カコモンにTRY!
四天王寺中学校の社会にTRY!
2022.10.27
2.6K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
貝塚から発掘されたものを参考にして、縄文時代の人々のくらしについて考える問題です。知識だけでなく、あたえられた資料を活用する思考力も身につけていきましょう。
■ 読み仮名
貝塚(かいづか)、発掘(はっくつ)、知識(ちしき)、資料(しりょう)
※5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
理解(りかい)、基礎的(きそてき)、解(と)ける
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2022年度 四天王寺中学校 社会 大問2の問7 (中略) (中略) |
■ 読み仮名
歴史(れきし)、授業(じゅぎょう)、地域(ちいき)、内容(ないよう)、中略(ちゅうりゃく)、加曽利貝塚(かそりかいづか)、世紀(せいき)、幕府(ばくふ)、呼(よ)ばれ、技術(ぎじゅつ)、誤(あやま)って、骨(ほね)、狩(か)り、骨角器(こっかくき)、得(え)て、権力(けんりょく)、豪族(ごうぞく)
※5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
エ
【解説】
まず、発表中の「この貝塚からは、(中略)約5200年前から3200年前の当時のようすがわかります」というところから、加曽利貝塚は縄文時代のものと考えられます。貝塚のほとんどは縄文時代のもので、そこから発掘されたものから、当時の人々のくらしを知ることができます。資料を参考にして、縄文時代の説明ではないものを選びます。
アは、食料の手に入れかたの説明です。貝塚から、けものの骨や貝類、魚の骨が発掘されていることからわかるように、縄文時代の人々は狩りや漁などをして食料を手に入れていました。したがってアは正しい文です。
イは、人々と犬の関わりについての説明です。資料に「狩り用」とあるように、犬は狩りの助手として大きな役割を果たしていました。縄文時代の多くの遺跡から犬の骨が発掘されており、加曽利貝塚では、犬の骨がきれいに並べられた状態で発掘されました。犬は大切に埋葬されたと考えられています。したがってイは正しい文です。
ウは、縄文土器の説明です。縄文土器は食料の保存や調理に用いられていました。土器を使って煮たきすることで、生のままでは食べにくかった材料も食料にすることができるようになり、人々の生活は豊かになったと考えられています。したがってウは正しい文です。
エの「富と権力を持った王や豪族」という部分が誤りです。王や豪族が現れるようになるのは、米づくりがはじまった弥生時代からです。米づくりがはじまり食料生産が安定すると、人口が増えはじめ、人々はしだいに集まり、むらが誕生しました。人々が共同で仕事をするようになると、むらに指導者が生まれました。また、むらとむらとの間で争いがおこるようになりました。争いに勝ったむらは力をつけ、指導者は豪族となりました。さらに他のむらを従えて、より規模の大きなくにをつくり、王となるものが現れました。
■ 読み仮名
役割(やくわり)、遺跡(いせき)、並(なら)べ、状態(じょうたい)、埋葬(まいそう)、保存(ほぞん)、煮(に)たき、豊(ゆた)か、現(あらわ)れ、弥生(やよい)、増(ふ)え、誕生(たんじょう)、指導(しどう)、従(したが)え、規模(きぼ)
※ 5年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。