していて子どももいて、仕事ではキャリアアップして、しっかりと下の後輩もついて、ある程度仕事を任されるような立場になりたいなと思っています。ある分野については僕に聞けばいいと頼られるような立場に少しでも近づけるように、今は一個一個ステップアップできるように努力しようと思っているところです。


先生
城山くんは大学病院に勤務していますから、一般の薬剤師の仕事以外にも、教育と研究という仕事があります。川端さんのような学生たちが実習で行きますし、医学部の学生にも、看護学生にも、薬のことを教えないといけないわけです。さらに、現場の最前線で、新しいことを研究して論文を発表しなければいけない。だから、彼はもう寝ている暇はないですね(笑)。

卒業生
おっしゃる通りです(苦笑)。

先生
私の場合は、薬学教育制度の改正により本学でも6年制の薬学科がスタートして以来、体制を整える面でいろいろと大変なこともありましたが、だんだん落ち着いてきました。今後はさらに次のレベルを目指すところに来ているのかなと思います。医療の世界はどんどん変化し、薬剤師が新たに担う仕事も増えてきますから、そういうことを教えていかないといけません。また、薬学部の教員の中でも年齢が上の方になってきましたので、よりよい教育・研究ができる学部として、社会で活躍できる薬剤師などを輩出し、社会に還元したいと思っています。5年後は、川端さんたちが現場で一生懸命活躍しているのを見て、ニヤニヤしていたいですね(笑)。

 


●高校生へのアドバイス




高校生に向けてアドバイスをお願いします。


先生
薬剤師を目指すなら、化学、数学、英語をしっかり勉強してほしいですね。海外の文献を読むことも多いため、特に英語は必要です。国語に関しては、文章をしっかり読めて、かつ書けるようになってほしいですね。理系では、特定の科目しか勉強しないということがありますが、文系の科目も重要です。患者さんとお話をしたり、医療スタッフと相談したりすることを考えると、人間性や一般常識も身に付けておきたい。そういう点に気を付けて、高校生の時から力を付けておいてほしいと思います。


卒業生
僕は、部活をやっている人なら、部活はがんばって続けた方がいいと思います。部活に限らず、何か一つ熱心に取り組めるものがあるといいですね。僕は剣道部に入っていましたが、その時の友人とは今でも親交があります。高校というのは、一生の友人ができる期間だと思いますので、友人を作ったり、いろいろな人と関わってみるといいでしょう。 勉強面では、もっとやっておけばよかったと思うのは英語です。英語が読めて、話せると、大きな武器になります。読むことは後からでも自分で力を付けられますが、会話は相手がいないとできないことですから。これから東京オリンピックも控え、外国人が日本に来る機会が増えると思うので、しゃべれるようにした方が絶対いいですよ。

大学生
私も、部活を一生懸命やった方がいいと思います。高校でバドミントンをやっていた時は、鬼コーチみたいな人がいまして(笑)、そこで自分の限界までがんばるという経験をしました。その経験があるので、今どんなことがあってもがんばれますよ(笑)。

卒業生
たしかにそうだね。

先生
そこで耐えられると免疫が付くから、苦労したほうがいいよね。彼女はがんばり屋で、朝早いんです。いつも7時に来ているよね。

大学生
朝型なだけですよ。医療薬学実習がある時は、実習で午後は全部つぶれちゃうし、毎日毎日先生がレポート課題を出されるので(笑)、卒業研究に割く時間が全然なかったんです。自分の研究が行き詰まっている感じもあって、このままだとまずいなと思ったので、午前中は卒業研究の時間と決めて、朝早めに来て毎日実験を行ったり、論文を読んだりしています。

受験対策についてはいかがですか?


大学生
私は一般入試の受験をしていないんですが、高校3年の9月くらいまでは、普通に受験するものだと思っていたので、受験勉強はそれなりにしていました。私の場合は、朝早く起きられるので、やっぱり朝、時間を決めて勉強しました。朝は集中できるし、頭に入ってきやすいですからね。あとは、クラスの友だちと同じ問題集を解いていました。毎日、今日はこのページをやろうと決めて、次の日の朝、自分たちで勝手に提出する場所を作り、今日もちゃんとやったという印に可愛いスタンプを押したりして、友だちと一緒に勉強していました。


卒業生
お互い監視し合うことにもなるからいいね。

大学生
自分にはこういう勉強方法が向いているという、自分のスタイルがわかってくるのが、高校の時だと思います。その経験が、今、大学の試験勉強でも役立っていますね。

大学の勉強で大事になることは何ですか?


先生
将来自分は何になるということを決めて、モチベーションを高くすると、勉強にも張り合いが出てきます。将来これが何の役に立つのかがわからないと、同じ時間をかけて勉強しても身にならなかったりします。1年生の頃は有機化学や分析化学など基礎の科目が多くて、薬剤師として何の役に立つのかわからないと思いますが、働き出すとそれがわかってきます。
将来を見据えて、とりあえず当面の目標を作ることは大事ですね。好きな科目を作るというのもいいと思います。それを足がかりにしてやっていくと、最初はぶつ切りに思えても、そのうちにみんなリンクしているというのが見えてきます。そうやって勉強の面白みがわかってくるといいですね。

東京理科大学の魅力

最後に、理科大の良いところをアピールしていただけますか?


大学生
実習の施設がとても充実していて、臨床により近い実習をさせてもらっています。この点は、魅力の一つだと思います。

先生
薬学部がある野田キャンパスは都心から遠くて、遊ぶところが少ないんですけど(笑)、きれいな空気、広大なキャンパスで、校舎も新しく、調剤室や模擬病棟など大学の中に病院や薬局と同じような充実した施設があり、勉強する環境が整っています。ここでは総合的な力を付けられるのではないかと思います。教員も熱意がある人が多いですね。城山くんの担当教員である嶋田修治先生もすごい熱血教員です。

卒業生
よく怒られましたよ。中途半端なことをすると怒る先生でした。

先生
社会に出るとそのありがたみがわかってくるよね。

卒業生
はい。研究も3年間しっかりとやるので、ものを考える力がそこでかなり養われると思います。理科大出身者に対する世の中の評価は、すごく高いですよ。社会に出た時には、まわりからの期待がありますし、それに対して適応できる教育を受けているという自負もあります。それだけの教育を受けている人間をたくさん社会に送り出している大学なんだなと実感しています。

 

 

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