日本史B

◆ 2023年度の出題内容

大問数は6題、小問数は32問であり、いずれも前回の共通テストと同数であった。
出題構成は、テーマ史、原始・古代、中世、近世各1題、近・現代2題で変動はなく、前回の共通テスト同様、近・現代からの出題が全体の3割を超えている。また、前回の共通テストでは出題されなかった原始についての問題が1問見られた。昭和戦後史単独の設問は、前回から1問減って2問のみであり、1980年代以降の出題は見られなかった。
前回の共通テストと同様、多数の資・史料などを用いた出題が見られ、それらの読解を要する問題が全体の半数近くを占めた。前回の共通テストに見られた写真を用いた出題はなかったが、文献史料以外にも、地図や模式図、統計表、新聞の見出し一覧など、多様な資料が提示された。また、リード文や会話文のほか、メモ・説明文などからも情報を読み取ることが必要であった。
提示された文献史料は前回の共通テストと同数の12点であったが、そのうち2点が現代語訳 (大意) であった。前回の共通テストと同様に、出題された史料はほとんどの受験生が見慣れないものであった。
正誤問題は19問であり、21問出題された前回の共通テストからは減少したが、引き続き6割近くを占めている。また、年代整序問題の出題は5問と、前回の共通テストから1問減少した。一方、第3問では、共通テストとしては初めて8択の問題が出題された。
資・史料の読み取りや選択肢の慎重な吟味を要する問題が散見され、前回の共通テストに引き続き、時間配分に注意を要する負担感が大きい試験であったが、前回の共通テストと比べると、解答に必要な情報を汲み取りやすい出題が多く、やや取り組みやすくなった。

 

大問 配点 出題内容
1 18点 地図から考える日本の歴史
2 16点 古代の陰陽道
3 16点 中世の京都
4 16点 江戸時代における人々の結びつき
5 12点 幕末から明治期の日本
6 22点 近・現代の「旅」