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CONTENTS

●プロフィール    ●大学生活について     ●就職活動、仕事について
●5年後に向けて    ●高校生へのアドバイス
 

●5年後に向けて




将来の夢は何ですか?たとえば、5年後はどうなっていると思いますか?

 

大学生
順調に行けば、パイロットになっていると思います。航空会社に無事就職できれば、1年間は、社内でいろいろな部署に配属されることになるそうです。たとえば、お客様と接触する部門や運航管理部門等、先ずは、航空会社とはどのような仕事なのか、それを一通り学ばなければなりません。その後、旅客機の訓練を受けて、ラインのパイロットになるという夢がかなうことになります。

 


卒業生
私もそうしてパイロットになりました。今は、国内線のみの乗務で、副操縦士ですが、5年以内には大型機の乗務を担当することになっています。けれども大切なのは、日々の運航です。しっかりと安全な運航ができるよう、毎日の運航を大切にしていきたいと思います。その積み重ね、延長線上に未来があります。ゆくゆくは、機長として、日本をはじめ世界中の都市へお客様を送り届けることが将来の夢です。

 

大学生
僕は、国際線よりも国内線で頑張っていきたいと今は思っています。国内線に配属されるとどのようなフライトをすることになるのですか?

 

        

先生
航空会社にもよりますが、国内線ですと、一日に3〜4便を乗務します。また、羽田から福岡、福岡から沖縄へ行って、関西空港へ戻りここで泊まるとかのケースもあり、仕事のパターンはいろいろです。休みは、月に10日間程度ですから、責任の重さを考えても、結構ハードな仕事です。国際線の場合は、遠いところ、これはロングレンジといいますが、この場合、行ったらそこで泊まり、まる一日空けた翌日に戻るというのが一般的です。ですから、日本を離れると4日間仕事ということになります。東南アジアなどのショートレンジでは、夜着いて翌日の夜また出発するということが多いです。二人とも経験を積んで、優れたパイロットとしてこれからも頑張ってほしいですね。

 

 


●高校生へのアドバイス




もし、いま高校1年生に戻れるなら、何をしたいですか?

 

大学生
僕は、同じですね。とくに後悔はありませんし、いまこうしてパイロットになる道の上にいるわけですから、その道を外したくないと思います。ただ、大学では過密スケジュールでしたから、高校のときにもう少し遊んでおいたほうがよかったかもしれない(笑)。

 

卒業生
「高校の3年間は二度と戻ってこない。だからいましかできないことをやれ」といいたいですね。この言葉は、高校時代に先生からいわれたことで、いまこうして社会人になってみると、なるほどその通りだったなと思っています。いま、高校1年に戻れたら、また野球をすると思います。今度は、絶対甲子園出場を果たしたいですね。

 


パイロットを目指すには高校時代は何を勉強したらいいでしょうか?

 

大学生
僕は高校時代は塾に通っていて、英語は、信頼できる先生がいて、高校1年のときからその先生に教わって得意になったのですけど、数学が苦手でした。それで、この大学はセンター試験のみですから、数学はセンター試験に的を絞って勉強しました。センター試験の過去問を集中的にやったりとか、他の大学のことは考えないことにしました。結局、苦手の数学や物理は、大学に入ってから猛勉強しました。ですから、高校時代にちゃんと勉強ができていれば、大学に入ってからが楽になります。

 

卒業生
何度も話題に出ましたが、実機訓練は、アメリカで現地の教官とともに行います。コミュニケーションを取る上でももちろん、英語を使いますし、現在も、管制官との交信はおもに英語を用いています。TOEFLの試験前には、大学受験で使用した英語のテキストを引っぱり出して勉強しました。飛行機の特性や気象学などを理解するには、数学や物理の知識も必要です。私も、高校時代に勉強した内容に助けられたことを思い出します。ですから、こうした科目は、高校時代にしっかり勉強しておいた方がいいでしょう。操縦学専攻には高校時代に文系だった仲間も多くいました。特に専門的な物理や数学が必要という事ではないと思います。ただ、飛行機が大気中でどのような特性を持つのかなどをイメージする上で、高校で習った物理や数学が役に立ったと思います。 

 

先生
飛行機の操縦には、ある程度の運動能力が必要ですから、スポーツは何かしらやっておいたほうがいいように思います。実際、皆さん、私の知る限りやっていたようです。

 

パイロットには特別な資質が必要ですか?

 

先生
何よりもまず、健康であること。高校生は、あまり自分の体のことを考えないかもしれませんが、パイロットになれば、常に心身ともに健康であることが要求されます。高校のときから運動の習慣を身につけたり、食事や栄養面などの知識を勉強することも必要かもしれません。大人になり、年齢を重ねればなおさらです。健康面でのチェックは定期的に行われますから、日々、生活習慣病等には留意してほしいと思います。私の場合、近所のプールや運動施設に通って、体を動かすようにしていました。フライト先ではよく歩いていましたね。
それから、バランス感覚は必要でしょう。精神的にも身体的にもバランスがとれているということがプロの条件で、バランス感覚の優れた運動神経があるといいでしょう。さらに、考え方が柔軟で、好奇心や探究心が旺盛で、かつ忍耐力があれば、パイロットして優秀な資質をもっているといえるでしょう。

 

大学生
視力も大切ですから、僕は、パソコンやメールをやり過ぎないように注意しています。もちろん、テレビゲームはやりません。

 

卒業生
パイロットになりたいという人は、きっと好奇心や探究心が強いんだと思います。だから、なりたいと思っている人は、みんな資質があります。ぜひ、挑戦してほしいと思います。ただ、僕もそうでしたが、三井くんや先生がおっしゃったように、視力と健康管理は高校生も大切にしてほしいですね。



大学構内のお気に入りスポット

 

先生
陸上グランドや野球場の周辺、ログハウス周辺の木立。東海大学のキャンパスは豊かな自然に囲まれていて、四季折々の美しさがあります。新緑の頃、ログハウス周辺の木立の中を歩くと、若葉の香りがして、なんともいえない爽快感を感じますね。陸上グランドや野球場の周辺も木々が多く、落ち着く場所です。

 

大学生
1号館の屋上。1号館の裏手には山々が広がっており、屋上からそれらを眺めると気分爽快になります。反対側からは、キャンパスを見渡すことができます。生徒数が多く、混み合っている場所が多い東海大学のキャンパス内では、この屋上は比較的人が少なく穴場だといえるでしよう。のんびりとした時間が過ごせる休憩場所として利用しています。

 

卒業生
キャンパス内の野球場。体育会準公式野球部に4年間所属していました。キャンパス内にある野球場は、私の思い出の場所です。春には、球場周りの桜が咲き、夏は芝刈りをよくやりました。チームメイトとここで毎日練習に明け暮れ、あらゆる思い出を共有してきた場所です。

 

 

 

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