カコモンにTRY!
白陵中学校の国語にTRY!
2023.8.24
1.5K
「カコモンにTRY!」は、過去の中学入試で出題された問題のなかから、中学受験コースの皆さまに挑戦していただきたい問題を紹介するコーナーです。
ぜひ、お子さまと一緒に取り組んでみてください。
※ 3年生以上(いじょう)で習(なら)う漢字(かんじ)には文章(ぶんしょう)の後に読み仮名(がな)をまとめています。
今回の問題をご紹介する理由
今回は多義語に関する問題を取り上げます。多義語とは、いくつかの意味をもっていて、使われ方によっていろいろとちがう意味になる言葉のことです。例えば、「目」というと「物を見るための働きをする器官」という意味がまず思いうかぶと思いますが、文脈によって「物を見分ける力」「経験」「見方」「区切り」「視力」など、さまざまな意味で使われます。言葉の意味を複数知っておき、それぞれの文章においてどんな意味で使われているのかきちんと理解できるようにしていきましょう。
■ 読み仮名
多義語(たぎご)、関(かん)する、問題(もんだい)、取(と)り上げ、意味(いみ)、使(つか)われ方、言葉(ことば)、例(たと)えば、物(もの)、働(はたら)き、器官(きかん)、文脈(ぶんみゃく)、経験(けいけん)、区切(くぎ)り、視力(しりょく)、複数(ふくすう)、文章(ぶんしょう)、理解(りかい)
※ 3年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
- 今回のレベル ★★
★:3・4年生も理解できる基礎的な問題
★★:4・5年生ががんばって解ける問題
★★★:5・6年生向けハイレベル問題
■読み仮名
基礎的(きそてき)、解(と)ける、向(む)け
※ 3年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
問題
2023年度 白陵中学校 国語 大問1 問10~14
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■ 読み仮名
年度(ねんど)、白陵(はくりょう)、問(とい)、次(つぎ)、部(ぶ)、最(もっと)も、選(えら)び、記号(きごう)、不合格(ふごうかく)、温(あたた)かい、見守(みまも)る、時代(じだい)、変(か)わり目、悪(わる)い、宿(やど)、布(ぬの)、望(のぞ)み、手伝(てつだ)って、貸(か)して、乗(の)らない、世界(せかい)、仲間(なかま)、大臣(だいじん)、幕(まく)、主役(しゅやく)、空港(くうこう)、飛行機(ひこうき)、急(いそ)いで、設立(せつりつ)、済(す)まない、過(す)ぎて
※ 3年生以上で習う漢字には文章の後に読み仮名をまとめています。
攻略法
【解答】
10 エ
11 オ
12 ア
13 イ
14 オ
【解説】
10 「目が高い」は「物事を見分ける力がすぐれている」ということを表します。ここでの「目」は「物を見分ける力。判断力」という意味で、これと同じものはエ「絵画を見る目がある」です。
ア「憂き目を見る」は「経験」、イ「温かい目」は「見方。見る様子」、ウ「変わり目」は「区切り」、オ「目が悪い」は「視力」を表します。
11 「宿をたつ」の「たつ」は、「立つ」と書き、「出発する。離れる」という意味を表します。これと同じ意味で使われているのは、オ「たつ鳥後を濁さず」です。「水鳥が飛び立ったあとは水がきれいなように、人も立ち去るときは見苦しくないよう、きちんとあと始末をしてからいくものだ。」という意味のことわざです。
ア「布をたつ」は「裁つ」で「切る」、イ「月日がたつ」は「経つ」で「時間が過ぎる」、ウ「望みをたつ」は「絶つ」で「なくす」、エ「ビルがたつ」は「建つ」で「建物ができる」という意味を表します。
12 「手が足りない」の「手」は「働く人。労力」を表します。同じ意味のものはア「手を貸してほしい」です。
イ「手がかかる」は「世話がやける」、ウ「手に乗る」で「計略にひっかかってだまされる」、エ「手に入れる」は「自分のものにする」、オ「手を切る」は「かかわりあうことをやめる」という意味です。
13 「大臣の椅子をおりる」の「おりる」は「役目や地位から離れる」という意味で、同じものはイ「主役をおりる」です。
ア「幕がおりる」は「下へさがる」、ウ「飛行機からおりる」は「乗り物から外へ出る」、エ「山をおりる」は「高い所から低い所へ移る」、オ「認可がおりる」は「役所などからゆるしが出る」という意味です。
14 「ただ食べてばかりだ」の「ただ」は、「そのことだけをするさま。それよりほかにないと限定するさま」で、同じものはオ「ただ時間だけが過ぎていく」です。
ア「ただでは済まない」は「何ごともないこと」、イ「ただの紙切れ」は「ふつうのこと。特別な意味や価値がないこと」、ウ「ただ一度のチャンス」は「たった。わずかなこと」を表します。エ「ただ気になることがある」は文脈によりますが、「ただし」という意味を表すと考えられます。
■ 読み仮名
物事(ものごと)、表(あらわ)し、判断(はんだん)、様子(ようす)、出発(しゅっぱつ)、離(はな)れる、飛(と)び立った、去(さ)る、見苦(みぐる)しく、始末(しまつ)、裁(た)つ、経(た)つ、絶(た)つ、建(た)つ、建物(たてもの)、労力(ろうりょく)、計略(けいりゃく)、地位(ちい)、所(ところ)、低(ひく)い、移(うつ)る、役所(やくしょ)、限定(げんてい)、特別(とくべつ)、価値(かち)