英語リーディング

◆ 2025年度本試験概要

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◆ 2025年度本試験の分析

大問数・設問数と出題順は変更されたが、基本的には試作問題および2024年度本試験を踏襲した内容であり新規性のある出題は見られなかった。
大問数が増えた(6→8題)ように見えるが、2024年度までのA・B問題を別問題と考えると10→8題と減少したとも言える。
設問数(49→44問)・総語数(約6,200語→約5,700語)の減少に伴い、平均点は上昇した(51.54点→57.69点)。
試作問題第A問タイプの出題が完答型の配点に切り替わった(解答番号40-42)。
文字情報をイラストに結び付けて解答する設問が目立った(解答番号3、22、33)。※2024年度は1問のみ。
イギリス英語が含まれる英文の出題が複数見られた。

試作問題のような英語のアウトプットを意識した出題が、試作問題を踏襲した第4問・第8問以外でも見られた。
ただし、あくまで英語の使用を意識づけるための出題というだけであり、情報を素早く処理・整理する能力が求められる点は継承されている。

(例1)第5問(Eメールのやりとり)
送信側と返信側の情報ギャップの正しい把握、計画立案に向けて理解、整理をする出題で、実際の英語使用場面を想像しやすかった。
(例2)第6問(物語文)
友人の書いた小説にコメントを述べることで、伝える内容を「書く」という視点で取り組む出題だった。

求められる能力は旧課程から大きな変化はなかったと言える。

多量の情報を短時間で正確に読み取り、必要・重要なものとそうでないものを取捨選択できる
様々な場面、多様な文体での英文に触れ、文脈を踏まえて内容を正しく把握できる
読み取った情報同士の比較や組み合わせを通じて適切に解答する

 

◆ 2026年度共通テストに向けて

与えられた英文の受容だけでなく「英語のアウトプットを自分自身で意識できているか」は外せない要因。
「英語で何かを相手に伝えようとする活動」をすることで表面的な形式変更に動じない自信を持てるようにしたい。

具体例①:資料を活用して文章のアウトラインを作成する力
プレゼンテーションのような体験的学習、調べ学習とそのハンドアウトの提出 など
具体例②:他人が書いた文章を推敲する力
短い英作文やエッセイの相互評価(ピアレビュー) など

その上で語彙学習や読解学習による基礎力の底上げ・共通テスト形式の問題による反復演習を並行することで相乗的な英語力向上を図り、多種多様な英文にひるまずに対応できるようにしたい。

2026年用共通テスト対策教材の開発方針
パワーマックス共通テスト対応模試
・全ての回を大問8問構成に統一(掲載順も2025年度の入試に合わせる)
・総設問数は揺り戻しを考慮して、2025年度水準(44-45問)と2024年度水準(49問)を混在させる
共通テストドリル
・第4版ご採用校には、第4問(=試作問題第B問タイプ)と第8問(=試作問題第A問タイプ)の新作問題のデータを2025年5月からダウンロードにてご提供