カコモンにTRY!
愛光中学の国語にTRY!
2020.7.23
5.4K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 4年生以上(いじょう)で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
今回紹介するのは、①形容詞の使い方、②③慣用句やことわざの使い方に関する問題です。①のような形の形容詞は、物語や説明文でもよく見られます。知っておくと、読解問題に取り組む上でも役に立つので、これを機に慣れておきましょう。また、②③の慣用句やことわざは一度にすべてを覚えるのは大変ですが、例文とあわせて覚えることで、より定着しやすくなります。問題を解きながら覚えると効率的です。ぜひ、解いてみてください。
■ 読み仮名
紹介(しょうかい)、形容詞(けいようし)、慣用句(かんようく)、関(かん)する、説明文(せつめいぶん)、読解(どっかい)、機(き)、慣(な)れ、覚(おぼ)える、大変(たいへん)、例文(れいぶん)、解(と)き、効率的(こうりつてき)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
基礎的(きそてき)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2020年度 愛光中学 国語 大問一の問二
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■読み仮名
愛光(あいこう)、選(えら)んで、首脳(しゅのう)、警備体制(けいびたいせい)、看護師(かんごし)、富士山(ふじさん)、姿(すがた)、お世辞(せじ)、難(むずか)しい、演技(えんぎ)、舌(した)、巻(ま)いた、親孝行(おやこうこう)、忠告(ちゅうこく)、痛(いた)かった、困(こま)って、陸上(りくじょう)、選手(せんしゅ)、現(あらわ)した、若者(わかもの)、寄(よ)こさない、棒(ぼう)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
①イ
②エ
③ア
【解説】
まず、「ふさわしくないもの」を選ぶことに注意しましょう。知っている語句を見つけると飛びつきたくなりますが、落ち着いて問題文を読むことも大切です。
①それぞれの形容詞の意味は次の通りです。
ア「ものものしい」…厳重である様子。他にも、おおげさであるという意味もあります。漢字では「物々しい」と書きます。
イ「かいがいしい」…きびきびとした態度で自分からものごとに取り組む様子。
主に人の動作について表現するときに使われる言葉なので、問題のように「言葉」につながるのは不自然ですね。これが答えです。漢字では「甲斐甲斐しい」と書きます。
ウ「こうごうしい」…神秘的で尊い様子。漢字では「神々しい」と書きます。
エ「そらぞらしい」…うそっぽい様子。他にも、知っていて知らないふりをする、という意味もあります。漢字では「空々しい」と書きます。
オ「ういういしい」…年れいが若くて物事に慣れていない様子。漢字では「初々しい」と書きます。
②それぞれの言葉の意味は次の通りです。
ア「目鼻がつく」…物事のおおよその見通しがつく。
イ「舌を巻く」…おどろいたり、感心したりする。
ウ「耳が痛い」…自分の悪いところや弱点をつかれて、聞くのがつらい。
エ「身につまされる」…人の苦しみや悲しみが自分のことのように思いやられる。
問題には「優しさが」とあるので、この使い方は不適切ですね。これが答えです。
オ「頭角を現す」…才能や知識、技量が人よりもすぐれて目立つようになる。
③それぞれの言葉の意味は次の通りです。
ア「住めば都」…どんな所でもしばらく住めば住み心地がよくなるということ。
今回の問題のように、まちがえやすいことわざとして、よく試験に出ます。必ず覚えましょう。
イ「なしのつぶて」…こちらから便りを出しても、相手からの返事がないこと。
ウ「尾ひれをつける」…話に余分なものをつけたして言う。
エ「やぶから棒」…突然に物事を行う様子。
似たことわざに、「寝耳に水」(=突然のできごとに驚くこと)があります。あわせて覚えましょう。
オ「油を売る」…むだ話をして仕事をなまける。
②の「舌を巻く」「頭角を現す」、③の「住めば都」「なしのつぶて」「やぶから棒」などは由来のある言葉なので、辞書で調べてみるとより定着しやすいですよ。
■読み仮名
飛(と)び、厳重(げんじゅう)、態度(たいど)、表現(ひょうげん)、不自然(ふしぜん)、甲斐甲斐(かいがい)しい、神秘的(しんぴてき)、尊(とうと)い、神々(こうごう)しい、初々(ういうい)しい、不適切(ふてきせつ)、才能(さいのう)、知識(ちしき)、技量(ぎりょう)、試験(しけん)、必(かなら)ず、便(たよ)り、余分(よぶん)、突然(とつぜん)、似(に)た、寝耳(ねみみ)、驚(おどろ)く、辞書(じしょ)
※ 4年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。