カコモンにTRY!
ラ・サール中学校の社会にTRY!
2017.10.26
7.1K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題の中から、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 6年生以上(いじょう)で習(なら)う漢字(かんじ)には文章(ぶんしょう)の後に読み仮名(かな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
今回は、グラフを参考に、歴史上のできごとが起きた理由を説明させる問題です。薩長同盟や開国といった幕末に関する知識を土台に、開国の影響を考える基本的な問題ですが、輸入品目の割合のグラフを用いた目先の新しい問題といえるでしょう。
■ 読み仮名
紹介(しょうかい)、薩長同盟(さっちょうどうめい)、幕末(ばくまつ)、影響(えいきょう)、割合(わりあい)
※ 6年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
基礎的(きそてき)
※ 6年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2017年度 ラ・サール中学校 [4]問7 ~中略~ ~中略~ |
■読み仮名
鹿児島(かごしま)、地域(ちいき)、秘密(ひみつ)、土佐(とさ)、坂本龍馬(さかもとりょうま)、仲介(ちゅうかい)、私(わたし)、藩(はん)、被害(ひがい)、方針(ほうしん)、含(ふく)め
※ 6年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
開国し、米を輸入できたから。
【解説】
文章中の「私の藩」は、「現在の鹿児島県の地域」ということから薩摩藩です。したがって、問題文の「同盟」は、1866年に結ばれた薩長同盟を指しています。
1867年のグラフは、何を表しているのでしょうか。綿織物、毛織物の割合が大きいことから、1858年に日米通商修好条約を結んで始まった貿易の輸入と考えられます。このころ、産業革命を達成したイギリスからの綿織物の輸入が多かったことは、『エブリスタディ アドバンスト』で学習したとおりです。
このグラフとききんの関係を考えると、輸入品目の米に着目できます。鎖国時代の1830年代のききんと比べ、開国後の1866年のききんでは、米を輸入する手段をとることができ、被害を少なくできたのです。
今回の問題では、1830年代のききんと1866年に起きたききんの間に起きた「幕府の政治方針の大きな変化」が開国であることを明記できているか、グラフが日本の輸入品の割合を示していることを読み取れるかがポイントです。
歴史のできごとを因果関係や影響を意識して、理解することが大切です。また、このような説明問題では、提示された具体的事実や資料・データ等と、自分の知っている内容とを関連させられる力が必要です。
■読み仮名
薩摩藩(さつまはん)、革命(かくめい)、鎖国(さこく)、手段(しゅだん)
※ 6年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。