模試活用のABC
第8回 6年生後半の模試
2023.8.24
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中学受験に欠かせない模試の受験。しかし、いつから受験すればよいのか、何回受験すればよいのかなど、迷うことも多いのではないでしょうか。この連載では、模試を上手に活用するために、模試受験の基本をご紹介していきます。
※2022年度の連載と同じ内容で、日程・情報を更新してお送りしています。
第8回 6年生後半の模試
8月も終わりに近づいてきました。夏休みも終盤、もしくはすでに夏休みが終わっている小学校もあり、保護者の方はやることが多いなか大変ですが、そろそろ秋からの模試受験の計画を考えていくとよいでしょう。
模試を定期的に受けましょう
中学受験コースでは、対象校の受験に必要な内容をもれなく学習できるように、カリキュラムを組んでいます。ですが、入試を突破するには、志望校の過去問題演習で、志望校の出題形式や頻出分野に慣れておく必要があります。
同時に、大手塾などの模試を受験して、ライバルの中での自分の位置を把握しておく必要もあります。
過去問題の演習と模試の結果を勘案して、「今年は志望者が多いようだから、今までの合格点より少し多めに得点できるように、この分野を補強していこう」などと学習計画に反映し、入試までの学習を効果的に進める参考にしていきましょう。
模試の結果が芳しくないとき
連載の「zigzag中学受験体験記」にもよくあるように、「6年生の秋がいちばん大変だった」と合格後にふり返るZ会員は少なくありません。その理由として、『スランプで模試の成績が下がった』『模試の成績が悪くて落ち込み、気持ちの立て直しに時間がかかった』など、模試に関することが理由として多くあげられています。
6年生の秋以降に実施される模試のうち、とくに難関校の学校名を冠したものは、その学校を本気で志望する人が集まるため、今までよりも成績が低く出るなど、今まで順調な方でも手ごたえが異なる場合があります。保護者の方には、このことを知っておくことで、結果を見てとまどうお子さまの気持ちをしっかりと支えて、気持ちが揺らぐことなく志望校に向かえるようにしていただきたいと思います。
お子さまが落ち込んでいるときこそ、解き直しと復習を
思わしくない結果の模試は、見直しを丁寧に行いましょう。
解けなかった問題を自宅で解き直した際にきちんと解けるようでしたら、試験中の時間配分に失敗したか、慣れない環境に緊張したり焦ったりしたことが原因と思われます。「きちんと理解できているのだから、次はだいじょうぶ」と励ましつつ、日々の学習でも解答に要する時間を意識して、模試の試験時間内に力を出し切れるようにしていきましょう。
一方、特定の分野・形式の問題や、特定の解法・考え方を使う問題でのまちがいが続いている場合は、その部分の理解があいまいになっていると考えられますから、その部分の正しい理解を目指しましょう。理解度を確認するには、応用問題よりも基礎~標準レベルの問題が向いていますので、6年生7月号までのカリキュラム履修期の教材から復習すべき部分をピックアップして、学習計画に取り入れてください。
Z会の教材のカリキュラムはこちらからご覧いただけます。
第6回記事「模試受験後の取り組みと復習」も、ぜひ参考にしてください。
模試は入試本番のためのもの
模試は、よい結果を出すためのものではなく、試験時間の使い方(時間配分)を覚える、自分の弱点を見つける、受験者全体のなかでの自分の立ち位置を知るなど、合格するための情報を集める場です。お子さまにもそのことを話した上で、「模試で悪かったところはいつまでに直そう」などと気持ちを切り替えていきましょう。
模試の結果には、今後の学習をよりよい方向に改善するためのヒントがたくさんかくれています。偏差値や点数の数字に振り回されることなく、模試の結果を合格するための学習にいかしていってください。偏差値については第7回記事「偏差値・模試結果」もぜひご覧ください。
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次回は9月28日(木)更新予定です。